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α7 III で広角系オールドレンズを試す

先日 α7 III の高感度性能を検証してちょっと驚いたわけですが、裏面照射型 CMOS になったならもう一つ、従来からの課題が改善しているのでは?と思いついたので、比較してみました。

α7 III

試してみたのは、広角系オールドレンズ使用時の画像周辺部の色被り。フランジバックの短いレンジファインダー系の広角オールドレンズでは、イメージセンサに対して斜めに光が入射することで周辺部に色被りが出てしまう、いわゆるテレセントリック問題です。
これ、実はフルサイズ初の裏面照射型 CMOS 搭載機である α7R II が出た時点で同様の検証結果は出ていました。

ソニー α7RII ×α7R オールドレンズ比較レビュー:新製品レビュー:カメラファン | 中古カメラ・レンズ検索サイト/欲しい中古カメラが見つかる!

α7 III も同様の裏面照射型 CMOS、かつ α7R II に比べて画素ピッチが広いこともあり、同等以上の結果が期待できます。
私が持っている 3 本のレンズ(CONTAX G 用 Biogon 28mm、21mm とフォクトレンダー SUPER WIDE-HELIAR 15mm)を使って、α7 II・α7S と比較してみました。

■Biogon 28mm F2.8 (PCX フィルタ使用)

<α7 II>
α7 II

<α7S>
α7S

<α7 III>
α7 III

まずは B28/2.8。このレンズはもともと α7 II でも色被りが比較的少なく、無補整でも使い物になるレンズという印象でしたが、α7S・α7 III と比較すると α7 II ではうっすらマゼンタ被りが発生しているのが分かります。しかし α7 III では色被りは皆無と言って良く、特にレタッチしなくても使えてしまう画質です。


■Biogon 21mm F2.8 (PCX フィルタ使用)

<α7 II>
α7 II

<α7S>
α7S

<α7 III>
α7 III

B21/2.8 まで広角になると、α7 II では RAW 現像時に円形フィルタ等を使ってマゼンタ被りを除去してやる必要がありました。しかしこれも α7S・α7 III ではマゼンタ被りはほぼ発生しておらず、問題のない画質。PCX フィルタを使えば周辺像流れも大きく軽減されるため、α7 III ならば現行レンズにも匹敵する性能を持つ B21 のポテンシャルを余すところなく引き出せると言えます。

■SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 Aspherical II

<α7 II>
α7 II

<α7S>
α7S

<α7 III>
α7 III

最後は私の手持ちレンズの中で最も広角な SWH 15mm。これは超広角域だから α7 III といえどさすがに厳しいのでは…と思っていましたが、これも α7 III は難なくクリア。ただ、このレンズは PCX フィルタが使えないため(CONTAX G レンズ用のはフィルタ径が合わない)、周辺像流れはどうしても発生してしまっています。まあ、周辺部は強烈なヴィネットもあって解像度低下はあまり気にならないため、構図次第では大きな問題にはならないでしょう。

この結果には驚きました。α7 III のセンサ、相当優秀じゃないですか。
α7 III では従来の PlayMemories Camera Apps が廃止され、オールドレンズ活用に有用だった「レンズ補正」アプリが使えなくなってしまいましたが、そもそも色被りが発生しないのであれば補正アプリもあまり必要ないわけで。
本当は、α7 II 以降はボディが大型化してしまったので、コンパクトなオールドレンズと組み合わせるならば初代 α7 シリーズのほうが相性が良いのではと思っていましたが、これはもうオールドレンズであっても最新ボディを使わない理由がなさそうです。

ソニー / α7 IIIicon

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