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AKIRA [Netflix]

知らない間にこれが Netflix で配信されていたので、いい機会だと思い改めて鑑賞。

AKIRA

AKIRA

2020 年の東京オリンピック中止(延期)を三十年以上前に言い当てていたことをはじめ「もはや予言書」と昨今再び注目を浴びている本作。私も先日 GINTONICX に行ったときにマスターと盛り上がり、帰宅後に改めて鑑賞しようと思ったら当時は Netflix でも Prime Video でも配信されていませんでした。話題性と自粛の暇つぶしのためか近所の TSUTAYA でも軒並み貸出中で半ば諦めていたところ、いつの間にか Netflix のラインアップに追加されていることに気がつきました。おそらく 4K リマスター版が劇場公開&UHD BD で発売されるのに合わせたのでしょうが、ちょうど良いタイミング。Netflix で配信されているのは 2K 版(おそらく Blu-ray 版と同じマスター?)でした。

現在公開されている UHD BD 版のプロモーション映像と見比べると鮮明さの違いは明らかだし、配信ゆえにビットレートの低さも気になるけど、それでも引き込まれるのがこの作品。ノイズレスでパキッとした 4K マスターの映像は美しいけど、この 2K 版のフィルムグレインを感じさせる画質も当時のリアリティに思えて悪くないものです。

細かな画質の違いよりも、本作はやはり画面の隅々に至るまで意味を持ち、手を抜かずに描かれた作画と音による演出効果の強さですよ。現代の劇場アニメでもここまで魂のこもった作画を見ることは滅多にないし、それが CG ではなく全て手描きで描かれていることの凄みを感じます。その後本作の一部をオマージュした作品は無数に出てきたけど、この凄みを再現できている作品はないのではないでしょうか。個人的には、1980 年代のアニメ映画の中でも本作と『愛おぼ』『ビューティフル・ドリーマー』の作画の強さは群を抜いていると思う。

必ずしもハッピーエンドな作品ではありませんが、それだけに強烈な印象を残す映画です。本作の舞台となった 2020 年にこれほど手軽に『AKIRA』を鑑賞できることに感謝したい。さらに個人的にはこれを先日セットアップが完了したばかりの 4K リビングシアターで独り占めできる喜び。オリンピックの延期によってあの「東京オリンピック開催迄あと 147 日」がもう一度現実に来ることになったことですし、外出自粛の今こそ本作で「2020 年を生きている実感」を得てみてはいかがでしょうか。

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