「足の速いジェガンがいる。特務仕様かもしれない」
プレミアムバンダイの二次受注分で確保していた MG スタークジェガンを組み立てました。
5 月に届いていたのですがその後水星の魔女関連のキットが複数発売されたため、こっちはちょっと組み立てては中断を繰り返して時間がかかってしまいました。
スタークジェガンは『ガンダム UC』の episode 1 冒頭でのクシャトリヤとの交戦が印象的だった機体。個人的には UC の中でユニコーンガンダムやデルタプラスを差し置いて一番好きかも、という機体なので MG でのキット化を待ち望んでいました。
「スタークジェガン」と名付けられてはいるものの、素体は D 型ジェガンそのもの。それに増加装甲や火器、スラスター類を後付けしたカスタム機で、設定上は追加装備類を外せば D 型に戻せるはずです。でもキット的には追加装備を装着するためのボス穴つきパーツを使うようになっていて、装備を外したら普通の D 型に…とはなりません。なのでプレバンらしく余剰パーツが大量に出る構成になっていて、ちょっともったいない。
いかにも高機動型なバインダー付きバックパックを装備。これと脚部の追加バーニアによって「足の速いジェガン」と言わしめる高速性を獲得しているのでしょう。
キットの箱に書かれている MS 種別では「Anti-ship assault」、つまり対艦攻撃用 MS と定義されているようです。高機動で敵艦隊に接近し、ミサイルやハイパーバズーカによる一撃離脱を目的とした機体ということでしょう。劇中ではガランシェールを撃沈する目的で発艦したものと思われますが、ファンネル装備型の MS で迎撃されることまでは想定していなかったのでしょうね。
印象的な肩部の三連ミサイルランチャーと、コクピット保護目的の胸部増加装甲。あと腰のハードポイントにもスカートアーマーが追加されています。
素体はいかにもやられ役な緑色なのに、ミリタリー的な茶色が混ざることでここまでマッシブな印象に変わるとは。
本来はザク→ハイザックの系譜を受け継ぐ脚部のデザインが、追加装甲がつくことで出渕メカ的な意匠が際立ってきます。
あと地味につま先と踵にもバンパー的な増加装甲が追加。これはキットでは追加パーツではなく一体成型ですが。
腕部には二連グレネードランチャーまたはビームサーベルを選択式で内蔵。劇中では右腕側にビームサーベルを搭載し、クシャトリヤとの接近戦に使用するシーンがありました。これが左腕から射出して右手で受け取るんじゃなくて、右腕から射出してそのまま右手で握るアクションになっているのがカッコ良かった。
それも、本来は一撃離脱のはずのスタークジェガンにグレネードを捨ててわざわざ接近戦用のビームサーベルを装備しているあたり、この機体に乗っていた「連邦の名もなきエースパイロット」が元来どういう戦い方を得意としていたかが想像されて痺れます。
以前作った MG ジェガン D 型はネェル・アーガマ配備のコールサイン「ジュリエット 5」を意識してマーキングしました。が、ep1 冒頭に登場したスタークジェガンはネェル・アーガマではなくクラップ級巡洋艦《キャロット》所属機。機体番号は公式設定には存在しないので、きっとこの機体には《キャロット》のモビルスーツ隊隊長が乗っていたに違いない…という想像のもと「101」にしてみました。
スタークジェガンの追加装備は後付けなので設定上は稼動中のパージが可能。劇中ではミサイルを撃ち切った後にランチャーごとパージする場面がありましたが、このキットでもそれを再現できるようになっています。一撃離脱型なので攻撃後は機体の質量を減らして最速で撤退できるというコンセプトですね。
ミサイルランチャー付きだと重 MS に見えるのに、肩の荷が下りた途端に高機動型に見えてくるから不思議。
ワンオフの主役機にも量産機にもそれぞれ美学があるけど、私は量産機のカスタムモデルが好き。ジムスナイパー系とかも大好物です。現実世界では本物のレーシングカーは買えないけどちょっと頑張れば自分にも市販車のスポーツカスタムモデルくらいなら買える、的な「何とか手の届きそう感」がイイ(笑
ともあれ、小説『UC』が刊行されたときからずっと MG 化を待っていたキットが組めて満足です。あとはエコーズ仕様とかシャイアン基地配備仕様とかのジェガンもキット化してくれていいんですよ!
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