聖地巡礼のために宇都宮まで来たのなら、せっかくだからやはり餃子の名店には行っておきたい。特に今回が初宇都宮でしたからね。
ただ、宇都宮市内に点在する名店をハシゴするのは時間的には難しい。でもそういう観光客にうってつけの施設がありました。
来らっせ|宇都宮餃子会公式サイト|餃子の街 宇都宮でおいしい餃子を食べ歩こう。
餃子専門のフードテーマパークです。
ここの存在は以前から知っていて一度来たいとは思っていたのですが、立地がドン・キホーテの地下という意外な場所でした。だからどんなところかと思ったら、雰囲気が上のフロアとは全然違っていてこれまた意外。
入居しているのは宇都宮でも定番と言われているらしい 5 軒。「みんみん」は宇都宮に来たことがなかった私でも知っているくらいの有名店です。
あちこち歩かなくても名店の味がまとめて試せるのはありがたい。
ちなみに土日は全店舗営業、平日は曜日ごとに一店舗が輪番で休業という運営になっているようで、この日は残念ながら「香蘭」がお休みでした。
利用方法はご覧の通り。いわゆるフードコートスタイルですが、注文・会計後はカウンターに受け取りに行かなくても店員さんが届けてくれるのと、食後に食器をセルフで片付けなくてもいい点が異なります。フードコートとレストランのハイブリッドという感じ。
場内はこのように客席の島の対岸にお店のブースが立ち並んでいます。一見フードコートのようですが、全てが餃子の名店で競うように営業しているというのがユニーク。活気や熱気がそこらのフードコートとは違います。
メニューも全店まとめて書かれています。基本的には餃子だけですが、お店によってはザーサイやキャベツなどの副菜とライスまで注文可能。餃子の食べ比べじゃなくて普通に食事として食べて行くこともできそうです。
もちろん各店アルコールも出しているから餃子をつまみにちょっと飲みして帰るも良し、持ち帰りを注文して自宅で楽しむも良し。いろいろな使い方ができます。
というわけで、各店で注文してきました。
注文するとそれぞれのお店から番号入りのプレートを手渡され、それを目印に店員さんが餃子を持ってきてくれるシステムになっています。
ちなみに各店ごとに特製ラー油を提供しています。
確かに、醤油や酢で独自性を出すのは難しいけど、ラー油ってお店のこだわりや味が出るからなあ。ある意味餃子そのものと同じくらい大事なポイントなのかもしれません。
4 店分のラー油を取ってきてみました。
パッと見で分かるのは粉末の唐辛子やスパイスの成分が多い「さつき」のラー油ですが、それ以外は見た目での判別は難しい。でも舐めてみると確かに違う。ラー油、奥が深い。
今回は餃子を食べ比べつつちょっと飲んでいこうというのがコンセプトにつき、生ビールとハイボールをいただいてみました。
まず届けられたのが龍門。
本当は 4 店ともに最もスタンダードな餃子を頼んで食べ比べるのがフェアなんでしょうが、途中で飽きそうな気がしたので龍門はお店のイチ押しっぽかった「よだれ餃子」を選んでみました。
口水鶏のような甘辛のタレと揚げた餃子の皮がついた変わり種の餃子で、確かにこれは今まで食べたことない方向性の餃子。
おいしいんだけど…作り置きなのかぬるいのが残念。提供も他の店と比べてやたら早かったしなあ。他店の餃子が熱々だった分、余計に惜しく感じました。
続いて「めんめん」。
個人的には東京の蒲田系を連想する羽根付き餃子。宇都宮でこういうタイプの餃子に出合うとは。
食べてみると、タネがまるで凝縮されたかのような濃いめの味付け!これはインパクトある。
羽根のパリパリも良いけど、この店のキモはタネの味付けなんだろうなあ。ビールのつまみにちょうど良いし、白米と食べてもおいしいに違いない。
そして「みんみん」。
見た目からして期待を裏切らないド正統、王道中の王道。
さすがは宇都宮餃子の代名詞だけのことはある。
味の方も王道らしくあまり尖ったところはないけれど、肉汁のうまみがイイ。
皮のモチモチとパリパリのバランスもちょうど良い。全てがど真ん中の餃子らしい餃子。
こういう率直で正直な餃子が結局いいんですよ。逆に言えば、これが基準になると他店にとっては厳しいだろうし、だからこそ宇都宮の餃子文化がここまで発展したと言えるのかもしれません。
最後は「さつき」。こちらも変化球で青しそ餃子を頼んでみました。
みんみんと比べると、皮のモチモチとパリパリの両方が強めでキャラが立ってる。
タネの味付けもちょっと濃いめで、これもこれでおいしい。青しその風味が爽やかなのも良い。でもこれは普通の餃子でみんみんと比べてみたかった気もします。
4 店舗食べ比べてみて、私の好みはなんだかんだ言って正統派のみんみんであることが分かりました。
めんめんとさつきも良かったけど、最後にはみんみんに帰ってくる気がします。でも食べ比べ、楽しい。これは気に入りました。
ちなみに来らっせ本店にはコーナーがもう一つあって、先ほどのは固定の 5 店舗が入った常設店舗、そして↑が 30 種類の餃子を日替わりで提供している日替わり店舗。
今回は初めてだったから常設店舗で定番の味を食べ比べるのが正解だったと思うけど、こっちもこっちで気になります。
日替わり店舗のメニューはこんな感じ。お店ごとに一皿でも頼めるし、一皿に 6 店舗の餃子が混在した状態で食べ比べることもできる模様。
確かにこれも楽しそう、次回来る機会があったらこっちを試してみよう。
きっとこれは宇都宮餃子のほんの入口に過ぎないのだろうと思いますが、それでも十分楽しかった。
今度は餃子を食べるだけのために宇都宮を旅してみても良いかも、と思えました。
ごちそうさまでした。
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