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東京都台東区三ノ輪のカツ丼と冷やし麻婆麺

「男の中の男メシ。カツ丼ってやっぱり、丼の王者だ」

あいつのピッツァ

ドラマ『孤独のグルメ Season8』も先週の放送をもって最終回を迎えました。とはいえ今年はこのまま大晦日スペシャルを控えてはいますが、それでもレギュラーシーズンとしてはいったん終了なわけで、松重さん・久住さん・スタッフの皆さん今回も本当にお疲れさまでした。

放送期間中かなりハイペースに進めてきた私の聖地巡礼もまだあと数店残っているので、手を緩めずに続けていきます。今回は最終話の聖地・三ノ輪から。
三ノ輪といえば、原作コミック第一話の舞台となった山谷地区から目と鼻の先。第一話の舞台「きぬ川」は二年前に閉店してしまいましたが、Season8 の最終話でシリーズの原点となったエリアに帰ってくるというのもまた感慨深いものがあります。

↑の写真は松重さんご本人の blog でも紹介されていた「あいつのピッツァ」。「俺の」ではなく「あいつの」という他人事感にジワジワ来ます。残念ながら既に閉業してしまったお店らしいのですが、どんな味だったんだろうなあ。
今回の聖地はこの「あいつのピッツァ」のすぐ近く。松重さんの blog にはこうやってロケ地に関するヒントが隠されているということか…。

中華・洋食 やよい

中華・洋食 やよい

サブタイトル的には三ノ輪と言いながらも、実際の目的地である「中華・洋食 やよい」は三ノ輪と浅草のちょうど中間地点にあります。都内から巡礼するならば三ノ輪よりも浅草か上野からバスで来るのが良いでしょう。
ちなみに第 5 話の舞台となったタイ料理店・イサーンから歩いて 15 分程度。同じシーズンの中でこれだけ近距離にある二店が取り上げられる、というのも珍しい。

今回も放送前に巡礼したのですが、お店の方もロケの目撃情報が SNS 等で話題になって以来、放送前にも関わらず毎日行列ができているとのこと。私もちょうどお昼頃に到着したところ、私の前に 3~4 人の待ちができていました。

中華・洋食 やよい

店外に掲示されてている黒板メニューが入店前から煽ってくる。「『カラッ!』と最高の油でどうぞ」、とんかつに鶏南蛮、エビフライにカキフライ。さらに自家製タルタルソースとあっては、タルタリスト的には強烈に惹かれる。しかし今回の目的はもう決まっているんだ、初志貫徹でいこう。

中華・洋食 やよい

ゴローちゃんは座敷に座っていましたが、一人客だと通常はカウンターに通されるようです。
まあこうやって自分の料理が出来上がっていくさまを眺めながら待つのも悪くない…んだけど、厨房ではたった二人で全ての調理をしているため、混雑時には三十分以上待つことも珍しくない模様。ある程度時間に余裕があるときに行く方が良いでしょう。

中華・洋食 やよい

メニュー、めちゃくちゃ豊富。本当に中華も洋食も揃ってる。これだけバリエーションがあれば毎日来たって飽きないに違いない。

もともとは大正時代に洋食レストラン(カフェ)として創業したお店らしいですが、それがどういう経緯で中華にも進出していったのか、そのストーリーが気になりすぎる。

中華・洋食 やよい

そんな店で頼むのが、中華でも洋食でもない上カツ丼というね(笑。

でも、出前でもないのに厨房からカウンター越しに手渡される瞬間のためにわざわざついてくる丼の蓋がいとおしい。丼の蓋を開ける瞬間のワクワク感、何歳になっても子どもに戻る感覚がある。

中華・洋食 やよい

カツ丼なんて食べるの、随分久しぶり。普段はカロリーとか脂質糖質とか考えてつい避けがちだからなあ。
それに、孤独のグルメでカツ丼っていうのも、いかにもありそうなのに今回が初めてというのも意外。

見るからにふわっふわな卵とじ、これはうまそうだ。

中華・洋食 やよい

おお、うまい!
「最高の油でどうぞ」は伊達ではない、重ったるくない揚がり具合。
そして、特にこの出汁がいい。鶏・豚・かつお・こんぶの四種から採った深みのあるうまさ。この出汁だけ持ち帰り用として販売しているらしく、これさえ買えば自宅でもこの味が再現できるってことか。

とんかつと出汁もいいけど、つゆしみごはん最高。
うまいカツ丼は、食う者を黙らせる力がある。

一度目の訪店はここまでで終了。さすがの私もカツ丼に加えて麺まで入れられる胃は持っていません。
と思ったら、隣に座っていたお客さんは一度でカツ丼と冷やし麻婆麺と餃子までコンプリート(;´Д`)恐れ入りました…。

というわけで、一度目には食べきれなかったメニューを制覇するため、後日(これまた放送前)改めてもう一度来てみました。

中華・洋食 やよい

まずは久住さんが食べていた揚げワンタンから。
一般的に想像する揚げワンタンとは違って、パリッパリになるまで揚がってる。そこに酢豚みたいな甘酢。これは新しい。

食べてみると、見た目通りパリッとした食感の中に、みっちりと詰まった挽肉。酢醤油とかラー油じゃなくて甘酢なのは、ここまでパリパリに揚がっているとこの組み合わせが正解だと思える。
これはランチっていうよりもつまみですね。ビール三ノ輪ゴールデンソーダが欲しくなるやつ。

中華・洋食 やよい

餃子。期待通り、等身大の町中華餃子の佇まい。

皮はパリッとなるまで油多めで焼かれていて、餡はニンニクガツン!の力強いタイプ。
焼きたてで出てくるから慌てて食べると火傷するけど、それでもがっついて食べたくなるうまさ。古き良き中華屋さんの味。

平日昼間だけどやっぱり瓶ビール頼んでおくべきだったか?

中華・洋食 やよい

そして、冷やし麻婆麺。

「麻婆」っていうからてっきり麻婆豆腐っぽい赤い見た目なのかと思ったら、雰囲気的にはむしろサラダ寄りの冷やし中華という印象。
これはちょっと変化球で来たじゃないの。

中華・洋食 やよい

麺の上に豆腐がドン、さらにその上に肉みそがドン、これは果たして麻婆なのか?という疑念がよぎらなくもないけど、夏ならこれくらい爽やかなほうがスッと胃に入るに違いない。
問題は、真冬に冷やし頼んでる俺。ま、そのギャップが却って『孤独のグルメ』なのか。

中華・洋食 やよい

これはぐちゃぐちゃの混ぜ系で行くのがいいな。
むしろ混ぜないと肉味噌はちょっと固まり気味で、豆腐も味がついてないから、見た目はアレだけどよーーーく混ぜてから食べるのがいいんだろう。

うんうん、甘辛でうまい。
麻婆から想像される辛さはあんまりなくて、ちょっと変わり種の冷やし中華な感じ。中華風冷奴の爽やかさに、肉味噌がすごくいい。

中華・洋食 やよい

いやー、うまかった。それだけだ。
下町の懐に入ったような、すごくいい食堂だ。久しぶりに『孤独のグルメ』の原点に立ち返ったかのような、等身大の食堂だった。
久住さんが絶賛していたオムドラ(オムライスドライカレー)もおいしそうだったし、今度来る機会があれば洋食系に振ってみよう。

店内に飾られていた松重さん・久住さんのサインには「祝クランクアップ」ののし紙が。これまで 8 シーズンほぼ全て巡ってきたけど、このパターンは初めて見ました。

ふう、とにかくお腹いっぱい。浅草まで、バスに乗ってゆっくり帰るとしよう。
ごちそうさまでした。

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