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F1 スペイン GP 2018

F1:スペイン決勝:ハミルトン完勝。ガスリーは事故に巻き込まれリタイア |motorsport.com日本版

ヨーロッパラウンドの始まりを告げ、「第二の開幕戦」と呼ばれるスペイン GP。多くのチームがマシンアップデートを持ち込み、中でもマクラーレンの新型ノーズとフェラーリのハロから吊り下げられたバックミラー(その上につけられているウィングレットは次戦から使用禁止されるようですね)が目に付きます。

しかし予選から圧倒的な速さを見せつけたのはメルセデス。フェラーリやレッドブルも決して遅くはなかったとはいえ、メルセデスは次元の違う速さで予選から決勝までを席巻しました。フロントロウ独占からの 1-2 フィニッシュは完勝と言って良く、イマイチだった開幕四戦とは打って変わって「これが今季メルセデスの実力」というのを誇示されたかのようでした。
実際には好スタートを決めたヴェッテルがボッタスに先行し、ボッタスはペースではフェラーリを上回りながらもヴェッテルを抜きあぐねます。これは抜きどころが少ないカタロニアの特性によるものでしょう。またタイヤ交換のタイミングでもオーバーカットに失敗し(メルセデスはあと 2~3 周ピットインを遅らせても良かったと思う)、万事休すかと思われたものの、終盤のバーチャルセーフティカー導入のタイミングでヴェッテルが想定外のピットインを行い、ボッタスは難なく 2 位のポジションを取り戻します。あとは全くヘタる兆候を見せないミディアムタイヤの良さもあって、苦労せず 1-2 でチェッカーを受けました。ピット戦略に拙さこそ残ったものの、メルセデスが総合力で完勝したレースでした。


アゼルバイジャンでのハミルトンの勝利はラッキーとしか言いようがないもので、序盤四戦はメルセデスどうしちゃったの?という噛み合わないレース続きだったのに対して、スペインではいきなり完璧なレース。他チームに比べるとマシンアップデートが地味に見えることも考えると、冬季テストで走り慣れたサーキットでようやくセットアップの最適解が見えたということなのかもしれません。メルセデス W09 は本来ならば今季も最速マシンであるはずで、もしかするとこれを契機に今後のシーズンは改めてメルセデスが席巻する可能性もあります。開幕戦オーストラリアの予選でもハミルトンだけ異次元のスピードを見せつけたことですし…。

フェラーリは残念でしたね。ヴェッテルがいいスタートで 2 番手につけ、ピットインのタイミングでもバックマーカーに対する DRS をうまくつかってボッタスのオーバーカットを阻止したところまでは良かったけど、一回余計にピットインしたことで表彰台のチャンスを逃してしまいました。ミディアムタイヤのもちを考慮すれば(結果論ですが)少なくとも 3 位を獲得できていた可能性はありますが、フェラーリとしてはリスクを避けたのでしょう。長いシーズンをみたときにここで確実性を取ったことが最終的に吉と出るか凶と出るか。

トロロッソ・ホンダもまた残念でした。外から見る限りマシンアップデートがあまりなく、今回はセットアップの範疇で戦っているように見えた中では、ガスリーの予選 12 番手(大規模アップデートを持ち込んだマクラーレンの次)というのは上々のパフォーマンス。しかしスタート直後にグロジャンのスピンに巻き込まれ、ヒュルケンベルグと共に何もできないままリタイア。そのまま走り続けていれば入賞の可能性も高かったと思えるだけに悔しい結果です。
一方のハートレーは FP3 で大クラッシュを喫し、PU とギヤボックスを丸々失います。そのまま予選には出走できなかったものの、大破したマシンを決勝で走れる状態にまで修復。しかし入賞を争える速さはなく、終盤にエリクソンをオーバーテイクして 12 位完走がやっとの状態。ハートレーはガスリーに比べるとミスが多く速さも足りない印象で早くも更迭の噂が立ち始めていますが、少なくともガスリーに匹敵するパフォーマンスを見せられない限りはそのポジションは危ういと言わざるを得ません。個人的には、マシン開発やセットアップのことも考えると一人は経験あるドライバーにすべきだったのでは…という気もしています。

次は二週間後のモナコ GP。マシン性能の差が出にくいサーキットなのでトップ 6 のうち誰が勝ってもおかしくはありません。逆にストリートサーキットが苦手なトロロッソにはまた厳しいレースになるかもと思いつつ、ガスリーの持つ高いポテンシャルには密かに期待をしています。

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