「標高1,000メートルの山岳地域で生まれた貴州料理」
『孤独のグルメ Season9』の聖地、新小岩の貴州火鍋が3月末にエリア内で店舗移転していました。新しいお店に早く行きたかったのですがちょうどSeason11の聖地巡礼で忙しくなるタイミングで(笑)、この時期まで保留していたのでした。
以前の店舗は新小岩駅から少し離れた立地の路面にありましたが、新店舗は駅からすぐのところにある飲食系雑居ビルの2F。アクセスが良くなったことはこういう季節にはありがたい。今回は食べログのオンライン予約を利用して訪店しました。
年季が入っていた旧店舗とは打って変わって新店舗は明るく新しい。以前のお店の方が孤独のグルメっぽかったよなあ、とは思うけどドラマ登場店がこうやって新しいステージに踏み出せていることは喜ばしい限りです。
我々の他には日本人客もいたけど中国人のお客さんの方が多く、ここは以前から変わらず「ガチ中のガチ中華」ですね。
メニューは以前から大きく変わっていないようだけど、一部が写真と辛さのレベル表示付きで分かりやすくなりました。以前のよく分からないものを頼む博打感も楽しかったですけどね。
ただ、この店は料理によっては本当に辛くて途中から味がよく分からなくなるから、今回はできるだけ辛さよりも旨辛で攻めたい。
貴州の香辛料や調味料に関する説明書きもあります。日本人的には四川料理や広東料理には馴染みがあるけど貴州料理ってよく分からないから、こういうのがありがたい。これがあることでそれぞれの料理の味の方向性が想像しやすくなるってものです。でもまあ、こうやって解説を読んでみると文字の雰囲気でなんとなく味がイメージできるのは漢字文化圏ならではだなあ。
まあまずは何をさておいても生ビールでしょう!
お通し的に冷や奴にネギと辛味の醤っぽいのを載せたものがついてきました。これこれ、こういうのでいいんだよ。
そして前回も食べた発酵野菜入りポテサラ炒め。ふらっとQUSUMIメニューですね。
ポテサラというけど揚げてないハッシュポテトみたいな濃いめの塩味にいろんな具材やスパイスが混ざった複雑な味。塩味、酸味、辛味、コクなど奥行きのあるおいしさが感じられる。これやっぱりうまいなあ。しかもビールによく合う。
漬け干し高菜と皮付き豚バラ肉の重ね蒸し。これも前回食べて気に入った一品。
豚バラは角煮っぽいんだけど角煮よりもあっさりめで重たくない。ビールのつまみに最適だけどこれは白飯が欲しくなりますね!
そして豚肉の下に敷き詰められた高菜、めちゃくちゃうまいんだけど量が多すぎて食べきれないのだけが惜しい。これを食べきりたいと思うのはたぶん日本人の感性で、中国的には残しても全然大丈夫という感覚で出してるんだろうけど…丼飯二杯くらいもらって食べきりたいくらいの気持ち。
続いて発酵野菜と砂肝の炒めもの。これも激辛じゃなくて酸味を加えた旨辛系。
発酵野菜の酸味を纏った深い旨味が砂肝のコリコリと相性抜群!これもメチャウマ。焼鳥とか鉄板焼きでもよく食べるくらいに砂肝好きを自認しているけど、こういう味の砂肝は初めて。
これは当然ビールも蒸発するようになくなるわけで、その後を引き受けるのは山椒ハイボール。
貴州料理は辣(唐辛子)の辛さと発酵野菜の酸味が中心で、四川のような麻(山椒)の刺激がないからハイボールで麻成分を補充するとバランスが取れるわけです。この山椒ハイボール、そこまで痺れるような刺激じゃなくてあくまでスパイス的な使い方なのがちょうど良い。
そしてメインディッシュがこちら、麻辣双湯火鍋(麻辣スープと鶏スープのダブル火鍋)。
以前食べた納豆火鍋もおいしかったけど、「火鍋」というからにはこの象徴的な陰陽鍋タイプのも食べてみたかった。
向かって右手がいかにも辛そうな赤いスープ。対照的に左側は優しそうな鶏白湯。これなら辛さ一辺倒じゃなく緩急をつけながらゆったり食べられるに違いない。
鍋の具材はいろんな野菜はもちろんのこと、この真っ赤な鶏肉が印象的。
これたぶん糟辣椒(ザオラージャオ)に漬け込んだ鶏肉ですよね。唐辛子を香味野菜と一緒に発酵させた香辛料で鶏の旨味が引き出されるはず。これはこの見た目からしておいしいこと確定のやつでしょ。
というわけで煮込んでいくわけです。具材がそれぞれのスープの色に染まってこの時点でもううまそう!
程良いところで、いただきます。
辛い!でももはやそれがいい。
いや、辛いといっても納豆火鍋に比べると穏やかな辛さ。これは旨辛と言って良い。糟辣椒漬けの鶏肉の旨味がスープ全体に行き渡ってるんだろうなあ。
一方で白湯鍋の方も日本人的には間違いないうまさ。やっぱり紅白の鍋を行ったり来たりすることでいくらでも食べられそうな気がする。
食べ進めていくうちに双方のスープが少しずつ混ざっていくのもまた、この鍋の楽しみ方の一つなのだろう。
この日は客入りが少なめだったこともあってか、食後にお店からのサービスで貴州産苦丁茶(くていちゃ)をいただきました。
名前からしてよくバラエティー番組の罰ゲームで使われるセンブリ茶みたいなまずいお茶だったらどうしようと思ったのですが(失礼)、味は濃いめ、ちょっと苦味強めの烏龍茶という感じ。
これはナイス、口の中の火消しにバッチリだ。
店舗が変わっても他にはない貴州料理の味は健在で安心しました。
料理や飲み物が運ばれてくるたびに店員さんと少しずつコミュニケーションが取れたのも楽しかったな。
前回来たときは辛いもの中心で、身体にズシンと重い辛さのマイルが蓄積されていくような感覚だったけど、注文次第では最後まで旨辛で通せるのもいい発見だった。
発酵野菜の酸味と旨味、そして唐辛子の辛さにこの夏を乗り切る元気をもらえた気がする。
ごちそうさまでした。



















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