3回目を観に行ってから一ヶ月あまり。『閃光のハサウェイ キルケーの魔女』の4回目と5回目を観てきました(笑
本当は3周目で打ち止めにしてあとはBDの発売を待つつもりでいたのですが、先週末からドルビーシネマ版、今週末から4DX/MX4D版が相次いで上映開始されたということで居ても立ってもいられず。特に終盤のモビルスーツ戦が4D上映でどのように演出されるかが楽しみでなりませんでした。
ドルビーシネマ版は正直いまさら?という印象。公開当初から音響のみドルビーアトモス版で上映している映画館があり、それをドルビーシネマ版と勘違いしていた人もいるのではないでしょうか(私も公開直前まで誤解していた)。先日の舞台挨拶で村瀬監督が「2週間前までは映画館で土下座することになるかもしれないと思っていた」と語っていたように制作がギリギリまでかかっており、単にドルビーシネマ版のマスタリングが間に合わなかった可能性があります。それでも後追いで出してきたのは配給を担当する松竹がドルビーシネマ推しであることと、同マスターをUHD Blu-ray(HDR)に流用できるからではないかと推測しています。
ともかく、個人的には4D上映と同じくらいドルビーシネマによる陰影の表現がどうなっているか気になる。ということで両方観てきました。
まずは4DX。久しぶりにお台場のユナイテッドシネマを利用しました。
4D上映はどちらの方式で観るか迷ったのですが、以前スター・ウォーズでMX4Dと4DXを比較した印象ではMX4Dの方が繊細かつマイルドな4D、4DXは椅子から振り落とされそうなほど派手な4Dという感じ。今回は映像はもう頭に入っているから4Dのギミック重視で4DXを選びました。
本作は中盤までは輸送船ヴァリアントの艦内や海中でのシールドテストなど海の上のシーンが多く、自分もまるで船に乗っているかのようなゆっくりとした揺れが4Dでも表現されていて臨場感あります。またギギ、ケリア、ハサウェイそれぞれのシャワーシーンやΞガンダムの水揚げシーンで軽く水飛沫が飛んでくるのも良かった。ドラマパートでの4D演出は控えめで映像の邪魔をしないレベルながら、例えばニューホンコンパートで街中を走るギギの側を大型車が通り過ぎるとそれらしい振動がナチュラルに発生していたりして、そういうのも「その場にいる感」があってとても良い。シーラックからの2(セカンド)ギャルセゾン発進シーンも迫力があって良かったですね!
でも圧巻はやっぱり戦闘シーンですね。オエンベリやエアーズロックでのグスタフ・カール戦ではビームが掠めると顔の横を風が通り抜けるし、爆発が発生するシーンでは首元に熱を感じる。もちろん他のMSとは異なるΞガンダムの浮遊感も面白い。さらにクライマックスのΞガンダム vs アリュゼウス戦は本当にアトラクションでした。二機のドッグファイトは本当に椅子から振り落とされそうに感じるほど。Ξガンダムのビームライフル最大出力(シチュエーションによって出力を使い分けている)は他のMSとのパワーの違いを感じたし、単に飛び回るだけでなくファンネルミサイルの応酬やMSでの投げ技もあったりするから大忙し。これは一度通常上映で観たことがあっても体験しに行く価値があると言えます。欲を言えば、「ハサウェイ(Ξガンダム)視点」と「レーン(アリュゼウス)視点」それぞれのバージョンを映像も含めて作ってもらってその違いを楽しんでみたいほど。
というように大満足だった4DX上映ですが、唯一不満だったのはオープニング『Snooze』と挿入歌『CIRCE』(ギギの香港でのシーンでかかる曲)で音楽と椅子の振動のタイミングがずれていて(振動の方が0.2秒くらい早い)乗れなかったこと。制作段階でずれていたとは考えにくいので、シアターとのマッチング(振動設備との同期)が取れていなかったのでしょうか。
続いてドルビーシネマ版は丸の内ピカデリーで。ここは1作目のドルビーシネマ版も観た劇場です。ドルビーシネマ版、そもそもの上映館数が少ない上に上映回が限られていてハードルが高い。
しかし映像はさすがですね。前半はヴァリアント艦内の薄暗さと外の明るさの対比が他の上映方式よりも強調されて見え、艦上生活の閉塞感が伝わってきます。薄暗い艦内に窓から外光が射し込んでいるシーンとか、一画面に陰影が共存するシーンの表現がIMAXよりも秀逸。
他にもオエンベリの廃ショッピングセンター内や「へそポイント」での補給シーンなど暗いシーンの「暗さ」がより深く表現されています。通常上映で見えなかったものがドルビーシネマで見えるようになるとは言えず(むしろIMAXの方が暗部が見やすかったまである)、それよりもどれくらい暗いところでの任務なのかを自分も夜目を利かせる感覚で味わうものだと感じました。でも、だからこそエアーズロック付近での夜空やハサウェイの回想シーンに登場する宇宙空間における満天の星の表現が圧倒的!漆黒の夜に星がキラキラ輝いて見える様子は黒が沈むドルビーシネマならではで、ここは明確にIMAXを超えている部分。
ドルビーアトモスによる音響も良かったですね。そのシーンがMSのコクピットの中なのか、部屋にいるのか、周囲で騒がしく作業しているハンガーなのか、トラフィックが行き交う街中なのか…それぞれの空間のスケール感や雰囲気がリアルに感じられる。またセリフの定位や明瞭度も高くて「ギギのあのセリフ」も他より聞こえやすかったです(笑。
個人的には対応館数の多さやスクリーンサイズという点で本作がIMAXを最優先にしたことは間違っていないと思うけど、ドルビーシネマも少し別の角度から作品を楽しむ余地を与えてくれて良い体験でした。やはり自宅では再現することが難しい環境での上映は楽しい。封切りから一ヶ月半が経ってそろそろ上映も減ってきていますが、終映前にこれらの上映は体験する価値があると思います。




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