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FINAL FANTASY VII REMAKE が面白い

この週末は結局ミッドガルに入り浸っていました。累計 10 時間あまりプレイして、伍番魔晄炉のミッションまで終わらせたところ。

ファイナルファンタジー VII REMAKE

チュートリアル的なシーンを終えて到達した七番街スラムは、アバランチのアジトでもあるバー「セブンスヘブン」のある場所。しかしオリジナル版ではゲーム進行上は伍番魔晄炉ミッションへの通過点という位置づけで、あまり長時間滞在する場所ではありませんでした。が、今回の REMAKE では七番街スラムで複数のサブクエストが追加されており、このスラム街の探索をじっくり堪能することになります。てっきりウォールマーケットあたりまではサクッと進むものだとばかり思っていたので、ここでボリュームが増えてくれるのは嬉しい驚き。また、ゲーム開始当初のクラウドの「なんでも屋」という立ち位置に改めて厚みを持たせてくれるという意味でも面白い。オリジナルだと「なんでも屋」と言いつつ実際は単なる傭兵でしたからね。

そしてここでついに二人目のヒロインであるティファが登場。体験版では一切出番がなかったのがティファ派としては悲しかったので、23 年ぶりの再会に感激します。しかもオリジナルではローポリのキャラを精一杯演技させて作っていたカクテルを、今回も同じ手順で、かつこのクオリティでやってくれたのが嬉しい。選択肢はもちろん「キツイの、くれないか」ですよ。

セブンスへブンではミニゲームのダーツを遊ぶことができます。これがシンプルながら意外にハマるゲームで、私はセブンスヘブン内のハイスコアを達成するまでやり込んでしまいました。しかもクラウドがゲームをクリアした際に見せるドヤ顔がなんとも言えない(笑。七番街スラムに行ったら逃さずに見ておきたいシーンです。

なお七番街スラムに到達する Chapter 3 からは武器を強化することが可能になります。持っている武器ごとにそれまでのバトルで獲得した SP を使って攻撃力や防御力、マテリアスロット数追加などの強化が行えるようになります。FF で単純なレベルアップ以外のステータス強化システムが採用されたのは確か 10 からだったと思いますが、FF のスタッフはなぜ毎回こうも凝った UI を用意してくるのか(笑

また REMAKE ではバレット/ティファ以外のアバランチメンバーとの絡みが大幅に追加されています。ビッグス/ウェッジ(この二人の元ネタは『スター・ウォーズ』であることはファンの間ではあまりに有名)とジェシーの三人は、それぞれにキャラが立っていながらも PS1 版ではごく序盤に脇役としてしか登場しませんでしたが、今回は彼らと一緒に遂行するミッションが追加され、それを通じて彼らの人となりに触れることができます。これはオリジナルのファンには嬉しい追加要素ではないでしょうか。

また、アバランチに関しても PS1 版では反神羅組織と言いながらごく少人数しかいない印象しかなかったのが、REMAKE では神羅に対抗し得る規模をもつ組織として再設定されています。七番街スラムのサブクエ追加といい、REMAKE ではオリジナルで掘り下げが足りなかった部分をしっかり補強して、背景を感じられるのが良い。本作は、全体としてはオリジナルの FF7 そのままの流れなんだけど、要所要所に新しいエピソードやクエストが追加されて新鮮味を感じつつ、それが本来の設定を裏付けてくれる構造になっているのがとてもよくできていると思います。

オリジナル版に存在したバイクチェイスのシーンも登場します。が、使われる場面がオリジナルとは違う!これはいい意味で裏切られました。PS1 版のバイクバトルは攻撃のタイミングが掴みづらくて辛いだけのミニゲームだったけど、本作のバイクバトルはレスポンスも良く、攻撃以外にガードや遠隔攻撃などのバリエーションもあってなかなか面白い。

そして REMAKE における完全新要素となる新キャラ、ローチェ。神羅のソルジャーとしてクラウドに戦いを挑んできます。オリジナルではセフィロス以外のソルジャーは単なる雑魚キャラとしてしか登場しなかったので、こういう形でキャラクターを与えられて登場するのは良い。タークスの面々に勝るとも劣らない濃いパーソナリティで、今後もクラウドとは因縁の相手になりそうです。

神羅といえば、オリジナルから 23 年経って感じるのは自分の立場の変化に伴って「神羅」という会社の見え方が当時とは変わってきたこと。23 年前は勧善懲悪的な視点で見ていましたが、今の自分には神羅の一般社員が担っている社会的責任が感じられて単純に悪と切って捨てられないんですよね。東日本大震災の後に電力会社が社会悪のように言われながらも、黙々とインフラの復旧と維持に懸けてきた姿勢と通じるものを感じます。こんなモブキャラであっても背負ってるもの、守ってるものがあるんだよなあ。

オリジナルから大きく変わった、という意味では最も変わったキャラはこのハイデッカーではないでしょうか。神羅の治安維持部門のトップですが、PS1 版では無能なパワハラという印象しかなかったのが、今回は(パワハラは相変わらずだけど)神羅の私設軍隊の狡猾なトップとしてクラウドたちの前に立ちはだかります。それでいてオリジナルの「ガハハ笑い」を違和感なく取り込んでいるキャラ作りには唸らされました。これは今後登場する「キャハハ」ことスカーレットの変貌ぶりにも期待が高まります。

伍番魔晄炉ミッションのボスとして登場する「エアバスター」。オリジナルでは特に強かった印象がなかったのですが、今回は超強い!序盤のクライマックスに相応しいボスキャラに変貌していました。このバトルでは FF7 の中でも屈指の名曲と名高いボスバトル曲『更に闘う者達』が初めて流れるわけですが、アレンジがまた超カッコイイ。本作の音楽担当の一人としてオクトラの西木康智氏が参加されているとのことですが、特にバトル曲の定評が高い同氏のことだからこのアレンジはきっと西木さんなんでしょうね。ここまでの冒険で最も手強い戦いが、この名曲アレンジのおかげで更に熱く燃えました。

私の場合はオリジナルのリアルタイム世代なので思い出/思い入れ補正がかかっていますが、それでも面白い。ぶっちゃけここまで面白いとは思っていませんでした。この先のエピソードがどれくらい膨らまされているのか分からないけど、きっと終わる頃にはミッドガルを脱出したくない、それか早く続きを出してくれと思っているんでしょうね。

睡眠時間が削られるのを承知で、これからまたミッドガルに潜ってきます。

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