「よし、中華釜飯に賭けてみよう」
歩くガンダムを見るためにせっかく横浜元町まで来たのなら、中華街で食べて帰らなければ損というもの。山下公園にガンダムを誘致した横浜市の思う壺という感じではあるけど、ここはあえて乗っかってやろうじゃありませんか。
というわけでやってきたのは中華街の外れ、昨年の『孤独のグルメ Season8』第 1 話の舞台となった南粤美食です。あの煲仔飯(中華釜飯)の味が忘れられず、中華街方面に来る機会があったら再訪しようと心に決めていたのでした。
11:30 開店のところお店に到着したのは正午ちょっと前。既に十余名の行列ができていました。梅雨明けして夏らしい陽射しがやってきたとはいえ、まだ本格的な暑さに至っていなかったので外での待ちもそれほど苦にはなりません。
それにしてもこの「力一杯美食中」の看板は以前からもあったものですが、こういう状況下で見るとなんとも頼もしい。自粛生活で心身ともに元気がなくなりがちだった私を励ましてくれるかのようです。
とはいえ、感染予防のためお店側もルールを設けています。入店時に非接触体温計での検温と手指消毒。店先に消毒液が設置されているのは珍しくないですが、こういう個店で店員さんが検温というのはちょっと珍しい。まあ、ここまでしてくれると安心して入店できるというものです。
行列に並ぶこと 30 分で入店。もっと待つかと思ったけど、雲呑麺だけ食べて出るようなお客さんも少なくないようで、ランチタイムは意外と回転が速い。
一階のゴロー席には今回も巡り合えず、通されたのは二階の円卓でした。相席ながら、ソーシャルディスタンス配慮なのか隣とは一席空けて着席するよう案内されました。
前回売り切れだったアヒルのパリパリ揚げを今回こそ食べたかったんですが、それは夜営業のみの提供とのことで残念(醤油煮ならランチタイムでもあるようです)。
では、次点で丸鶏の塩蒸し焼き、いってみようじゃないの。
これが丸鶏。
速攻で出てきて驚きました。他にも頼んでるお客さんが多かったので(私の円卓では全員食べていた)、すぐに出せるように仕込まれているのでしょう。
しかし半羽でもこのボリューム、独りなのに頼んじゃって良かったんだろうか?
まあ、劇中でもゴローちゃんが余りをお持ち帰りしていたし、私も余ったら包んでもらうこととしよう。
飲み物はゴローちゃんに倣ってウーロン茶。
ビールか紹興酒に行きたい気分もあったけど、ランチですからね。
丸鶏、間近で見るとすごい。食べ応えあるぞ。
中華で蒸し鶏っていうと棒々鶏的なものを連想するけど、ここの塩蒸し鶏はひと味違う。
しっかり塩が揉み込まれた濃い味で、ちょっとビールが欲しくなってくる。
こちらは前回もいただいた「えびみそ味の空心菜と牛肉炒め」。空心菜好きだから普通に空心菜炒めを頼もうとしたら、店員さんに「えびみそ味おすすめですよ」とプッシュされてなびいてしまいました(笑)。でも前回食べてすごくおいしかったからいいんです。
えびみその香り高い濃厚な味わいと牛肉のうまみを空心菜が全部受け止めて、今写真を見返しているだけでもよだれが出てくるほどおいしい。ニンニクがしっかり効いているのもポイント高い。
ああ、この味…ああ、どうしてくれよう。
来た来た、今回の煲仔飯。前回は腸詰め干し肉貝柱釜飯だったから、今回は腸詰めスペアリブ釜飯にしてみました。
ごはんの上にゴロゴロと載っかったスペアリブの破壊力たるや。
運んできたときに店員さんが混ぜてくれるわけですが、その際に必ず「写真撮りますか?」と聞いてくれるのがちょっと嬉しい(カメラを持ってないお客さんにもひととおり聞いているようです)。
かき混ぜてもらって完成。もう、この漂ってくる香りからしてうまみに溢れてる。
写真には写ってませんが、ちゃんと「おこげ」ができているのが嬉しいじゃないですか。
よし、中華釜飯、いただきます。
うまみを腸詰めが、肉のパンチ力をスペアリブがそれぞれ担って、波状攻撃を仕掛けてくる。ちょっと散らされた唐辛子が味を引き締めてくれるのもいい。
丸鶏からのスペアリブ、骨付き肉のダブル食い。骨太なうまさだ。
これはたまらん、食えば食うほど好きになっていく。
塩蒸し鶏と空心菜、中華釜飯を無限にローテーションしていられる感覚。
独りで来たのにちょっと頼みすぎたかと思ったけど、なんのなんの、ペロリと平らげられてしまった。
ああ、うまかった~…。
再びの中華釜飯、大満足。
でも香港海老雲呑麺もリピートしたいし、干し肉系の他の料理も試してみたい。そして何より、アヒルのパリパリ揚げですよ。
ここはまた複数人で、夜に来るしかないですな。
ごちそうさまでした。
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