こんな写真展に行ってきました。
被災者支援チャリティー写真展 ~写真のチカラで東北を救おう!~ 開催のご案内
写真のチカラで東北を救おう!:@gizmomo
4 月頭に Facebook や Twitter をはじめとした Web 媒体を中心に呼びかけられた企画。プロの写真家さんたちによる写真展を開催し、プリントを 1 枚 15,000 円で販売して代金を東北地方に寄付しよう、というチャリティーイベントです。
※本エントリーに掲載の写真は、特別に許可をいただいて撮影しています。(会場内は原則撮影禁止)
会場は新宿西口、ヨドバシカメラ本店向かいのビル地下にあるヨドバシカメラのフォトギャラリー「INSTANCE」。存在は知っていたんですが、今回初めて行きました。案外分かりにくい場所にあるんですが、ヨドバシカメラ前の高速バス乗り場脇にある階段から地下に下りるのが比較的簡単だと思います。
会場内には主に A3 サイズにプリントされた写真がズラリ。基本的に 1 人の写真家さんにつき 2 枚ずつの写真が展示されていて、それが 63 人分なので、優に 100 枚を超える写真が飾られています。これはなかなか壮観。ひとつの写真展でこれだけ大人数の作品が観覧できる機会もあまりないのではないでしょうか?なおかつ、出展されている写真家さんはカメラ誌を買ったことがあるような人なら一度はその名前を目にしたことがあるような人ばかり。魚住誠一さんあたりはよくグラビア写真を撮影されているので、誰でも一度は雑誌で写真を見たことがあるんじゃないでしょうか。
写真は震災に直接関係のないテーマのものが多く、チャリティー写真展ではあるものの、純粋に写真展としてもレベルの高い内容(と素人の私が言うのもおこがましいですが)だと思います。かなり幅広いジャンルの写真家さんが揃っているので、自分の写真のウデを磨くという点でもすごく勉強になります。個人的には、やっぱり写真は光と色に尽きるなー、と改めて痛感。今度マネしてみよう、という作品もたくさんありました。
で、中には震災後の東北で撮られた作品も何枚か展示されているんですよね。写真用のレンズとプロ写真家の眼を通して撮られた写真は、テレビ画面を通して見る動画とはまた違った重みを持っていて、震災がこの日本という国、東北という地方に与えた試練の厳しさを思うと、つい涙がこぼれそうになります。
会場には、仲良くさせていただいている桃井一至氏と、プロカメラマンとしてよりもむしろカメラ情報サイト DigitalCamera.jp の主宰としてのほうが有名かもしれない(←失礼な)山田久美夫氏がいらっしゃいました。このお二方をはじめ、何名かのプロカメラマンの呼びかけでこのイベントが始まったそうですが、来場者数、写真の販売数ともに事前の予想を上回る反響だとか。
とはいえ、これだけの写真をプリントして展示するだけでもかなりのコストがかかっていて、実はプリントと台紙加工のコストだけで販売価格に近いんだとか。でも、写真の売上を全額東北への寄付にするために、展示等に関わるコストの多くは協賛企業からの協賛金で賄っているとのこと。よく見ると、国内のカメラ・レンズメーカーのほとんどが協賛しているではないですか。また、会場の INSTANCE はヨドバシカメラが期間中無償で提供しているとのことです。
お話を伺っていて特に印象的だったのは、こういうお話です。
写真家というのは報道カメラマン等を除けば基本的に「世の中が平和であって初めて成り立つ職業」。被災地にいる人たちに対して自分たちは無力だけど、写真の力で経済的、精神的に少しでも東北の支援をしたい。そして、またみんなが写真を楽しめるような、平和な日本を取り戻したい。
私も、写真/カメラ好きの一人として、また同様に平和を前提とした産業に携わるものとして、強く共感します。私は直接被災地の役に立てたり、現地に行ってボランティアに協力したりすることはできませんが、主に「経済を回して、その結果税金として被災地にお金が回り、復興の一助になる」ために、自分に今できることを精一杯やるしかないんだな、と改めて思いました。
この写真展は 5/7(土)まで開催。入場無料、期間中は無休かつ 20 時まで開場しています(最終日のみ 18 時まで)。興味のある方は、現地に足を運んでみては。
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