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孤独のグルメ博&スペシャルイベント @渋谷 PARCO

渋谷パルコで開催中の『孤独のグルメ』の展示会に行ってきました。

誕生30周年記念 孤独のグルメ博 | GALLERY X BY PARCO | PARCO ART

孤独のグルメ博

『孤独のグルメ』にとって、今年は劇映画の公開だけでなく原作コミックの 30 周年という記念すべき年でもあります。まあ実際にはそれを口実とした映画のプロモーションの一環だろうとは思いますが、原作もドラマもまるっと含めて大好きな私としては見に行かざるを得ません。

展示会はパルコ B1F のギャラリースペースで開催中です。

孤独のグルメ博

飲食店風の看板がいかにも孤独のグルメらしい。フォントの使い方がドラマではなく漫画のスタイルになっています。

会場は入場者数制限を行っているようで、一組退出したら一組入れるという感じで 5 分ほど行列に並んでから料金を払って入場。

孤独のグルメ博

本イベントのメインの展示物は作画担当・谷口ジロー先生の原画(大半が複製原画、一部が生原稿)。

私が谷口ジロー先生の原画展に来たのは 2012 年2021 年に続き三度目。孤独のグルメの代表的なエピソードの原画はほぼ見たことがありましたが、何度見ても圧倒されるのが谷口ジロー先生の画力のすごさです。

孤独のグルメ博

展示風景はこんな感じ。点数はさほど多いわけではありませんが、一枚一枚の緻密さに見入ってしまうから見ているだけで時間が過ぎていきます。

孤独のグルメ博

原画のサイズは谷口ジローコレクションの判型と同じくらいですかね。谷口ジローコレクションの方も印刷が素晴らしくてジロー先生のタッチやトーンワークが堪能できるクオリティーでしたが、複製であっても原画の質感はそれをさらに上回ってきます。スクリーントーンの変色やテープの後まで正確に再現されていますからね…。

孤独のグルメ博

孤独のグルメの原画展ならばやはり見るべきはメシ作画の質の高さでしょう。個人的にはジロー先生の作画の中でも白眉はコンビニ回だと思っていて、こんなに多様な食品のそれぞれがちゃんと異なる質感で描かれていることが(複製)原画だとよく判る。この回は原作の中でも最も「グルメじゃない」エピソードだと思いますが、そんな食べ物でも目の前に実在するかのようなリアリティーがすごい。

孤独のグルメ博

生原稿が展示されていたものの中から挙げるならばこの池袋西武屋上のさぬきうどん回ではないでしょうか。麺のうねり具合、揚げ玉や大根おろしの質感、それに生卵の透明感…これは写真では到底伝わらないので生原稿を目で見た方が良いです。

そういえばこの回の舞台となった「かるかや」、去年閉店してしまいましたね。寂しい。

孤独のグルメ博

あと、これは初公開ではないでしょうか?久住先生の原作原稿も一部が展示されていました。神宮球場のカレー回ですね。漫画原作は文章で書く場合とネームで描く場合があるようですが、孤独のグルメの場合はジロー先生が文字原稿を好んだとのことで原稿用紙に文章で表現されています。ちなみに久住先生はこれらの原作原稿は十五年ほど前にほとんどを焼却してしまったということで、これは奇跡的に残っていた数枚。
メシ作画に添えるキャプションはラフ画で表現されているものの、それ以外は完全に文章。ゴローの台詞やモノローグはこの時点で指定されていたんですね。この文章と多数の資料写真をもとにジロー先生がコマ割りから考えて作画していたということで、ここからあの絵が出来上がることを考えると途方もない気分に陥ります。

孤独のグルメ博

また昨年末に発売されたトリビュートブックからも一部の原画が展示されていました。
浦沢直樹先生の原画は一度見てみたかったからこれは嬉しい。ジロー先生の絵とはまた違った種類の凄味を感じます。

孤独のグルメ博

そして会場の中央に展示されていたのが『劇映画 孤独のグルメ』で松重さんが実際に着用していた井之頭五郎の衣装。それが映画公開のタイミングで、こんな場所で見られるとは。
麻布テーラーのオーダースーツで、裾がサイドベンツなのは五郎のイメージによく合っているけど袖口が本切羽じゃなかったのがちょっと意外。でも飾り立てることよりも実利主義という点では五郎らしいと言えるかもしれません。

孤独のグルメ博

面白かったのがこの顔ハメパネル。通常、顔ハメパネルというと顔の部分だけがくり抜かれているものですが、このパネルは漫画のコマがまるまる抜かれていて、そこに自分自身がポーズごと入り込めるというもの。モノクロ写真で撮るとさらに漫画っぽく見えて面白い。

