帰省中は余震も計画停電も気にしなくて良いので、この際ストレス発散も兼ねて消費してできるだけ日本経済に貢献しようキャンペーンを実施中です(←ただの方便)。ということで、地元でお寿司をいただいてきました。
富山~金沢のあたりでは 2000 年前後に主な幹線道路沿いで「回転寿司戦争」とでも言うべき激しい出店競争が起き、回転寿司のレベルが一気に向上しました。新鮮で大きなネタ、ほとんどの店舗に生け簀完備、「ジャンボうなぎ」(開いたうなぎの半身がそのままシャリの上に乗っている)などの目玉商品の開発(地元でうなぎが獲れるわけでもないのに!)など、東京ならヘタな廻らない寿司屋よりも全然安くて美味しいという状況に。そのおかげで、私もそれ以来帰省した際には決まって回転寿司に行くようになりました。
今回行った「あいの風 浪花」は、そんな回転寿司チェーンとは違い、旧新湊市でけっこう有名な廻らない寿司屋が支店としてオープンした回転寿司店。なので生け簀もないしネタも比較的小ぶりですが、すぐ近くの漁港で揚がった天然のネタが揃っているので、新鮮で身が締まっていて、これぞ港町の寿司、といった味。
がんどぶりの握り。私は港町の生まれで、魚と言えば主にぶりを食べて育ってきたので、マグロが捕獲禁止になっても個人的にはぶり/かんぱちがあれば生きてゆけます。
本当は寒ブリを食べたかったんですが、がんどしか入っていないとのことでがんどでガマン。ぶりなどの出世魚は地方によって呼び方が違うので私も東京での呼び方が富山でいうどの状態を指すのかよく分かっていなかったんですが、Wikipedia で調べてみたところ、
- 関東:ワカシ → イナダ → ワラサ → ブリ
- 関西:ツバス → ハマチ → メジロ → ブリ
- 富山:ツバイソ → コズクラ → フクラギ → ガンド → ブリ
とのこと。他の地方より呼称が一段多いのは、それだけ生活に密着している証でしょうか。
ちなみに、ここ新湊はその名の通り富山第二の港町なのですが、全国区の知名度になった氷見(ひみ)に比べると圧倒的にマイナーです。漁場は氷見も新湊も同じなので、氷見と同じ魚なんですが、県外に売る魚は地元の漁船でもわざわざ氷見漁港まで持って行くんだとか。
白海老の軍艦巻き。私も県外に出て初めて知ったんですが、白海老というのは世界でもほぼ富山湾だけで獲れる非常に珍しい海老だそうです。子どもの頃からそんなこと全然知らずに食べてましたが、というか子どもの頃は身が少ないくせに殻が多くて食べにくいからむしろキライだったくらいなんですが(笑)、香りが良くて甘みがある身はなかなかの絶品です。おそらく生で食べられるのは富山と石川(の金沢以東)くらいじゃないでしょうか。
海老といえば、寿司で蒸し海老を使うというのも東京に出て初めて知りましたね。それまでは生海老の握りしか知りませんでした。
北陸は基本的に冬くらいしか美味しいものがなく、夏場に帰省しても暑いばかりであまり面白くないんですが(笑)、魚の美味しい季節ギリギリに帰省できて良かったです。ホタルイカもまさに旬ですしね。
ごちそうさまでした。
コメント