昨日に引き続き、ソニエリ LiveView のインプレを続けます。今日は主にソフトウェア編。
LiveView を使うには、母艦となる Android スマートフォンに「LiveView アプリ」をインストールする必要があります。LiveView アプリは Android Market で無償配布されています。また、LiveView で使うためのサードパーティ製プラグインもわんさと見つかります。
ちなみに、常にポケットに入っている Android スマートフォンよりも、通常はカバンに入っている Android タブレットとの組み合わせのほうが、腕時計的に使える LiveView との相性は良いんじゃないの?と思ったのですが、現時点では Honeycomb 端末から Android Market で LiveView アプリを検索してもヒットしないため、インストールできません。プラグインのほうはたくさんヒットするので、単に Android Market 上での LiveView の対象 OS 設定で縛りが設けられているだけだと思うのですが、もったいないなあ。
LiveView アプリを Android スマートフォン(ここでは Xperia arc)にインストールして起動すると、LiveView と母艦をペアリングしたり、LiveView の タイル(画面上のページに相当するもの)をカスタマイズしたりする画面が出てきます。標準では Android 端末側のメッセージ(メール)、着信、不在着信、Facebook、Twitter、RSS、カレンダー(いずれも基本的には Android 標準アプリ)の情報が LiveView に同期、というか送信できます。
LiveView のキモの一つはプラグインに対応していること。Android Market を検索すると 100 種類以上のプラグインが公開されていて、用途に応じて LiveView の機能を拡張することができます。とはいっても、Xperia arc あたりだと内蔵ストレージ容量が小さいので、何でもかんでもインストールするわけにもいかないのですが(´д`)。
とりあえず私は Market に公開されていたものの中から、便利そうなものや面白そうなものをいくつかピックアップして入れてみました。
LiveView の本体側は、何もしていないときにはディスプレイには何も映っていないのですが、電源ボタンもしくはコントロールボタンを一押しするとデジタル時計が表示され、時計として使えるようになっています。
ちなみにこの有機 EL ディスプレイ、リフレッシュレートの関係か、カメラのシャッタースピードによっては表示の一部が欠けて写ってしまう(´д`)。
この時計機能、いいんですが、いちいちボタンを押さないと表示できないのと、本当に日付と時刻しか表示してくれないのでイマイチです。ジャイロセンサでも入れて腕を上げたら自動的に表示してくれたり、時計だけじゃなくて天気とか Twitter のヘッドラインとか、もっとリッチな情報を表示してほしいと思うのは欲張りでしょうか・・・。
時計表示からコントロールボタンを一度押すと、アプリのタイルが表示されます。最初は全イベントの一覧表示になるので、メールだろうと Twitter/Facebook だろうと RSS だろうと、直近に受信した順に表示してくれます。
このほか、メールや Twitter、Facebook などのアプリの新着情報を個別に表示することも可能。タイル画面でディスプレイベゼルの左右をタップすることで切り替えられます。
Twitter の Mention/DM を表示しているところ。9 文字×7 行程度の表示領域しかないので、ツイートあたりの文字数の少ない Twitter でもけっこうつらい表示量だったりします・・・。
それぞれの新着情報の末尾には、母艦の Android 端末で表示するボタンがついていて、ここでコントロールボタンを押すと母艦のほうが自動的に該当アプリの詳細表示画面に切り替わります。
これはけっこう考えたな、と思ったのですが、例えば Twitter ならブラウザが起動して Twitter の Web アプリが表示されるので、イマイチ。専用クライアントを常用していると、公式 Web アプリ版は使う気がしないので、微妙ですね(´д`)。Xperia の Timescape あたりも、凝った UI なのはタイムライン表示のみで、個別のツイート表示にはブラウザを起動する仕様だったので、すぐに使わなくなっちゃいましたが・・・。
いずれにしても、常にポケットに入っている Android スマートフォンを取り出す手間を惜しむには、LiveView の情報量や操作性はやや物足りないものがあります。
プラグインをインストールすると、LiveView 側のタイル一覧にも「プラグイン」というフォルダ表示が出てきて、ここでコントロールボタンを押すことで、プラグインの一覧が表示されます。
ここではちょっと便利そうだと思ったサードパーティ製の「カレンダー」プラグインを使ってみました。
カレンダープラグインは、写真のとおりの月表示と、
個別のスケジュール一覧表示をすることができます。私はけっこう小刻みに会議が入りがちな仕事なので、「次の会議はどこだっけ・・・」とやるときにいちいちスマートフォンを起ち上げなくても良いのはメリットかも。ですが、画面切り替えが「進む」方向(月一覧→スケジュール詳細への遷移)がコントロールボタン短押しなのに対して、「戻る」方向(詳細→一覧への遷移)はコントロールボタン長押しなので、操作のテンポが良くない。これならスマートフォン側でフリック&タップで操作したほうが速いよね、と思ってしまいます(´д`)。
あとは天気予報プラグインとか。実用的なだけでなく、エヴァっぽいフォントを使っていて見た目が面白いのも特徴ですが、天気予報ってそこまで頻繁にチェックするわけでもないので、実際に使ってみて「別に LiveView で見なくてもいいか」と思ってしまったのは事実です。逆に時計表示のときに片隅に今後数時間の天気を表示してくれる、くらいの手軽さのほうが、利便性は高かったかなあ。
しかし、なにげにすごく便利かもしれない、と思ったのが、標準で入っている「電話を検索」機能。これを実行すると、Bluetooth で繋がっている母艦側のスピーカから音を出して、母艦がどこにあるかを教えてくれます。スマートフォンをどこかこの辺に置いたはずなんだけど見当たらない!というときに威力を発揮してくれそう。これだけのために LiveView を肌身離さず持っているというレベルのものではありませんが(笑、こういう「ちょっと便利」なアプリがもっとあれば、LiveView も面白くなりそうです。
ということで、近未来的で面白いガジェットではあるんですが、痒いところに手が届きそうで微妙に届かない機能が多いこと、タッチパネルベゼルの反応がイマイチ良くないこと、そもそも操作に対するレスポンスがワンテンポ遅く、反応してるのかしてないのか分からないことがあること、あとバッテリが切れたら時計としてすら役に立たないこと(笑)など、現時点では欠点もかなり多いデバイスだと感じました。某氏が手放してしまった理由が解ったような気がします(ぉ。
とはいえ、私が試したプラグインはまだまだごく一部にすぎませんし、スキルがある人ならプラグインを自作することだって可能。使いようによってはとても面白いデバイスにはなりそうなので、実験してみたい人にとっては、キャンペーン価格の¥3,990 というのは絶妙な値付けかもしれません(^^;;
コメント
Twitterとの同期などは簡単ですか?
普通にできないのですが何がおかしいのでしょうか。
普通に LiveView アプリの中でアカウントの設定をしただけで使えていますが・・・。
ただ、同期できるのは LiveView が Xperia と BT 接続できる距離にいる間だけで、
リンクが切れている間の Mention や DM は後追いでは拾ってくれません。
原因が考えられるとしたら本体側が非対応(ハードウェア要件を満たしていれば
Xperia 以外でも使えるはずですが)、OS のバージョンとの関係(相性とか)、
ID やパスワード等が違うとか、あたりでしょうか。
LiveView と本体のペアリングはできて、時計等は表示できているんですよね?