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HGUC クシャトリヤ

「マリーダを出せ。母艦は無視しろ。ガランシェールの足なら振り切れる」

HGUC 1/144 NZ-666 クシャトリヤ

以前から組みたかった HGUC クシャトリヤを組み立てました。最近はガンプラの入手性もだいぶ改善したとはいえ最新ではないシリーズの再販となるとまだ争奪戦気味で、先日の再販時に運良く入手。

全体的に好きな MS の多い『ガンダム UC』の中でもクシャトリヤは特に好きな機体のひとつ。ストーリーへの絡みの深さもさることながら、クィン・マンサの後継にあたる機体をプルシリーズの末子が駆るという設定も良いじゃないですか。
サイコフレーム技術を使ってクィン・マンサを小型化した MS という設定ですが、1/144 でありながら 1/100 の一般的なガンプラよりも明らかに大きく存在感があります。これは MG 化されないわけだ。

大型のキットでありながらパーツ分割はあくまでシンプルな HG 基準となっており、組み立てはそれほど難しくない。パチパチ組んでいくだけであのクシャトリヤの形が出来上がっていくのには手早い達成感が得られます。
かれこれ 15 年前(!)のキットだし全体的にどのパーツも大ぶりだから製造上のヒケやウェルドラインが気になるかと思ったけどそんなこともなく、概ねよくできています。バインダーの表面だけは多少ヤスリ掛けしたけど。

「袖付き」の象徴である MS の腕と胸のエングレービングは、キットとしてはシールで色分けを表現することになっていましたが、私はマーカーで塗り分けました。ガンダムマーカー EX のニューホワイト(サラッとしていて塗りやすい)とマッキーペイントマーカーの白(粘性があって縁に乗せやすい)を併用しつつ、はみ出た箇所は削ったり黒の油性スミ入れペンで修正してトップコートで仕上げればまあまあイイ感じに。
ちなみにトップコートは近年半光沢を愛用していましたが、久しぶりに水性プレミアムトップコートのつや消しを使ったところマーカー塗りの質感がうまく誤魔化せたように思います。

エングレービングの塗り分け、微妙に難しかったけど楽しかったです。
しかしこれを思うと RG シナンジュのエングレービングの実装のすごさを改めて感じますね。黒地の部分と金メッキされたエングレービングが別パーツになっていてしかもそれがバチピタで組み上がるという。

このキットにはマーキングシールが付属しませんが、そのままだと RG シナンジュやユニコーンと並べたときに見栄えのバランスが悪いと思って独自で水転写デカールを貼ってみました。設定上の年代が近い RG サザビー用のガンダムデカールを主軸に、手持ちのデカール類をそれっぽく貼り付け。結果としてシナンジュと並べても違和感ない雰囲気に仕上がったと自負しています。

大ぶりなキットだから何もないと間延びして見えるし、かといってやり過ぎるとクドいから RG シナンジュくらいのバランスを意識しました。

クシャトリヤを語る上で本体以上に重要なのが四基のフレキシブルバインダー。この一基の中にジェネレーター、スラスター×2、メガ粒子砲×2、ファンネル×6、I フィールドジェネレーターまで搭載しています。
ガンプラだとこのパーツ、形といい大きさといい、手に持っていると妙に生牡蠣が食べたくなる(笑

バインダーの裏面にはファンネルを格納。展示スタンドやエフェクトパーツは付属しないため、ファンネル展開状態での展示には工夫が必要です。
全体的に組みやすくストレスの少ないキットでしたが、6×4=24 基のファンネルのゲート処理とスミ入れだけはちょっとした苦行でした…。

バインダー先端の隠し腕のギミックもしっかり再現されています。
このいかにも華奢な隠し腕にビームサーベルを持って敵 MS と斬り結んだり、ユニコーンガンダムを抑えつけて捕獲したりしたんだから相当のトルクが出せるってことなんだろうなあ。

フレキシブルバインダーを折りたたんで、ガランシェール格納時とか I フィールド防御発動時のイメージ。
構造上、MS 本体の可動域はたいしたことありませんが、このバインダーが自由に動かせることでダイナミックなポージングを見せられるキットです。

物語序盤のインダストリアル 7 内の戦闘で、敵機(リゼル)から奪ったビームサーベルとの二刀流をイメージしてみました。
改めて見ると劇中でのクシャトリヤの戦闘シーン、どれもダイナミックで痺れるんですよね。中盤以降は不殺に走ってしまうユニコーン(バナージ)よりもよほどバトルがカッコイイ。

組み立て甲斐も遊び甲斐もある良キットでした。
これ作ると、HG のスタークジェガンやリゼルも作ってブンドドしたくなりますね(笑。

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