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F1 ベルギー GP 2016

ベルギーGP決勝 ロズベルグ優勝、ハミルトン3位

F1 も夏休みが明けていよいよ後半戦。いきなりハイレベルなテクニカルサーキットであるベルギーからの再開となりました。

夏休み前についにチャンピオン争いでトップに立ったハミルトンですが、今回のレースでは今季 6 基目のパワーユニットを投入して、いきなりの 10 グリッドダウンペナルティが予選前から確定。予選も早々に Q1 からマイレージを温存する戦略で、ほぼ最後尾スタートが確定します。対するロズベルグは、レッドブルやフェラーリの猛攻に圧されながらも PP 獲得。しかしレッドブルもフェラーリもマシンの仕上がりは良く、決勝は激しい争いが予想されます。

が、スタート直後から波乱がありました。スタートに失敗した 2 番手のフェルスタッペンと、ロズベルグを追いかけたいフェラーリの二台が 1 コーナーでスリーワイドの競り合いの末に接触。あの狭いコーナーを二台で回ったら(しかも両端の二台は真ん中のライコネンの向こう側はほぼ見えていない)そりゃ行き場もなくなるよねという感じでしたが、これでこの三台は早々にトップ争いから脱落。三台はその後も因縁があるかのようにレース中ずっと競り合っている状況でしたが、みんな頭に血が上っているようで、それはそれで面白かった(笑
これで楽になったのはロズベルグ。ハミルトンもさすがに優勝争いに絡んで来れない状況では、難なくチェッカーまでクルマを運ぶだけの仕事でした。ロズベルグにとってはこういうときにちゃんとポイントを稼ぐことが大事。でも、直接対決でハミルトンを下さない限り、チャンピオンの資格は満たさないとも思いますが。

21 番グリッドからのスタートとなったハミルトンですが、こういうレースで運が回ってくるのがチャンピオンのチャンピオンたる所以なんですよね。スタートでガッツリ順位を上げつつ、6 周目のマグヌッセンの事故に伴うセーフティカー導入時にステイアウトした結果、赤旗中断となったために 5 位でタイヤ交換を済ませてリスタートできる状況に。その後も攻め続け、途中不可解なピットストップ(残り 22 周、ミディアムタイヤで走り切れそうなところを一回ソフトを挟んでミディアムに交換)はあったものの、なんと 21 番手から 3 位表彰台を獲得。ロズベルグとのポイント差は 10 点詰まって「9」となったものの、PU 交換のペナルティとしては最小限のダメージで食い止めた、と言って良いと思います。


フェルスタッペンとフェラーリ二台のバトルは面白かったけど、こういうレースでしっかり 2 位に食い込めるリカルドの実力も大したもの。今季はフェルスタッペンのインパクトにやや陰が薄れがちですが、持ち前の勝負強さに安定感が伴ってきて、このリカルドとフェルスタッペンというレッドブルのコンビは今の F1 で一番面白いですね。
そして見逃せないのは 4-5 位に入ったフォースインディア。終盤のハミルトンの追い上げにはさすがに敵わなかったものの、現時点で三強の次は間違いなくこのチームでしょう。気がつけば確実にポイント圏内を走り、ほぼ開発の止まったウィリアムズやトロロッソよりも明らかに競争力があると言えます。コンストラクターズポイントでもついに 4 位に浮上し、チーム設立以来最高のシーズンを形にしつつあります。

マクラーレン・ホンダは、望みうる最高の形ではなかったものの、トークンを使用したパワーユニットの大幅アップデートを実施。アロンソは Q1 でトラブルのためタイム計測さえできずに終わってしまいましたが、この高速サーキットでバトンが 9 番グリッドを獲得する大健闘。
決勝では、逆にバトンがオープニングラップでウェーレインに追突されてリタイアという残念な結果でしたが、今度はアロンソが最後尾スタートから 7 位フィニッシュ。一時は 4 番手を走行し、前を走る誰かにマシントラブルが発生したら表彰台か!?とさえ期待させてくれました。結局ハミルトンとフォースインディアのペースにはついて行けず順位を落としましたが、去年までは優勝を争っていたウィリアムズの二台を抑え込んだのは実力とみて良さそうです。これで予選のアロンソと決勝のバトンそれぞれのアクシデントがなければもっと上を狙えていたと思うと、今季の残りのレースには期待せざるを得ません。

とはいえ次は F1 で最もトップスピード依存度の高いイタリア GP なので過度な期待はできませんが(笑)、もしこのモンツァで今回のような結果が出せればいよいよこの速さは本物、ということになります。ちょっと期待せずにはいられません。

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