孤独のグルメ博

このパネルの裏側は人一人がようやく入れるスペースになっており、そこに貸出用のジャケットとネクタイが掛けられています。スーツを着てこなくてもこれで簡易的に五郎のコスプレをして写り込めるわけです。

孤独のグルメ博

さらにご丁寧にも原作準拠の表情のガイドイラストまで貼られています(笑。
まあ原作を読み込んでいるファンであればこれがなくても記憶だけで完全再現可能ですよね。

孤独のグルメ博

私が会場内を回っていると、なんと久住先生ご本人がいらして親切にも来場者の顔ハメ写真を撮ってあげているじゃないですか(笑。
これ、ある意味「公式」ですよね…。

さて、一通り見終えて久住先生も会場から出られたところで、私はパルコの最上階に上がります。

孤独のグルメ博

最上階のイベントスペース ComMunE で、本日限定で有料のスペシャルイベントが開催されました。私はチケットを入手できたためクマデジさんとともに参戦。
入場は先着順で比較的行列の前の方に並べたため、なんとステージの最前列ど真ん中かぶりつきで見ることができました。

孤独のグルメ博

このワザとらしいメロン味!
会場内でチェリオが売られていたなら買うしかないじゃないですか。飲んでたらイベントの冒頭で久住さんに目ざとく発見されて声をかけられました(笑。

孤独のグルメ博

イベントは三部制で、第一部が久住さんとエリックサウスのイナダシュンスケ氏とのトーク。
イナダシュンスケ氏はトリビュートブックにも寄稿されているとおり『孤独のグルメ』のドラマ化前からのファンであり、トークの内容がめちゃめちゃ濃い。時間制限がなければ一晩中でもしゃべり続けそうな孤独のグルメトークが面白く、一時間があっという間に消えていきました。

第二部は久住さんとスペシャルゲストとして『それぞれの孤独のグルメ』の吉祥寺回でゲスト主人公として出演された平祐奈さんとのトークでした(撮影 NG だったため写真はありません)。
個人的には、もしかしてシークレットゲストとして今日東京近郊の舞台挨拶の合間を縫って松重さんが来てくれるのでは?と密かに期待していたら違ったのですが(笑)、平祐奈さんは見た目も話の内容もとてもチャーミングな方でした。劇中では漫画の信心編集者役としてメイクも衣装も抑え気味でしたが、ちゃんと芸能人としての出で立ちで来ると華やかさがまるで違う。そして久住さんと並んだときの顔の大きさの違いも印象的でした(笑

そして第三部は THE SCREENTONES のライヴ。

孤独のグルメ博

キーボード担当の Shake さんが不在で四人編成でしたが工夫でカバー。準備が早くできたから予定よりも前倒しで始めたら時間が大幅に余ってしまうというハプニングが起き(笑)、即興で何曲も追加演奏してくれるという大サービスでした。当日のセトリは確かこんな感じ。

  1. Jiro’s Title (Season1)
  2. タテブエ Alone~Stay Alone (Season1)
  3. 荒野のグルメ (Season2)
  4. 孤独のレゲエ (Season1)
  5. 店を、探そう (Season1)
  6. Alone in the dark (Season2)
  7. ワルツ大晦日 (2020 大晦日 SP)
  8. それぞれの Alone (それぞれ)
  9. Music&Manga (オリジナル)
  10. 軽い足取り (Season2)
  11. ふらっと Qusumi ブルース (Season1)
  12. 食べよう! (2021 大晦日 SP)
  13. 旅人のワルツ (Season10)
  14. 伊豆 Q のテーマ (Season3)
  15. 渋い店、見つけた (オリジナル)
  16. Jiro’s Title~Stay Alone (Season1)
  17. -Encore-

  18. 自由の筈 (オリジナル)

初期の楽曲中心で懐かしいセトリでした。個人的には、大好きな『自由の筈』(Season3 のサントラ曲『自由』の歌付きバージョン)をアンコールでやってくれたのが嬉しかったですね。スクリーントーンズらしく所々グダグダになりながらも、計 17 曲という大盛りのライヴでした。

合計三時間立ちっぱなしという足腰には辛いイベントでしたが、それを差し引いても楽しかったです。

私の孤独のグルメ強化期間はまだまだ続きます。明日は(個別レポートはしないつもりだけど)再び映画館に行って、松重さんの舞台挨拶を聞いてきます。

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