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ZERO LATENCY VR

ここのところすっかり VR づいている私ですが、お台場に登場した新しい VR アトラクションも体験しに行ってきました。

ZERO LATENCY VR

ZERO LATENCY VR

東京ジョイポリス内に解説された新アトラクション「ZERO LATENCY VR」です。以前はお隣のメディアージュにはよく来ていたけど、なにげにジョイポリス内に入るのは初めて。
VR ZONE 同様に完全予約制で、体験料は ¥1,800。これにジョイポリスの入場料 ¥800 が必要になるので、ジョイポリスの他アトラクションをついでに楽しむのでなければ、単純に ¥2,600 かかることになります。

ZERO LATENCY VR は、オーストラリアから上陸した新しい VR アトラクション。既存の他の VR アトラクションと違うのは、「VR 空間内をある程度自由に動き回れること」と「同一 VR 空間内に最大 6 人までが同時に入ってプレイできること」。VR ZONE も PlayStation VR も、一部例外を除き基本的に「座った状態で」「1 人で」プレイすることを前提としたシステムなので、体験の質が全く異なります。

施設内に入ると荷物はポケットの中のものまで含めてロッカーに預けなくてはならなかったので、以下、内部の写真なしでテキストのみでレポート。


中に入ると、まずは何かの軍隊の隊長に扮したスタッフから、アトラクション内のミッションについて指示があります。ゾンビに占拠された施設に突入し、ゾンビたちを駆逐せよ、とのこと。たまたま私が当たったスタッフの方があまりうまくなかったのかもしれませんが、台本棒読みな感じでやや興ざめ。もっとノリノリで演じてくれた方が気分が盛り上がったのに(笑

出撃前に、バックパック PC と VR ヘッドセット、ヘッドホン、それから武器(銃)を身につけます。VR ヘッドセットは Razer の OSVR。ヘッドホンと PC も同じく Razer 製品だと思われます。PC が 5kg、武器が 2kg あるそうですが、重量バランスが良いのかゲームに熱中していたからか、それほど重さは感じませんでした。
VR アトラクションを体験するのは 15m×15m くらいの小部屋。例えば HTC Vive なら「ルームスケール VR」として 10m×10m くらいの空間まで想定したシステムになっているようですが、ZERO LATENCY VR は複数人前提ということもあってか、それより広め。肉眼ではただの壁も床も黒い部屋ですが、ゴーグルをかけるとそこが戦場に一変します。

VR 空間内では、他のプレイヤーがどこにいるかも見えるようになっています。ゾンビは四方八方から来るので、他のプレイヤーとの連携は必須。ヘッドセット(かヘッドホン)にはマイクもついていて、それでプレイヤー同士が交信できるようにはなっていますが、でも日本人だからというのもあるのか、私が参加した回ではプレイヤー同士の会話はほぼなく(スタッフ演じるコマンダーからの指示やアドバイスは聞こえてくる)、それでもごく自然な流れで各員の持ち場が決まっていく感じでした。というか、けっこうひっきりなしにゾンビが現れるため、いったん持ち場を決めたらほぼ動けない…というのはせっかくのフリーローム VR の意味がないような気もするし、プレイヤー同士の衝突などによる事故を考えてあえてそういうゲーム内容に調整されているような気もします。
ゲーム空間は二階建てになっていて、エレベーターで二階に上がることができます。物理的には一階建てなので、他のプレイヤーとは同じ平面上にいるのに別の階にいるように見えている。視覚だけなのにちゃんとエレベーターの上下の慣性感があるのが不思議。私はスタート直後に二階に上がり、上から下階のゾンビを狙撃する役割を担っていました(二階にも定期的にゾンビがやってくるので、それへの対処は必要)。本当はもっと接近戦をやったほうが VR の醍醐味を堪能できたのかもしれませんが、私は性格からいってスナイパーとか中距離支援タイプなので(笑

プレイ時間は約 20 分。プレイ中は VR 画面内で自分のスコアと順位を確認できるのですが、私はスナイパーとして順調に 2~3 位のスコアを記録していたのが、最後の脱出時にゾンビにやられてしまい(しかもラストは高得点の大型ゾンビが大量に出現していたもよう)、その間に他のプレイヤーに抜かれて 6 人中 5 位。乱戦をもっとうまく立ち回れていたら上位が狙えたろうなあ。

VR のクオリティは、画質だけでいえば VR ZONE のほうが解像度は高かったように感じました。解像度は OSVR が 1920×1080、VR ZONE で使われている HTC Vive が 1200×1080×2 なので Vive のほうが高解像度ですが、パネルの解像度というよりは元になっている 3D 映像のクオリティが抑え気味なのではないかと思います。背負っているバックパック PC はたぶんゲーミングノートの Razer Blade あたりをベースとしたものだと思われ、だとすると GPU はノート向けの GeForce GTX 970M あたり。これではゲーミングデスクトップを使っている VR ZONE に比べてクオリティよりもパフォーマンス優先の映像にせざるを得ないはずです。
それでも、VR のリアリティは映像のディテールよりも没入感によるところが大きいため、ゲームが始まってすぐに映像に関する違和感はなくなりました。それよりも VR 空間内を自由に動き回れる体験は他ではまだ実現できていないため、その面白さのほうが強いですね。
ただ VR 空間内を動き回れるならもっと自由度が欲しくなってくるし、味方との交信もうまい使い方ができるのではとは思います。そもそも題材がゾンビという時点で舶来コンテンツ感バリバリなので(日本人はそうでもないのに、どうして欧米人はあんなにゾンビコンテンツが好きなのか)、そこが日本的コンテンツに置き換わるだけでもっと人気が出ると思うんだけどなあ。

ともあれ、他にない VR という点ではこのアトラクションは抜きんでているので、VR が気になっているなら一度は体験してみて損はないと思います。

Razer / OSVR HDK2

B01HDUVIZ0

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