ノリス優勝で悲願のタイトルへ! 遂にランキング首位浮上。フェルスタッペン3位。角田裕毅はジャッキマンのミスでタイムロス……入賞逃す|F1メキシコシティGP決勝
残り5レースとなって逆に混沌度合いが増す今シーズンのF1。終盤戦は日本からの観戦が厳しい時間帯のレースが続きチャンピオンシップが決まっていたら後追い視聴することも少なくないのですが、今回はリアルタイムで観ました。まあ午前2時とか4時に始まってレース後に仮眠程度しかできないようなグランプリよりは、朝5時スタートならちょっと早起きするだけで良いからありがたい。
■マクラーレン
久しぶりにランド・ノリスのためのレースでした。優勝はハンガリー以来だから実に6戦ぶり。その間ほぼずっとフェルスタッペンにやられっぱなしでしたからね。
今回は予選からノリスが圧倒し、決勝でもルクレールやフェルスタッペンを寄せ付けず完勝。対してピアストリは5位に沈み、ついにチャンピオンシップでノリスが再び首位に立ちました。
ピアストリもオランダでの優勝以降フェルスタッペンにもノリスにも後塵を拝すレースが続いており、今回もあまり存在感がありませんでした。この不振は何なんでしょうね?マシンの熟成が進んでノリスが使っている新仕様サスペンションの方が速くなったのか(ピアストリは好みにより旧型を継続使用)、それともチャンピオン争いのプレッシャーで実力を発揮できなくなっているのか。でもこういう状況下でのメンタルは少なくともノリスより安定していそうに見えるんだけどなあ(笑。
まあ逆転したとはいえ二人のポイント差はわずか1。最後までどちらに転ぶか判りません。こうなった以上、残る4レースでは今まで以上にチームメイトバトルが激しくなっていろんなことが起きるんだろうなあ…と思うと楽しみでなりません(性格悪い)。もし今後チームオーダーが出るようなことがあってもどちらも言うこと聞かないんじゃないだろうか。
■レッドブル
ディフェンディングチャンピオンらしい強さを取り戻していたフェルスタッペンも今回は失速。予選では5位に沈み、ロングランペースを考えると表彰台も難しいのでは…と思っていました。が、蓋を開けてみればスタート直後こそ少しとっちらかったもののしっかり3位。しかも最終盤のVSC導入がなければファイナルラップでルクレールを抜いて2位になれていた可能性もあり(あのサインツクラッシュからのVSCは本当にアンチクライマックスだった)、なんだかんだでフェルスタッペンの底力、そして苦しいマシンでも何とかしてしまう絞り出し力は恐ろしいです。現役ドライバーの中では間違いなく最強、F1の歴史を遡っても最強レベルではないでしょうか。
角田は予選Q2で自分のアタックよりもフェルスタッペンにトウを与えることを優先したこともありQ2敗退。フェルスタッペンがQ2突破するためにチームメイトのトウが必要、ってよほど厳しい状況だったことがよく判ります。
そして決勝では前戦アメリカの再現のようにスタート直後のジャンプアップを決めて入賞圏内に。それ以上ポジションを上げるのは難しそうに見えましたが、どうやらフェルスタッペン車との仕様の違いにより排熱が厳しくてペースが上げられなかった模様。それでも安定感ある走りでそのまま行けば8~9位は堅い、かと思ったらピット作業のミスで10秒をロスしてポイント圏外に…。せっかく良い走りをしていたのに残念です。先週のアメリカでも予選アタック出しのタイミングをミスっていたし、今年のレッドブルはレースオペレーション力の低下が著しいですね。
角田自身もまだRB21におけるタイヤのウォームアップとか予選一発のまとめ方とか課題はありますが、少なくとも与えられたものの中ではかなりよくやってると言えるのではないでしょうか。なかなか結果が伴わずレースごとに浮き沈みはあるけど、週末の組み立てという点では安定感が出てきたと思います。このメキシコが期限と言われていた来季の去就判断に関してもいったん保留となったようだし、チーム的にはこのまま角田を残留させる方向に傾いていると思いたい。


コメント
角田のピット作業ミス、交換するSタイヤに一本だけHタイヤが混じってたという記事を見ましたが、本当にそんなことがあり得るのでしょうか。
Wednesday F1 Timeでリプレイ映像流してたのを見たらジャッキトラブルだったようですね。いずれにしても最近レッドブルのピットの質がかなり下がってると思います。