「腹は減りすぎている…どうしよう。何でもいいと思いながら、入る店の無さとこみあげる空腹感にいらだちを覚える」
というわけで、順調に消化してきている『孤独のグルメ』聖地巡礼【原作版】、今回は第 2 話に登場した吉祥寺の回転寿司店にやってきてみました。
海沿いの町で生まれ育った身としては、東京で魚食べたってまず美味しくないに決まっている、という先入観があって、寿司はおろか魚料理さえ普段あまり食べなかったりします。ましてや、東京で回転寿司、なんて初めてかも。北陸だと、回転寿司で十分すぎるくらい美味しいですが…。
さあて、そんな東京の回転寿司。どんなもんでしょうか。
回転寿司屋って、かっぱ寿司、くら寿司、元気寿司、いろいろあるけど、どこも入ったことがないなあ。この「天下寿司」(劇中では「天国寿司」)も、ここの他に下北沢、池袋、高田馬場、渋谷…と、山手線の西側を中心に展開するチェーン店らしい。
「1 皿 120 えんより」というのは、劇中(130 円)よりも逆に値下がりしている珍しい例ですね。これがデフレか…。
さあて、なにからいくかな。
とりあえず順当に定番マグロからいくか。
(「孤独のカメラ」使用)
うぉ…いきなりこれは強烈。スーパーに並んでる安いマグロでさえ、こんな色はしてないような。むしろ食品サンプルかと思ったほどの「いかにもって色」に驚きました。
でも、味はまあ普通(笑
サーモンって、昔は寿司で食べるネタじゃなかったのが、回転寿司の隆盛とともに市民権を得た、って話を聞いたことがあります。昔は衛生面での問題があったのかもしれないし、偏見もあったんだろうけど、今はサーモンの握りってうまいよね。
ここのサーモンもなかなか。まあ、冷凍が当たり前、物流も発達した現代にあっては、「その日朝水揚げされたばかりのネタ」でもなければ、日本のどこで食べても味はそう変わらない、か。
続いて、密かに好物の鰯。鰯の刺身や握りって、小ぶりだけど脂が乗っててうまいんですよね。大井町のいわし料理屋にも行きたいけど、この鰯もなかなか。
ん…なんだなんだ、みんな流れてないもん注文するぞ。
なんだか俺だけが損しているような気になってきた。
よし!
というわけで、流れていないものを個別注文。うにうに。
原作と違って混んでると注文が板さんに聞こえにくいということはなかったですが(笑)、周りがどんどん注文していくので、こういうときについ遠慮してしまう私の注文はなかなか通らず(´д`)。…いかんな、タイミングがズレてる。
この日は休日の真っ昼間だったのでサービスタイムはなく、原作のように大トロ狙いのおばさんでいっぱい、ということはありませんでした。が、ランチタイムは常に満席で、軽く行列ができるほど。かつ年齢層も比較的高くて、自分がいつも行くような店とは雰囲気がちょっと違います。板前さんが握りながら駄洒落や冗談をよく言う感じで、それもまた楽し(笑。
〆はやっぱり大トロ…と思ったら、この日は大トロがないらしく、中トロで。でもこの中トロもまた、とろける感じで間違いなくうまい。
ゴローと同じ 11 皿でお勘定。タイムサービスがないので、ゴローよりもちょっと高くついちゃいましたが、それでも満足。「ラストの 2 枚…あれが効いたな」とハードボイルドに決めようかと思ったけど、もうちょっと食べられたような気も(笑。
東京の回転寿司、食べる前から馬鹿にしていたけど、これなら全然いける。これは嬉しい誤算でした。東京での食の選択肢を広げてくれた井之頭五郎に感謝。天下寿司は私が利用する駅の近くに支店がないけれど、別のチェーンのお店でも、今度開拓してみようかな。
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