王者ノリスが待望の今季初優勝! 粘りのフェルスタッペン2位、アストンマーティン・ホンダは入賞ならずもしっかり中団争い演じる|F1ハンガリーGP
夏休み前最後のレースとなるハンガリーGPはマクラーレンのランド・ノリスが今シーズン初優勝。メルセデスとフェラーリの各2人に続く今季5人目のウィナーが誕生しました。今季は完全にパワーユニットフォーミュラでメルセデスが2014~2016年のような勝率で席巻すると予想していたから、まさか11レースで優勝者が5人出てくるとは思いませんでした。そのうち6勝をアントネッリがマークするとも思ってなかったけど。
■マクラーレン
ディフェンディングチャンピオンのノリスがようやく今季初優勝。予選からペースが良く、決勝もスタートこそ僚友ピアストリに先行されたもののレースペースは終始ノリスの方が速く、最終的にはそのままコース上で逆転していた可能性もありました。唯一の不安要素はアントネッリが1ストップ戦略を敢行することでしたが結果それもなく、最終的には盤石の勝利。マクラーレンはマシンアップデートもあってハンガロリンクに合ってましたね。
ピアストリはオープニングラップでノリスを出し抜いたもののペースはそこまでではなかったように見えます。しかしハンガロリンクの抜けないコース特性で抑えきれるか…という展開だったところ、周回遅れのサインツにぶつけられてタイムを失ったことでノリスにオーバーカットをされた格好。あれがなければ勝負は最後まで分からなかったろうなあ。サインツって他人のドライビングはめちゃくちゃ非難するのに、自分はバトルになると周りが見えなくなるんだからなあ…。
そしてノリスに首位を奪われたしばらく後にギヤボックストラブルでまさかのリタイヤ。どうも縁石を乗り越えた際の衝撃で壊れたようですが、結局今回のピアストリには運がありませんでした。久々にマクラーレンの1-2かと思ったんだけどなあ。
■メルセデス
今回のメルセデスは他を圧倒するほどの速さはなく、予選はアントネッリ4番手・ラッセル7番手に沈みます。しかしアントネッリが予選中の黄旗違反で3グリッド降格になり、スタートはラッセル6番手・アントネッリ7番手というグリッドに。これはまたしてもチャンピオンシップが縮まるのでは…と思いましたがラッセルはスタートでエンジンストールしほぼ最後尾から追い上げるレースになります。一方でアントネッリはもしかして1ストップ戦略かと思わせるロングスティントで上位陣を混乱させ、まさかの大逆転優勝かという局面もありました。でも最終的には2ストップの安全策を採って(もしこれがVSCのタイミングと合っていたら本当に大逆転だった)、それでも他車のトラブルやペナルティーに助けられたこともあり3位表彰台。結果としてチャンピオンシップのライバルであるハミルトンとラッセルに対してポイント差を広げた格好になりました。もはやダメージリミテーションどころではない結果で、これが勢いのあるドライバーに起きることですよ。
対するラッセルは予選から精彩を欠いた上、決勝では最後尾から7位に戻ってくるのがやっとでした。状況を考えると最大限頑張ったとは言えるけど、今季のラッセルにはとにかく運がない。チャンピオンシップの可能性はまだ十分残っていますが、勢い的にはもうアントネッリとハミルトンに絞られたと考えて良いように思います。
■アストンマーティン
シャシーの大型アップデートを持ち込んだアストン。正式なシャシー名は変更されていませんが、通称「AMR26B」と呼ばれるくらい別物にアップデートされました。
ここでのフリー走行が実質的なシェイクダウンだったにも関わらず走り出しから旧車よりも明らかに挙動が良く、予選はアロンソが今季初のQ1突破を実現して16番グリッドを獲得。現時点でも明確にキャデラックやウィリアムズよりは速くなっています。しかし中団チームの壁は厚く、レースではハースやアルピーヌと争う状況でP13-14フィニッシュという結果でした。
まあキャデラックとも争えなかったこれまでの状況を考えればちゃんとレースできるようになったことは大きな進歩だし、決勝ではアロンソだけでなくストロールも普通に走って12位(なんとアロンソよりも上)だからクルマのベースラインが少なくともそのあたりにあることは事実。今後はシャシーのセットアップ煮詰めで速くなる要素はある上に、夏休み明けのオランダGPではホンダ製PUにもADUOに伴う大規模アップデートが投入される予定でさらなる戦力アップが期待されます。今季中の表彰台は難しいにしても、後半戦は何とかしてVCARBやアウディと普通に入賞争いができるところまで持って行ってほしいところ。
ようやく、今シーズンで初めてアストン・ホンダに期待できる状況になってきました。ここまでは虚無の心で見つめるしかできませんでしたが、後半戦がちょっと楽しみです。


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