先週から横浜みなとみらいエリアで開催されている『ドラゴンクエスト』シリーズのイベントを見に行ってきました。
今年の夏は横浜を大冒険!ドラゴンクエストカーニバル in 横浜・みなとみらい
11 月に発売される HD-2D リメイク版『ドラゴンクエスト III』のプロモーションの一環として行われているイベントのようですね。現在はランドマークプラザ/ランドマークタワーと MARK IS で展示系イベントが開催され、8 月にはみなとみらいエリアの夜間ライトアップや花火とのコラボも実施されるようです。
ランドマークプラザの定番となったバルーン展示にはドラクエの象徴であるスライムの巨大バルーンが出ていました。
ランドマークプラザと MARK IS のあちらこちらにドラクエモンスターの立像やパネルが展示され、その多くには写真撮影の行列ができる人気ぶり。それも老若男女問わずで、最初のタイトルが発売されて 38 年という時間を経て今や国民的コンテンツの一つとなったドラクエの存在感を実感します。
ドラキー!シリーズの中でも最古参モンスターのひとつ。全体的に展示物は古いファンにも馴染みのあるモンスターを中心にピックアップされているようで、最近のシリーズをプレイしていない客層にもやさしい。私は X 以外は一通りプレイしましたが、やっぱりこういう初期からのモンスターが出てくると安心します。
ランドマークプラザからクイーンズスクエアへと続くデッキにはキラーマシンが展示。
キラーマシン、初出は II ですが物理攻撃力が高い上に二回攻撃、一方でこちらの呪文攻撃が一切効かないという強敵で苦戦させられたなあ…。だから V で仲間になったときは本当に心強かった記憶。
こういう夏らしい展示も。今の季節はフレイムよりもむしろブリザードとかフロストギズモにご登場願いたいですね(どちらも別の窓に展示されてました)。
こんな感じで館内のちょっとしたところにモンスターが登場するのを探すのが楽しい。このエントリーに貼ってないのも含めてかなり見つけましたが、それでも網羅しきれてないような気がするほどたくさんありました。
レンガ壁のところにストーンマンを発見!あまりにピッタリすぎて感心してしまいました。
この館内展示、単に広告代理店が仕事で請け負ってるんじゃなくてどれも「わかってる」人の仕業という感じがする。
宝石店(スタージュエリー)の向かいの柱に踊る宝石…芸が細かい。
こんな風にどこに何のモンスターが潜んでいるか分からないから目を皿のようにして歩き回る必要があります。商業施設内を歩かせるアトラクションとして非常によくできてる。
ちなみにランドマークプラザ内ではコラボカフェ「ベホイミ」が営業中。今日は予約のみで満席だったため入れませんでしたが、この暑さだからじゅもんドリンク「マヒャド」か「バギクロス」は飲んでみたかったなあ。
はぐれメタルのケーキは…よくできてはいるけど食欲が湧くかどうかは別です(笑
グッズショップもありましたがこちらもすごい行列で入店は断念。
後述するランドマークタワー内のショップのほうが空いてたので(商品点数は少なめっぽかったけど)、お目当てのもの次第ではタワー側で買い物をしたほうが快適だと思います。
おとなり MARK IS のエントランスにはキラーパンサーの立像。
V をプレイした人には思い入れのあるモンスターではないでしょうか。命名は私は「プックル」派でした。
MARK IS の吹き抜けのところにはキングスライムの像と三色スライムのバルーンが展示。ランドマークプラザのスライムバルーンに劣らない見応えがあります。
ところで青とオレンジのスライムはゲーム内にモンスターとして登場しますが、緑色のスライムってパッケージアートとかスライムナイトの下(笑)には登場するけど単体のモンスターとしては登場しないですよね。
キングスライムの台座の裏にはぐれメタルを発見!
玉座や台座の裏には何かある、というのは I からのドラクエの伝統みたいなものです。
シンプルなスライムの像も大人気。
そういえばドラクエ以前ってファンタジーの世界ではスライムは気持ち悪いだけのモンスターというポジションでしたが、こういうキャラクター性を持たせたことはドラクエによる発明の一つだと思います。少なくとも日本人にとっては「スライム」というと今やこちらが想起されるはず。
なおランドマークタワーと MARK IS ではオリジナルステッカーがもらえるスタンプラリーが実施中。
私は参加しませんでしたが、みなとみらいエリアでこのスライム型の台紙を持って歩いている人がたくさんいて微笑ましかった。
というわけで、改めてランドマークタワーの展望台「スカイガーデン」に上ってきました(有料)。
みなとみらいには幾度となく来てるけどここに上ったのは確か初めて。
スカイガーデン内では HD-2D 版『ドラゴンクエスト III』の発売にちなんでファミコン版ドラクエ III 開発時の資料の一部が展示されています。
残念ながらほぼ撮影不可でしたが、堀井雄二氏による企画書や設定資料、鳥山明氏によるパッケージイラスト/キャラクターデザインの原画、すぎやまこういち氏による手書きの楽譜など本当に貴重なものばかり。特に先日鳥山明先生が亡くなったこのタイミングでドラクエ I~III のパッケージアートの原画を目にすると思わず泣けてきます。私は中学生くらいまでは重度のドラクエマニアで、パッケージイラストやキャラクターイラストの模写も散々やってたからあれから三十年以上経ってその原画が見られるというのはちょっと言葉では言い表せない感情にとらわれます。
他にも III の職業「賢者」は初期案では「仙人」と呼ばれていたとか、モンスターの没案がけっこうあるとか(II で没になったモンスターが V で再登場した例もあった)、今回初めて知った話もいろいろとあって興味深い展示でした。
ドラクエシリーズの世界観を作った三人の生みの親のうち、すぎやまこういち氏が三年前に、鳥山明氏がこの春に鬼籍に入られてしまいました。オリジナルから 38 年も経てば避けられないことではありますが、それでも寂しい。現在開発中の『XII』が両氏が関わった最後のドラクエになると言われており、私としては絶対に買ってプレイする予定。ドラクエの世界観を作った以上に日本にロールプレイングゲームという文化をもたらした功労者でもあるわけで、その功績は本当に偉大です。
スカイガーデンも全体的にドラクエ仕様。モンスターのイラスト越しに望む横浜の風景もいいものです。
こんなところにおおきづちとスライムナイト!
特にスライムナイトは V では終盤まで戦力になる仲間モンスターだったから思い入れが強い。ピエール(一匹目)だけでなくアーサー(二匹目)まで仲間にした記憶があります。
スカイガーデン内には今回のイベントのキービジュアルにも使われているみなとみらいとのコラボイラストがパネル展示されています。
こういうイベントになると勇者パーティーよりもモンスターが前面に出てくるのがドラクエですよね。そういう意味ではモンスターを仲間にすることでキャラクター展開する素地を作った『V』はドラクエシリーズにとってターニングポイントとなる作品だったのだなあと思います。
ドラクエが大好きだった少年期のことを思い出させてくれるイベントでした。
ドラクエ III はその後のシリーズの礎となるシステムが確立された作品だし、ロトシリーズの完結編であり伝説の始まりでもあるドラマチックなストーリーも相まって、やっぱり全ドラクエの中で一番好きなのが III なんですよね。11 月に発売される HD-2D 版 III、そして来年発売予定の HD-2D 版 I・II も今から楽しみにしています。
コメント