イタリアGP決勝 ハミルトン優勝、ヴェッテル、マッサが表彰台
帰省していたためリアルタイム観戦できなかったイタリア GP をようやく録画観戦しました。本当はリモート視聴できる準備までは整えていったものの、さすがにそんなことができる状況ではなく(;´Д`)。
レースはメルセデス・ハミルトンの圧勝。予想できすぎた流れではありますが、今回はロズベルグもウィリアムズ勢も全く歯が立たず、今季ハミルトン一人が別次元の速さにいることが改めて浮き彫りになりました。終盤、タイヤの内圧が規定値に届いていないことが判明して少しざわついたものの、最終的にはお咎めなし。どんなタイプのサーキットでもハミルトンは安定して速く強く、もはや 2017 年のテクニカルレギュレーション改訂までハミルトンの時代が続いてしまうのでは、とさえ思えてきます。
対するロズベルグは、まず予選でハミルトンとの間にフェラーリの二台に割って入られた時点で苦しくなりました。スタートに失敗したライコネンはともかくヴェッテルはレース中も抜ける隙がなかったのに加えて、スタート直後にウィリアムズの二台にまで先行されては、もう逆転の目は潰えたも同然。最終的には表彰台圏内まで復帰してきたものの、シルバーストンからスパといった高速サーキットで酷使してきたエンジンが、残り 6 周というところで火を噴いて絶命。序盤から二番手につけてもう少しエンジンを労れていれば…というところではありますが、そもそもライフ間際のエンジンでは、最初からハミルトンに勝つのは難しかった、とも言えるでしょう。
2 位表彰台を獲得したヴェッテルはさすがの一言。今回投入したパワーユニットのアップデートがうまくハマッたというのもあるでしょうが、自身が初優勝を記録した相性の良いモンツァで、ここ一番で安定したレースができるのはチャンピオンならでは。そういえば、フェラーリ時代のアロンソもモンツァではいつも良いレースをしていましたが、やっぱり満員のティフォシの前では持てる力をいつも以上に引き出せるのかもしれません。そういえば、3 位のマッサも長年のフェラーリドライバーでしたよね。
久しぶりのフロントロウを獲得しながらもスタート失敗で追い上げる展開となったライコネンも、最終的には 5 位までポジションを戻してきました。メルセデス PU 勢を交わしての 5 位入賞は、ライコネンの実力もさることながら、やはり今回のアップデートの貢献が大きいことを物語っています。
3-4 フィニッシュを決めたウィリアムズは、重すぎる空力をつけて持ち前のトップスピードを殺してしまったスパの反省か、今回は軽いセットアップで最高速を重視し、終盤までロズベルグを苦しめたことが奏功したと言えるでしょう。やはりコース特性に合わせてマシンの良いところを伸ばすのがレースの鉄則ですね。二台のタイムが拮抗し、最後までチームメイトバトルを繰り広げていたのも、現状のマシンのポテンシャルをよく引き出せている証拠だと思います。と同時に、現時点ではここがウィリアムズの上限である、ということでもあるのでしょうが。久しぶりにミスらしいミスのないレース運びだったので、得意なサーキットでこういうレースを続けて、勝負どころで一気に賭けに出る戦い方が、久しぶりの優勝を引き寄せるのではないでしょうか。
で、マクラーレン・ホンダ。ベルギーに続くパワーサーキットで、厳しい戦いになることは最初から見えていました。それでもレッドブル勢のペナルティにより 15・16 番手からのレースになり、スタートでバトンがうまくジャンプアップを決められたことで、少し期待を持ちました。が、その後は結局いつもどおりズルズルと順位を下げ、定位置のマノー前に。最後は 51 ラップ目にアロンソがパワーを失ってリタイア、というあまり良いところのないグランプリでした。ほぼ予想通りの結果とはいえ、悔しいですね…。
次は一週間後のシンガポールを経て、新生マクラーレン・ホンダとして初めての鈴鹿凱旋。MP4-30 にとっては鈴鹿は厳しいでしょうが、シンガポールは波乱が起きやすいストリートサーキットであることもあり、展開如何ではポイントも期待できます。良い流れが来てくれることを祈りつつ、一週間待ちたいと思います。
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