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F1 イタリア GP 2016

イタリアGP決勝 ロズベルグ優勝、ハミルトンが2位

F1 きってのパワーサーキットであるイタリア・モンツァ。レース前から完全にメルセデスのためのグランプリになることは見えていましたが、結果的にそのとおりのワンサイドゲームになりました。

予選はハミルトンがこのサーキットとの相性の良さを見せつけて PP。2 番手にロズベルグがつけます。が、決勝のスタートでハミルトンが久々に失敗、ロズベルグに首位を奪われたばかりか、その間にフェラーリやウィリアムズが割り込んできてしまいます。前を走るウィリアムズのボッタスを料理するのに数周を要する間にロズベルグは大きなギャップを構築。他チームとは明らかにペースの異なるメルセデスのマシンとタイヤ戦略の違いもあって、ハミルトンは難なくフェラーリを交わして 2 番手に戻ったものの、最後までロズベルグとのギャップを詰め切れず。レース自体もオーバーテイクの少ない単調な展開のまま、1 位ロズベルグ・2 位ハミルトンでフィニッシュ。これでチャンピオンシップは 2pt 差、みたび振り出しに戻ったと言えます。
振り出しに戻るといえば、ハミルトンは前戦ベルギーで 55 グリッド分という莫大なペナルティ(ただし 1 戦のみでペナルティは消滅)を受けてフレッシュエンジン 3 基を手に入れ、残りレースを戦うためのパワーユニット数という点ではロズベルグとほぼ同条件。スタートのシステムに不安があるという点でも両者に差はないので、残り 7 戦という時点でほぼ完全にイコールコンディションでのチャンピオン争いとなります。残るレースもドライバーの実力が試されるサーキット揃いで、本当に強いドライバーはどちらか、直接対決を制したほうがチャンピオンを獲得することになります。ロズベルグが今度こそハミルトンというライバルを精神的に克服できるのか、改めてハミルトンが強さを見せつけるのか。


いっぽう、ベルギーで印象的な速さを見せたマクラーレン・ホンダですが、これだけパワーユニットへの依存度が高いサーキットではそこまでの力は示せませんでした。予選は 12・14 位、決勝はバトンとアロンソの順番が入れ替わったものの同じく 12・14 位。今のホンダ製 PU はデプロイメント(エネルギー回生)の効率はかなり向上しているため複合サーキットであればそれなりに実力を発揮できますが、こういうストレートスピードが物を言うサーキットではターボ性能でライバルに敵わない弱点が露呈しますね。
しかし決勝では終盤、アロンソが目先の順位を捨てて狙いに行った一発アタックで決勝レース中のファステストラップを記録!絞り出せばそれだけのポテンシャルがある PU であることを証明してみせました。アロンソは以前からこうやって単に完走するだけではないレースの戦い方を模索してきていましたが、これは終盤戦に向けてチームとファンを鼓舞するパフォーマンスだったと思います。少なくとも今のマシンであれば次のシンガポールは期待ができるし、ベルギーの状況を考えれば鈴鹿やテキサスのようなサーキットでもいい戦いができるはず。

二週間後のシンガポール GP はセーフティカーが入る確率が高く、番狂わせもあり得るサーキット。何が起きるか、見てみたいと思います。

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