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F1 シンガポール GP 2017

F1シンガポールGP決勝:フェラーリ全滅、完走12台のサバイバルレースでハミルトン優勝

レースそのものよりもマクラーレン・ホンダの離婚問題のほうが注目を浴びていた感のあるシンガポール GP。レースのほうに目を向けると、前戦イタリアからの流れでメルセデスがさらに勢いをつけるのか、フェラーリが反撃の狼煙を上げるのかの分水嶺と言えるレースでした。

が、今回はフリー走行からレッドブルの調子がすこぶる良い。それをフェラーリが追う展開で、メルセデスはシンガポールの公道コースに合ったセットアップが見出せていないように見えました。結局予選もレッドブルとフェラーリの真っ向勝負で、ヴェッテルがスーパーラップを叩きだして PP。その後ろにレッドブルの二台が控え、メルセデスは 5-6 番手からのスタート。オーバーテイクしにくいコース特性もあり、このままいけばヴェッテルがハミルトンを逆転して再びチャンピオンシップを主導するのでは…とさえ思えました。
しかし事件はスタート直後に発生。蹴り出しの良くなかったフェルスタッペンをヴェッテルが牽制したところに、後ろからライコネンもフェルスタッペンにオーバーテイクを仕掛け、フェラーリの二台でフェルスタッペンを挟む形に。行き場を失ったフェルスタッペンはライコネンと接触し、弾き飛ばされたライコネン車がヴェッテル車の横腹にヒット!フェルスタッペンとライコネンはそのままリタイア、ヴェッテルも半周ほど走ったところでマシンバランスを崩してスピン→リタイア。漁夫の利を得る形でハミルトンが悠々トップに立ち、そのまま労せずに夏休み後の連勝を「3」に伸ばしました。

このアクシデントでフェラーリは千載一遇のチャンスを逃したことになります。三台の接触は誰が悪いというものでもなく、完全に不運。しかしこういう重要な場面で不運に見舞われるのもここ十年のフェラーリなわけで、やはり今年も勝利の女神からは見放されているのか、と思わざるを得ません。残り 6 戦で 28pt 差というのはまだ十分逆転できる範囲ですが、今季は夏休み前まで連勝したドライバーがいなかったところ、夏休み明けからはハミルトンが三連勝ですからね。しかもフェラーリが勝てていたレースを落とし、負けを覚悟していたメルセデスが勝ったというのは一つの流れを作る可能性があります。


オープニングラップでの 3 台を始めとして、今回はリタイア合計 8 台という荒れたレースでした。2 位リカルド、3 位ボッタスというのは残ったドライバーの中では順当なリザルトですが、4 位以降がなかなか面白い。4 位サインツ、6 位パーマー、7 位バンドーンはそれぞれキャリアの最高位を記録し、特に来季ルノーのシート喪失が確定したパーマーにとっては重要なレースになりました。サインツもルノー移籍を決めた直後のレースで、いい手土産になることでしょう。

マクラーレン的にはバンドーンの 7 位入賞は喜ばしいですが、アロンソが残念でしたね。見事なロケットスタートを決めて表彰台争いにも加われそうな状況でしたが、1 周目の事故に巻き込まれてマシンを小破し、最終的にはリタイア。チームとしても後半戦で最もポイントを稼げそうなサーキットでしたし、二台揃って 10 番手以内からのスタートということで期待していたはず。今季、あと勝負ができそうなサーキットといえばブラジルくらいでしょうか。今からコンストラクターズでハースに追いつくのも微妙な状況ですし、もうホンダには残りシーズンを来季に向けたテストとして、少しでもパフォーマンスと信頼性の向上に懸けてほしいところです。

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