エプソン、16万円の4K/HDRプロジェクタ「EH-TW7000」。スピーカー内蔵モデルも – AV Watch
エプソンがホームプロジェクタの新製品を発表しました。従来の EH-TW6000 シリーズの後継、型番も千の位が一つ繰り上がり 7000 番台となって 4K/HDR に対応。ようやく BenQ の独壇場だった 20 万円以下の 4K プロジェクタ市場にエプソンも参入してきたことになります。
4K といっても既存の EH-TW8400 同様に FHD/3LCD パネルを斜め半画素ずらしで擬似 4K 表示する方式を採っています。画素ずらしという点では BenQ の低価格 4K プロジェクタも同じですが、あちらは FHD の DLP パネルを全画素ずらしているため方式が異なります。エプソンの斜め半画素ずらしでは実際の表示解像度は縦横それぞれ √2 倍になるだけなので 2,716×1,528 にすぎず、3K にも満たない解像度。対して全画素ずらしは表示解像度は正しく 4K 表示できるものの、パネルを 4 倍速駆動して 1 画素で 4 ドット分描画しているため表示させるコンテンツの種類によっては相性が悪いという弱点も持っています。
一方で表示部分以外のスペックを見ていくと、BenQ HT3550 が 1.3 倍ズームレンズに上 10% のレンズシフト、動作音は静音モードでも 28dB なのに対して、エプソン EH-TW7000/7100 は 1.6 倍ズームレンズに上下 60%・左右 24% レンズシフト、最小 24dB と大きな差があります。ここはかなりコストがかかる部分だけに、とにかく安く 4K プロジェクタを出すことを重視して他を割り切った BenQ とユーザビリティまで考えたエプソンというように、メーカーごとの思想の差が表れている部分だと言えます。買っても自宅の環境に設置できなければ意味がないし、動作音がうるさいとコンテンツに没入できないので、この差は無視できないところ。
長らく懸案となっているプロジェクタの購入を今年の年末には何とか実現したいと考えている私としては、BenQ 一択だったところに強力な選択肢が増えたのは嬉しい限り。エプソンのほうが扱いやすそうなので気持ち的には傾いているものの、擬似 4K が画質面でどれくらい妥協を強いられることになるのかが問題です。幸い同方式を採用するプロジェクタは既に発売されているので、一度お店に行って全画素ずらしと斜め半画素ずらしの画質差を確認してきますかね。
コメント