我慢できずに買ってしまいました。
先日国内発売されたばかりのモニターヘッドホンMDR-M1です。
eイヤホンで試聴して一発で気に入り、でもそんなに急いでないからそのうち…と思っていたのですがちょっとした臨時収入があったから思い切って買っちゃいました。自分が満足できるものがあるならば一日でも長く使えるほうが人生幸せです。
本来は業務用として作られた製品らしく奇をてらわないデザイン。長く使おうと思ったら結局こういうのが飽きが来なくて良いんですよ。コンシューマー用だとイヤーパッドの換えも4~5年で手に入らなくなるけど業務機であればパーツも長期供給が約束されています。それもイヤーパッドだけでなく大半の部品が入手可能。ヘッドバンドも経年劣化するから交換できるのはありがたい。
今まで使っていたMDR-M1STとは外観はほぼ同一。ハウジングに貼られている帯ステッカーを剥がしたら見分けがつかないと思います。とはいえ生産国はM1STが日本(大分)、M1がタイらしいので同じ部材を別々の工場に送ってそれぞれアセンブリしているのでしょうか。
ほとんど同じに見えるM1とM1STで唯一大きく違うのがイヤーパッドの厚み。M1の方が1.5倍くらい厚く、装着感もソフトかつ耳が包まれている感覚が強い。比べるとM1STの薄いイヤーパッドは音を近くで聴くことで細部を聴き分けようというMDR-CD900ST/7506と同様の思想で作られていることを実感します。
外観はM1STと同じでも中身は別物。凝った素材(液晶ポリマー+アルミコート)を使っていたM1STの振動板とは違い、M1はシンプルなアルミ製に見えます。一見M1の方が退化しているように見えますが、結局オーディオは最高の素材を単に揃えることよりも組み合わせとチューニング、あとは好みにハマるかどうかだと言われているような気がします。人の耳だって個人によって全然形が違うわけですからね。
ケーブルは着脱式かつスクリューロック対応。例によってMDR-1A用のリケーブルにも対応(スクリューロックは不可)し、バランス接続もできてしまいます。とはいえMDR-M1はインピーダンス高めなこともありバランス/アンバランスよりもパワーのあるアンプで鳴らすことの方が重要、という印象。
結果的に我が家にソニーのスタジオモニターヘッドホンが新旧4種揃ってしまいました。別に収集しているわけじゃないんですが(笑。
改めて並べると、MDR-M1ST/M1はMDR-CD900ST/7506を音質だけでなくデザインイメージまで含めて踏襲しつつリファインした機種であることがよく解ります。
聴いてみました。
鳴らし始めの印象は、高域・低域はともかく中域が硬い上にやたら遠くて「なんじゃこりゃ?」という感じ。eイヤホンで試聴したときと全然違う。でも鳴らしていくにつれてどんどん音が変わり、中域がしっかり出るようになってきました。購入直後は振動板が十分に動けていなかった、という感じなんでしょうか。
音質的にはMDR-CD900ST/7506/M1STがどれも音がすごく近くに聞こえていたのに対してM1は一歩引いたところから聴いている感覚。でも音の聴き分けは前3機種以上にハッキリと区別できる感じ。ものすごく見通しの良い音、と言えば良いのでしょうか?高域も欲しいところまでキッチリ出るし、低音はブーミーにならずレスポンス良く聞こえる。全体的にキッチリカッチリしていて個人的にはこういう音、大好物です。
これを聴いた後にM1STを聴くと音の輪郭が丸くなり、ややモヤがかかったように感じます。ただヴォーカルは柔らかめで近くに聞こえるので、例えば女性ヴォーカルもののJ-POPやアニソンならM1STの方が心地良く聴けるように思います。BGM的に長時間聴くならM1STの方が向いている感覚があるので、M1用のイヤーパッドに交換して装着感を改善するのも良さそう。
でも他のレビューを見ると人によってはM1STの方が硬い音、という評価も見かけるんですよね。使うアンプだったり音源だったり好みだったりでけっこう評価が変わるんでしょうか。個人的には近年使ったヘッドホンの中では一番好きな音なので、メインをM1、サブをM1STという贅沢な使い分けをしようと思います。










コメント
[…] こまで厳密な仕事をしているわけではないので。 でもbさんが後継モデルと言えるSony MDR-M1を買われていたので、そそられたのは内緒です。ただ、ボーカル曲なんかを聴くと、MEZE 99 CLASSICS […]