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銀座スイスのランチとカツカレー

池袋のキッチンチェックが気に入った途端に閉店してしまったので、代わりに良さそうな老舗の洋食レストランを探しています。そういえば銀座の老舗「スイス」ってトウキョウカレーカルテットでは食べたことあるけど本店はまだ行ったことなかったのを思い出して食べに行ってきました。

銀座スイス

銀座スイス

銀座のガス灯通りのビル 2F で営業しています。このあたりにあるのは知っていましたが、路面店だったような?と思ったら一年ほど前に近隣に移転していたんですね。

この紅白のサンシェードがいかにも昔ながらの洋食レストランという雰囲気でいいじゃないですか。

銀座スイスは老舗の洋食レストランとして、という以上に「カツカレー発祥の店」として知られています。
ここに書いてあるとおり、昭和 23 年に読売巨人軍の千葉茂選手のリクエストに応えて作ってみたのが始まりとか。私はさすがに世代じゃなく、チバシゲルといえばむしろ『うる星やつら』のメガネの印象が強いのですが(それは千葉繁)、ジャイアンツの選手の要望で生まれたというエピソードがいかにも昭和の銀座のレストランっぽい。

銀座スイス

お店のメニューも当然カツカレー推し。洋食レストランの枠を超えてカレーのバリエーションが多いことにも驚きますが、目玉がまさに「千葉さんのカツレツカレー」なんですね。カツカレーじゃなく「カツレツ」カレーなのは発祥の店ならではでしょうか。

銀座スイス

ランチメニューも気になる。この夏限定の冷やしグラタン、「表面はサクサク とろりと冷たい食感」ってグラタンなのにどうなってんの?単に冷めたグラタンというのとも全然違いそうだし、これは興味をそそられる。

銀座スイス

注文を済ませるとまず出てきたのがポタージュスープ。ただのポタージュじゃなくてあさりとベーコンのポタージュ、というのがポイント高い。具材が入ってることで旨味と塩味強め、それでいてほっこりとするスープ。

銀座スイス

カレーも気になるけどここはいったん洋食の王道を行きたくなって、ハンバーグステーキとエビフライの盛合せ。
こういう好きなもの全部入りみたいなメニュー大好きです。

銀座スイス

ハンバーグはナイフ不要、フォークで切れそうな柔らかさ。それでいてボリューム感あります。
たっぷりかかってるデミグラスソースは…デミグラスらしい複雑なうまみを持ちつつも、奥の方にちょっぴり感じる苦味が味に奥行きを持たせています。ハンバーグだけでは使い切れなかったデミグラスにエビフライを浸して食べるのもまた良し。

銀座スイス

大ぶりのエビフライが二本も直立。ハンバーグの隣に申し訳程度に一本ついてるわけじゃなく、ハンバーグもエビフライも両方主役!と主張しているかのよう。
軽めの揚がり具合でエビのうまみを感じながらサクサク食べられる。個人的にはタルタルはもっとたっぷり欲しかったけど、デミグラスがそれを補填してくれています。

いやーおいしかった…ということで、

銀座スイス

日を改めて今度は「千葉さんのカツレツカレー」を食べにまた来てみました(笑。

このボリューム感!普通にカレーライスとして盛られたカレーライスの横に、同じくらい存在感のあるカツレツが並び立っている。

銀座スイス

キャベツには自家製と思われるフレンチドレッシングを自由にかけていただけます。
白いフレンチドレッシングって市販品だと酸味一辺倒という感じであんまり好きじゃないんですが、このドレッシングはクリーミー、かつ優しい酸味にほんのり甘味も感じられておいしい。

銀座スイス

カツレツは衣薄め、肉集め。そこらのとんかつ屋のトンカツよりもボリューム感あるし味も良いように感じます。豚肉がジューシーでおいしいんだなあ。
トウキョウカレーカルテットの支店のカツは(同じメニューを食べたわけじゃないから直接比較はできないにしろ)ここまで感動はしなかったような。やはり本店ならではの技というものがあるのでしょうか。

銀座スイス

カレーは洋食店の欧風カレーとはちょっと方向性の違う、ドロドロのコク系カレー。
もろに私好みの味なんですが、それほど辛くはない旨味主体の中に辛味、酸味、塩味…そして最後にデミグラスソースとも共通のかすかな苦味を感じます。もしかしてデミグラスをちょっと使ってたりする?すごく多層的な味わいで、この店が長年重ねてきた歴史がそのまま詰まっています。

銀座スイス

洋食ランチもカツレツカレーも、どっちもおいしかった。
場所が場所だから値段も少し張りますが、今日びファミレスだって安くないからなあ。どこに行っても混んでる銀座でこれだけ落ち着いて、このおいしい料理を食べられるなら全然アリじゃないでしょうか。

他にも気になるメニューはたくさんあったからまた食べに来ようと思います。
ごちそうさまでした。

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