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F1 シンガポール GP 2011

シンガポールGP決勝 ヴェッテル優勝、タイトルは日本GPへ持ち越し – GPUpdate.net

シンガポール GP はヴェッテルの圧勝。シンガポールに滅法強いアロンソ(初開催の年はクラッシュゲートという事件があっての優勝でしたが、それでも)が奮起してくれるかと思いましたが、タイヤとのマッチングに苦しみ 4 位。代わりにバトンががんばってくれたおかげでヴェッテルのチャンピオン確定は免れましたが、それでもヴェッテルがチャンピオンにかなり確定的な王手をかけた状態となりました。

ヴェッテルがスタートから逃げを打ち、3 周目にはもう DRS 圏外を走っているという得意の勝ちパターンに入ったおかげで、終盤までヴェッテルが画面に映ることがほとんどないという、観客としてはつまらないレース(笑。中団では差し合いがありましたが、これほど荒れないシンガポールも珍しいというくらいに落ち着いたレースでした。
しかし今回もマッサに絡んだハミルトン。無茶をする必要のないところで仕掛け、アクシデントの原因を作ってペナルティを受ける・・・という展開はもう今年の定番となったようなもので、今回もドライブスルーを受けていました。それでも最終的にポイント圏内に戻ってくるのがマクラーレンとハミルトンの速さなのだとは思いますが、もうちょっと落ち着いたレース運びを見せてくれれば、チャンピオンシップももう少し白熱したかもしれないのに、と思うと、いかにももったいない。バトンの力強いレースと比較すると、イコールコンディションとはいえもうマクラーレンはバトン中心に組み立てた方が良いんじゃないの、とすら思います。逆にバトンは戦略で勝つときは勝ち、実力でもきっちり上位に食い込めるあたり、派手さは少ないものの、マシンの出来次第では来年はヴェッテルのライバル最右翼になる可能性も高いのではないでしょうか。


残念だったのは何と言っても可夢偉。というか、後半戦は残念な話ばかりな気がしますが、予選 Q2 でのクラッシュは可夢偉本人のミスだったとはいえ、レースは相変わらずレースエンジニアの不手際で獲れるポジションをみすみす逃してしまったようなもの。セーフティカー導入時に例によってピットインのタイミングを誤り、ポジションを争っていたはずの相手から一周遅れになってしまうという、あり得ないミス。その後、青旗無視でペナルティを喰らってしまったこともあり、可夢偉のレースは完全に終わってしまいました。
トップチームのシートがほとんど動かない中にあっては、可夢偉にとってはザウバーがベストな選択肢ではあるにせよ、あくまで消去法でのベストにすぎないわけで、マシンのポテンシャルはともかく開発が息切れするチーム体制、それ以上に臨機応変な対応ができないレースエンジニア、とか可夢偉はこのままザウバーにいたら駄目になってしまうと思います。来年はもう契約があるので動けませんが、2013 年こそもっといいチームのシートを獲得してほしい・・・。

チャンピオンシップは確定しなかったとはいえ、一応権利が残されているのはバトンのみ。しかも残り 5 戦で 124pt 差という、もう決定的な差がついてしまいました。だって 5 戦のうちヴェッテルが 1 回でも 10 位以内に入れば、バトンが残り全勝したとしてもヴェッテルのチャンピオンが確定という・・・。もう 99.999% ヴェッテルのチャンピオンは決まったようなものですが、鈴鹿まで持ち越してくれただけでも良しとしましょう。
次は 2 週間後、ヴェッテルが「神が作ったサーキット」と表現した鈴鹿サーキット。ここで、ミハエル・シューマッハー以来の 3 年連続優勝をもって、ヴェッテルがチャンピオンを決定するか。コースとの相性で言えばレッドブルが優勝の最右翼であることは間違いがないので、そこだけに注目が集まります。また、可夢偉は去年のようなオーバーテイクショーを見せてくれるのか。クルマの仕上がり的には厳しいような気はしますが、また胸が熱くなる走りを見せてほしいものです。

さあ、今年もまた日本グランプリの季節がやってきました。

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