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F1 韓国 GP 2010

地上波ではこれから放送だと思うので、ネタバレ防止策入れておきます。


韓国GP決勝 アロンソ優勝、レッドブルは痛恨のダブルリタイア – GPUpdate.net

壮絶なレースでした。
まずはサーキットの舗装が完了したのがほんの 1 週間前。とはいえ F1 の強力なグリップでアスファルトが剥がれてしまうんじゃないか?という懸念もあったほどでしたが、何とか大きなアクシデントもなく開催されました。
が、日曜の決勝はウェットコンディション。舗装したての路面に油浮きがあったせいか、あるいは新造サーキットの割にグラベルやランオフエリアが少なく水はけが悪かったのか、とにかく路上に水が溜まる溜まる。セーフティカー先導によるローリングスタートをしたものの 3 周で赤旗中断、1 時間後にまた SC 先導で再スタートという流れになりました。

序盤、2 番手を走行していたウェバーがほんの少し縁石を踏み外したことでマシンのコントロールを失い、単独クラッシュ。ウェバーには痛恨のミスでしたが、これにより順位はヴェッテル-アロンソ-ハミルトンの順。このままゴールすればチャンピオンシップがさらなる接戦になる流れとなり、私も非常に興奮しました。
が、ただでさえ当初 15 時スタート(ヨーロッパでのテレビ中継時間を考慮して、遅めのスタートになっている)だったのが 1 時間遅れ、ウェットコンディションでラップタイムが遅かったことに加えて度重なる SC 導入・・・で日没までにレースが終了するかが争点に。55 周のラップのうち 75% にあたる 42 周を走りきればフルポイント、41 周以下で日没や天候を理由にレースが打ち切りになればハーフポイントという状況になり、チャンピオンシップ的にはここが大きな争点となります。
で、ちょうど 42 周を走りきったところで日が落ち始め、ドライバーからもブレーキングポイントが見えにくい状況になった瞬間、首位を走るヴェッテルのエンジンが派手にブロー!この瞬間、2 位を走っていたアロンソに 25 ポイント獲得の権利が転がり込みます。結局、ほぼナイトレースに近いくらい暗くなった時点で 55 周を走りきり、そのままチェッカー。

アクシデントやクラッシュが非常に多く、それにチャンピオン争いが絡むことで非常にエキサイティングなレースとなりましたが、ウェバーの単独事故はともかく、ヴェッテルのトラブルはアロンソにとっては棚ぼた・・・という単純なものではないでしょう。ウェットコンディションの中で自らリスクを冒しながらプッシュし続け、ヴェッテルにプレッシャーを与えたことが RB6 のトラブルを引き寄せたと言っても過言ではありません。アロンソが簡単にヴェッテルを逃がしていれば、ヴェッテルはそのままルノーエンジンを労りながらやすやすとトップチェッカーを受けていた可能性だってあります。そういう意味では、この結果はアロンソの粘りの勝利と言えるのではないでしょうか。

前線鈴鹿での大活躍によって一躍 F1 界のヒーローとなった小林可夢偉は、予選 12 番手という悪くないポジションながら、早めにウェットタイヤからインターミディエイトタイヤへ換装するギャンブルが失敗し、一時は大きく順位を下げました。しかし、今回のレースでは目立ったオーバーテイクシーンこそないながらも、目の前で 2 度起きた他車のクラッシュを冷静に躱し、スーティルトのバトルではマシンを軽くぶつけられながらも何とかコース上に留まって最終的には 8 位 4 ポイントを獲得。こういうときにきっちりポイントゲットできるのは、運もさることながら、ちゃんとレースの状況を把握してコントロールができているということなんでしょうね。これで今年の新人ドライバー中最高位をほぼ確実なものとしたのは、非常に喜ばしいことです。

さて、チャンピオンシップはこれで遂にアロンソが 231pts でトップに立ち、以下 11pts 差でウェバー、21pts 差でハミルトン、25pts 差でヴェッテルという形になりました。バトンまでは数字上は一応チャンピオンの可能性が残っていますが、もう事実上脱落だろうなあ。
レースは何が起こるか分からないので、次のブラジルではアロンソがリタイアしてしまう可能性だってあるとはいえ、これまでのフェラーリとレッドブルの信頼性の差を考えればどちらにその可能性が高いかは明らか。レッドブルはもうコース上でアロンソに勝つしかない状況だと思いますが、こうなってしまった以上チーム内のナンバーワンドライバーをどちらかに決めなければ、チームの総力をアロンソに注いでくるフェラーリを再び逆転するのは容易ではないでしょう。それでもあくまでレッドブルがイコールコンディションにこだわるか否か、それがチャンピオンシップの行方を左右しそうです。

ということで、次のブラジル GP は 2 週間後。

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