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沖縄県国頭郡今帰仁村のちまぐ定食とふーちゃんぷる

「なんて静かで、自由な時間なんだろう。南国の空気が心地良い」

ドラマ『孤独のグルメ』聖地巡礼、昨年行った北海道編以来となる新規巡礼として昨年の大晦日スペシャルの舞台・沖縄まで行ってきました。私としては沖縄初上陸ということもあり、全てを新鮮な気持ちで体験してきました。関東の梅雨入りと入れ替わるように沖縄は梅雨が明け、私の滞在中はずっと好天だったのも良かった。

写真↑は大晦日スペシャルでゴローがテレ東から逃げ出した後、沖縄で宿泊していたと思われるホテル日航アリビラのガーデンプール。沖縄の青い海を見ながらあえてプールでのんびり…なんてのも特別な気分に浸れそうです。ドラマ的にはハワイか東南アジアあたりのリゾートに来たと誤認させるための演出だったのでしょうが。

プールサイドのデッキに設置されているサンベッドが優雅。ゴローがここでトロピカルフルーツの盛り合わせやバーベキューを楽しんでいたら、突如登場した沖縄民謡のグループに取り囲まれる…というシーンがありました。まあ実際にはそういったフードやドリンクのサービスも、沖縄民謡が乱入してくることもないと思います(笑。

場所を移して、こちらは B パート冒頭でゴローが観光していた古宇利大橋。美ら海水族館の後にここを訪れたという設定だったようですね。
ちなみにゴローは現地にてレンタカーの BMW MINI コンバーチブルに乗っていましたが、私が古宇利大橋に行った際にも色違いの MINI が駐車していたので思わず大橋をバックに撮ってしまいました。沖縄ではベンツ、BMW、MINI といった外車のレンタカーも人気なようで多数すれ違いましたね。私もゴローのマネをして MINI を借りようかと思ったのですが、国産車との価格差に日和ってヤリスにしました(笑。

というわけで古宇利大橋、観光終了。店を探そう。

ちまぐ~

ゴローが食事をした「ちまぐ~」は、美ら海水族館や古宇利大橋がある本部(もとぶ)半島の中央あたりに存在します。ドラマに登場した他の店も含め公共交通機関で来るのは非現実的なのでレンタカーを利用するのが良いでしょう。

山間部にひっそりと営業する食堂で、暖簾のデザインがかわいらしい。
いいじゃないか、いいじゃないか。俺好みの食堂。

店内、ドラマのそのまんま。五人姉妹のおばあが営んでいるようですが、この日は五人勢揃いではないように見えました。
お客さんは常連さん半分、観光客半分といった感じ。大学生くらいの若者におかみさんが「また明日ね」と声をかけていて、そのやりとりを聞いているだけで微笑ましく感じる。

メニューはいかにも沖縄らしい品が並んでいます。米と沖縄そばのどちらを主軸に据えるかの選択はありつつも、どれも日々働くための活力の元になりそうなメニュー。
まあ、今回は何を食べるかはあらかじめ決めてきてあるんだ。

注文したのはもちろん「ちまぐ定食」。

「ちまぐ」というのは豚足の足先のこと、らしい。ドラマの中でもゴローが「ちまぐ」と「てびち」がどう違うのかおかみさんに訊いたけど結局よく分からなかった…というくだりがありましたが、「ちまぐ」は豚の足先、「てびち」は豚足全体(ちまぐとの対比でスネ肉のことを指す場合もあるらしい)、と呼び分けられているもよう。
ちなみにもう一つの定食にあった「くんち」とは「スタミナ」というような意味で、豚三枚肉と豆腐をニンニク醤油だれで煮込んだのがくんち定食とのこと。そっちもうまそうだな…。

ちまぐ、でかし!握りこぶしだ。
一般的な鶏唐揚げより二回りくらいでかい。

細かい骨を分けながら食べる必要があるけど、その骨の周りにこびりついたコラーゲンのプルプルにタレが染みこんで強烈にうまい。
この甘辛醤油だれの味付け、やばい。にんにくも利いてるのが憎い。空きっ腹にどーんとぶつかってくるのが最高。

初めて食べたけど、これは癖になる味。

厚揚げちゃん、サブキャラかと思えばなんのなんの。
島豆腐を使った厚揚げなのか、みっちりずっしりした食感で、そこにタレが染みこんで主役級の食べ応え。これはまさにちまぐとのツートップと言って良い。

ちょいそば、定食を頼んだのに沖縄そばも味見させてもらえる感覚で嬉しい。

蕎麦、ではない、ラーメンでもうどんでもない、この麺。これがいい。
軽くて奥深い沖縄そばの出汁の味、好きだなあ。いつまでも飽きずに飲んでいられる気がする。

こちらはチャーハン。
中華料理屋でもないのにチャーハン?と思ったけど、この店の隠れた人気メニューらしい。

見た目は確かにチャーハンなんだけど、味は中華のチャーハンとはちょっと違う。
やさしめのあっさり味で食べやすい。どこか沖縄そばの出汁に通じるものを感じる。

豚肉を使ったパンチのあるメニューが主体のこの店にこういうチャーハンがあると、毎日来るような常連さんには選択肢が増えて嬉しいだろうなあ。

チャーハンについてくるスープにはソーキ(?)が入っていて食べ応え十分。
チャーハンの具が野菜と玉子中心な分、蛋白質は汁物で補う模様。

そしてふーちゃんぷる(単品)。

一見、麩が見当たらないようだけど実は玉子に見えるものが(溶き卵と一体化した)麩。しかもその麩がふわふわでありながらも同時に弾力もあって、かなりの食べ応え。
優しいけど頼もしい味。たっぷり野菜に豚の三枚肉もたくさん入ってるし、これとごはんと汁物があれば十分お腹いっぱいになりそう。

確かに、これは世界一、そして俺の人生一おいしいふーちゃんぷるに認定。

どれもこれもうまい。この店の空気と人々の話し声は、最高の調味料だ。
真夏日で湿度が高かったこともあり、店内の冷房を最強にしていても全然冷えなかったのだけがちょっと辛かった。店の外に出たほうが涼しく感じたほど(笑)。テラス席もあるので、これからの季節は外で食べるのも良いかもしれません。

店内には松重さんのサイン複数枚に加えて、監督の井川尊史氏のサインまで飾られていました。「3 年後にまた…」っていうのはプライベートの話でしょうか、それともドラマで再訪を計画しているということでしょうかね。

おいしかったです。料理からも店の雰囲気からも人情が感じられて、それがとても良かった。
山ん中の沖縄食堂に、一年分の元気をもらった気分。これで今年後半もちばれるぞ。

ごちそうさまでした。
五人姉妹がいつまでもお元気で、この食堂を続けていってくれることを願っています。

『孤独のグルメ』聖地巡礼 全店レポート Season1~10&原作
ドラマ&漫画『孤独のグルメ』の聖地を実際に巡礼してきた本人によるまとめです。(※2017 年大晦日スペシャルの広島編、2019 年大晦日スペシャルの釜山編、2023 年大晦日スペシャルの台湾編、および原作の病院、パリのみ未巡礼)。 ドラマ...

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