本日からテレビアニメ版に再編集された『機動戦士ガンダムユニコーン RE:0096』の放送が始まっていますが、これに合わせるかのように小説の第 11 巻が発売されていたので、読んでみました。
福井 晴敏 / 機動戦士ガンダム UC (11) 不死鳥狩り
まさかこの期に及んで小説の続きが発売されるとは思っていませんでしたよ(;´Д`)ヾ。
しかし本作は書き下ろしではなく、四年前に発売された PS3 ゲーム、それと昨年発売された設定資料集、それぞれに付録として収録されていた作品を単行本としてまとめたものでした。でもどちらも相当のマニアでなければ手を出さないものだと思うので、コンプしていなくてもこうして手にできるのはありがたい。
収録されているのは、フル・フロンタル搭乗機の原型となる「シナンジュ・スタイン」強奪事件を描いた『戦後の戦争』と、サブタイトルにもなっているユニコーンガンダム 3 号機「フェネクス」にまつわるエピソード『不死鳥狩り』。『戦後の戦争』については以前書いているので省きますが、『不死鳥狩り』のほうはこれまでガンダムフロント東京関連のコンテンツとプラモでのみ展開されていたオリジナル MS が公式設定化された形と言えます。
GFT の「DOME-G」で上映されている、バンシィとフェネクスによる模擬戦の後の物語。あの後行方不明になったフェネクスを追う連邦軍の一部隊のお話です。フェネクスはどこへ消えたのか?そしてフェネクスを追う連邦軍のヨナ・バシュタ中尉とフェネクスの因縁とは…というストーリーですが、途中から全く予想もしていなかった方向にストーリーが進んでいって、かなり度肝を抜かれました。まあそのストーリーが進んでいく方向というのが、いきなり表紙を開いた後の口絵でモロにネタバレしてしまっている書籍の作りはさすがにどうかと思いますが(´д`)。
でも、戦闘シーンの描写は相変わらずの福井節で、一気に読まされてしまいました。基本的に小説版と OVA 版はパラレルワールド的な位置づけになっていますが、この小説がその小説と OVA の差違を埋める役割を担っている、と言えるでしょう。GFT の映像を観てから読むと映像を脳内補完しやすいのでオススメです。
テレビアニメのほうはまだ始まったばかりですが、どういった形で進んでいくんでしょうね。OVA 版のディテール違い程度になるのか、さらに新たなパラレルワールドが用意されているのか。これから半年ほどの放送だと思いますが、毎週楽しみにしています。
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