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隠れ家的なつけ麺の名店「たけもと」

イイ感じのつけ麺の店があると聞いて、雪が谷へいそいそと。

つけ麺 たけもと

雪が谷大塚の駅からそう遠くない立地にも関わらず、路地を一本入ったところにひっそりとある隠れ家的なお店。大通りに面してどどーんと構えた有名店よりも、個人的にはこういう佇まいが好き。看板や暖簾の雰囲気もいいじゃないですか。

メニューはこんな感じで、意外とスープの種類とつけ麺・つゆそばの組み合わせで種類が豊富。あまり予習せずに来たらちょっと迷うことになってしまいました。注文は食券制なので、券売機の前でこの状況になるとつい焦ってしまう私。

まあ、こういうときはメニューの左上か店名を冠した品から行くべき、という定石は今回も外さない。

というわけで王道の「鶏と魚介の特製つけ麺」を頼んでみました。お店の看板メニューに特製トッピングが一通り盛られている、きっとこの店を代表する味。
まず麺もつけ汁も、面構えがいいじゃないですか。


「鶏と魚介」の名の通り、鶏ガラと煮干しを中心に様々な素材から作られたスープは濃厚ドロドロタイプ。でも近年流行りのつけ麺にありがちな魚介のうまみ成分で脳髄をガツンと刺しに来るような味ではなく、どこか上品なまとまりの良い味。それでいてコクが深く、これはけっこう好きな味。

麺の上に載っているのは鶏チャーシュー…というより、鶏ハムっぽいのと蒸し鶏っぽいのをダブルで楽しめるようになっています。これがまた、瑞々しい蒸し鶏と鶏肉の風味を味わえる鶏ハムで、どっちもうまい。ガッツリ力押ししてくるチャーシューじゃなくて小技を効かせたこの感じ、すごく良い。

麺はつけ麺にしてはちょっと細めのストレート麺。でもしっかりコシがあって、つけ汁がしっかり絡んでおいしい。この店、個人的には「当たり」です。

そしてこのレンゲに添えられているのが鶏皮そぼろ。これをつけ汁に入れることでカリッと炒められた鶏皮の風味と食感が活きてきて、ひと味違ったうまさが味わえます。

また、つけ麺の難点は熱盛りにでもしないかぎり食べているうちにつけ汁が冷めてきてしまうこと。こうなると後半はおいしさ半減で、暑い夏はまだいいけど寒い冬にこうなると惨めな思いをすることになります。
が、この店ではつけ汁が冷めてきたときに焼き石を頼むことができて、

この通り!グツグツ煮えたぎるほどの熱々のつけ汁が復活するわけです。
軽く沸騰して少し煮詰まるせいか、それとも汁に溶けた成分が焼けるからか、最初よりもさらに濃厚で香りが立ってくる感じ。これはいい。

さらにテーブルの上には様々な調味料が並んでいて、好みに応じて味を変えながら楽しむことができるという。

というわけで、私は八味柚子を振って残りの麺をいただくとします。

つけ麺って普通のラーメンよりも麺が多いことが多くて途中でちょっと味に飽きてしまうことも少なくないけど、このシステムはいい。つけ汁の再加熱と味の変化、これだけでつけ麺の欠点が補われて楽しみが倍増します。

最後はもちろんスープ割り。最後の一滴までおいしくいただけました。

丁寧な仕事ぶりが感じられるいいつけ麺でした。
他のメニューもおいしそうだし、ここは機会があったらまた来よう。

ごちそうさまでした。

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