※↑画像は Amazon の CD 販売ページのものです
久保田利伸の三年半ぶりとなるオリジナルアルバムが発売されたので、ハイレゾで買って聴いてみました。
初めて聴くアルバムなのに妙に耳馴染みのある曲が多い…と思ったら、#9『Upside Down』・#13『Bring me up!』はフォルクスワーゲンの、#7『Loving Power』はヨコハマタイヤの、#3『Free Style』はシュウェップスのそれぞれ CM タイアップ曲なんですね。普段あまりテレビを観ない私でさえ聞き覚えがあるくらいよく流れる CM にコンスタントに採用されるというのも、それはそれですごいこと。気がつけば、久保田もなにげに来年はデビュー 30 周年(!)ですよ。今や押しも押されぬ大ベテランになった、ということですね…。
個人的な印象として、米国で 3 枚のアルバムを発表して以降の日本向けアルバムはとても安定感があって、全体的に高いクオリティを維持しています。ただ往年の名曲『Missing』のように胸を衝つ強さを持つ楽曲は減っていて(聴く側の私が年をとったということでもあるのでしょうが)、今回のアルバムも 120 点の飛び抜けた一曲はないけど、全部の曲が 80 点以上、という感想。それだけに、すぐに飽きることはなく聴き込めば聴き込むほど深みを増すアルバムっぽいな、という印象を持っています。
私的ベストソングは #5『Squeeze U』。真夜中の恋人同士の曲で、タイトルの通り、絞り出すようなコーラスがいかにもな久保田節。日本人でこういう曲が歌える人はそうそういません。欲を言えば彼の持ち味が最も出る(と個人的に思っている)片想い系・失恋系の楽曲がもう少しあってほしかったかな、という気はしますが、それでも長く聴き込むに値する良作に仕上がっていると思います。
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