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EOS 90D / M6 Mark II

キヤノンが APS-C センサ搭載レンズ交換式カメラ二機種を発表しました。

キヤノン、10コマ/秒連写のAPS-C一眼レフ「EOS 90D」 – デジカメ Watch

EOS 90D

まずは 90D。二桁 D シリーズとしては 2003 年の 10D から数えてもう 16 年半ですよ。しかし先代 80D の発売はかれこれ三年半前なので、かなり久々のモデルチェンジになります。
これだけ間隔が空けばあらゆるデバイスの世代が新しくなっているわけで、イメージセンサは 2,420 万画素→3,250 万画素に、DIGIC は 6→8 にジャンプアップしました。APS-C クラスのイメージセンサは 2,400 万画素が標準という時代が長く続いてきましたが、ついに 3,000 万画素の世界へ突入したことになります。しかし画素ピッチからすると S/N 比的には厳しいはずで、半導体の製造プロセス微細化と画像処理エンジンの進化でどこまで対ノイズ性能を高められているかが鍵と言えそう。

この三年間の EOS R/M の開発で得た技術をフィードバックすることでライブビュー関連の性能が大幅に向上しており、サーボ AF 時の瞳 AF に対応するなどトレンドを取り込んできています。連写に関しては OVF 使用時で最高約 10 コマ/秒、ライブビュー時で最高約 11 コマ/秒、と LV 撮影時のほうが高性能に見えますが、OVF の 10 コマ/秒連写が AF 追随なのに対して LV では AF 追随にすると 7 コマ/秒まで落ちてしまうことから、やはり本機は基本的には OVF のためのカメラだと言えます。LV で高速表示させながら動体撮影するにはやはりミラーレスボディ+ミラーレス専用レンズの組み合わせである必要があるということですかね。

個人的にはこの機種は単なる 80D の後継というだけでなく、もしかすると 7D からの買い換えも視野に入るモデルなのではないか?と見ています。というのも 7D Mark II も発売からもう 5 年が経過して、そろそろスペックの陳腐化が気になってきています。特にイメージセンサと画像処理エンジンの世代が旧く、画質面では 90D のほうが有利なはず。OVF の表示倍率や位相差センサの配置等 7D2 のほうが優位な点もありますが、使い比べたら 90D のほうが画質も歩留まりも良かったりするのでは…と思っています。
また 50D を最後にボディ背面から姿を消していたスティック型コントローラが久々に復活しているのも気になるところ。60D~80D はこれがないことで自分の選択肢には入らなかったのですが、これがあれば 7D2 からの買い換えはアリ。キヤノン的にも主な開発リソースを EOS R にシフトしたと思われる中、APS-C 機は 7D と二桁を 90D に一本化する狙いも込めてのスティックコントローラ復活なのではないか?と推測しています。


キヤノン、AF追従最大約30コマ/秒の「EOS M6 Mark II」 – デジカメ Watch

EOS M6 Mark II

EOS M6 Mark II のほうは順当なマイナーチェンジモデルで、イメージセンサや DIGIC は 90D と共通のようです。しかし売れ筋のミラーレスカメラはほぼ EVF 標準搭載なのが当たり前になっている中で、EVF 搭載の M5 ではなく外付けの M6 を先に出してきたのはちょっと意外でした。モデルチェンジの順番からいって M5 Mark II のほうが先に出てきてもおかしくないところなのに。
主要デバイスは 90D と共通ながら、こちらは AF 追随で 14 コマ/秒の連写が可能になっています。さらに電子シャッター使用時には 30 コマ/秒の撮影を可能にする RAW バーストモードも搭載。これらの点においては 90D を軽く上回っていて、やはりもう技術的にはミラーレスカメラが OVF 機を超えてきていることを物語っています。

しかしこれだけの機能を持ちながら EVF が外付け、というあたりに少しちぐはぐさを感じるのも事実。実はこれらのスペックに加えて何か隠し玉を入れ、本気のスポーツ撮影カメラに特化した M5 Mark II をこの後に用意しているのでは…という深読みもしたくなってきます。

ただし相変わらず残念なのは EF-M レンズのラインアップなんですよね。今回も新しい EF-M レンズは発表されず、200mm 超のレンズを使いたければマウントアダプタを介するしかない状況。ブラックアウトフリー連写(これが EOS Rでいう高速表示と同義なのかは不明)が EF-M レンズ使用時に限定されるのかマウントアダプタ経由でも使えるのかによって、この連写性能を活かせるかどうかが変わってきます。またそもそもキヤノンが EF-M レンズに注力する気があるか不透明なのも不安要素。例によって EOS M はボディの出来はいいけどキヤノンはこれをどうしたいの?というのが判らないんですよね…。この状況が続くならばレンズの拡充が保証されている RF マウントに投資するほうが賢明だと感じます。

コメント

  1. […] Rシステムで出てくるんじゃないかなあ。b’s mono-logさんが書かれているように、同じセンサーとエンジンを積んでいる(と思われる)EOS M6 Mark II […]

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