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イタリア料理と吉祥寺

久しぶりに吉祥寺に行く用事があったので、以前から行きたかったお店でランチをいただいてきました。

イタリア料理と吉祥寺

府中にある「イタリア料理を食べに行こう」の 2 号店です。府中の本店は感動的なおいしさだったけどそうそう行ける距離じゃないから次は吉祥寺店に行ってみたいと思っていたのでした。
『ジョジョの奇妙な冒険』第 4 部のサブタイトルから店名をつけた本店と違ってこちらはジョジョ感薄め。でも席はほぼ埋まっており、純粋にイタリア料理店として人気を博していることが判ります。

店内の意匠は府中店に倣っているようです。大胆にあしらわれたイタリアンレッドがお洒落。
こんな店でカウンターで一人ランチコースっていうのも場違いか?と思ったけど、スタッフが料理について丁寧に解説してくれて歓迎されている感が伝わってきます。本店もそうだったけど、この店は押しつけがましくならない程度に蘊蓄を聞かせてくれたりこちらの感想を尋ねたりしてくれるところが居心地良い。

ランチは三種類のコースのみ。いろいろ食べたかったので前菜+パスタ+メインの Corso Tanto を予約してありました。

まずは前菜の盛り合わせから…なのですが、ここに来るのをあまりに楽しみにしすぎていたのか、写真を撮らずに食べてしまったことに完食してから気づきました(汗。
この日の前菜盛り合わせは以下のような感じでした。写真がないと伝わりにくい…。

  • ハニーマスタードドレッシングのサラダ
  • カポナータ(野菜の煮込み料理)
  • サーモンペーストのブルスケッタ
  • フリッタータ(イタリア式オムレツ)
  • ブロッコリーのアンチョビソテー

いろんな味がちょっとずつ楽しめて嬉しい一皿。一つひとつが丁寧かつこだわって作られているのが伝わってきて、ワインが欲しくなってしまったけどこの後の予定が入っていたため断腸の思いでガマン。

パスタは「ジリオ風スパゲッティ」というのを選んでみました。
聞いたことのない名前だけど、これはシェフがかつて修行したトスカーナ地方の星付きリストランテ「ジリオ」にあったメニューを再現したもの、とのこと。そんなシェフの原点みたいなパスタがあるなら食べてみるしかないじゃないですか。

この「ジリオ風」のソースはマルサラ酒、シェリー、リコッタチーズ、魚醤などを使って作られているそうです。

食べてみると…最初に感じるのは酸味、だけど酸っぱすぎずその後に塩味と何とも言えない深みがじわーっと追いかけてくる。
これは今まで食べたことのないタイプのスパゲッティ。このコク感、シェリーと魚醤が効いてる感じがする。
初めて食べたけどめちゃくちゃ気に入りました。こんなにおいしいなら大盛りで頼めば良かった。

メインは北海道の銘柄豚「神威豚」のグリル。下に添えられているソースは洋梨のペーストです。
軟らかさと肉らしさが同居する肉質。つけられた焼き目からも伝わってくる香ばしさ。洋梨のペーストはほんのり甘いけど甘すぎないのがいい。これまた深みのあるソースだな、と思ったらこれにも魚醤が使われているようです。海に囲まれた国イタリア、魚の旨味の活かし方については日本人の味覚との相性が良いのかもしれません。

ドルチェは自家製プリン。これは府中店で出してるのと同じものですね。それをエスプレッソとともに。
ちょっと固めのプリンにほろ苦さをもつカラメルソースの取り合わせが、大人向けの味わいでおいしい。手の込んだコース料理を対照的にシンプルなドルチェで締めるってのも乙なものです。

いやはや、どれもおいしかった。
府中店もそうでしたが、技術と経験、研究に裏付けられた創造性を感じる料理。それをホールスタッフに至るまで「楽しませよう」という姿勢でもてなしてくれるのが素晴らしい。
改めてこの店のファンになりました。吉祥寺に来る機会があったら、また予約しよう。

ごちそうさまでした。

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