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F1 バーレーン GP 2020

F1バーレーンGP決勝:波乱尽くしのレースをハミルトン制す。レッドブル・ホンダがダブル表彰台
F1第15戦バーレーンGPの決勝レースが行なわれ、メルセデスのルイス・ハミルトンが優勝した。

シーズン終盤の中東三連戦はあわや大惨事という波乱含みのレースで始まりました。

決勝のスタート直後、中団の混乱から抜け出そうとしたロマン・グロジャンがダニール・クビアトと交錯してそのままコースアウト、マシンが瞬間的に大炎上に見舞われるというアクシデントが発生。グロジャンの救出と緊急搬送、消火、そして大破したガードレール修復のため 1 時間以上の赤旗中団を挟むレースとなりました。
グロジャンのマシンは前後に真っ二つとなり、おそらく破裂した ES(バッテリー)からの出荷が燃料に燃え移ったということでしょうか。少なくとも私が観戦するようになった過去 30 年でここまでの火災を引き起こした事故はなく、火の手が上がった瞬間には最悪の事態も想像するような状況でした。しかしグロジャンは自力でマシンから降り、手足に火傷を負ったものの命に別状はないとのこと。まさに不幸中の幸いでした。

レース再開直後、今度はコーナリング時に大きく膨らんだランス・ストロールがクリッピングポイントに戻ろうとしてまたしてもクビアトに接触。跳ね飛ばされたストロールのマシンは横転して裏返しになったものの、これまた無事。この二つの事故は現代 F1 の安全性を改めて証明するものとなりました。

それにしても二人とも生命に危険が及ぶレベルではなかったから良いようなものの、どちらも状況をよく見ずに楽観的な動きをした結果の事故だったと思います。以前から無茶な動きで接触することが多かった二人ですが、結果的に起きるべくして起きたものではないかと。今後(といってもグロジャンは今季レース復帰できるか分からず、来季 F1 にいないことは既に確定していますが)根本的に考えを改めてほしいところ。

この二つの事故が明けた後は終盤にペレスのマシンに PU トラブルが出てマシン後端が燃えたことを除けば、ほぼいつものレース。フェルスタッペンがハミルトンを追いかけるもののハミルトンは一定の間隔をキープしたまま最後までコントロールするだけで、あとは中団で激しい鍔迫り合いが繰り広げられているという。マクラーレン/ルノー/アルファタウリあたりのやり合いは毎度見ていて面白いのですが、優勝争いは全く面白くない。これだけいろんなことがあったのにハミルトンにだけは全くの無風というレースが今シーズン何度あったことでしょうか。ボッタスがタイやマネジメントできずに自滅するのも、レッドブル/フェルスタッペンが正攻法でハミルトンに挑めないのも平常運転。もうこういうレースには飽きました…。

救いがあるとすれば、ペレスのリタイヤによってアルボンが今季二度目の 3 位表彰台を獲得し、レッドブル・ホンダとして初めて二人のドライバーがポディウムに立ったことくらいでしょうか。せめて毎レースこういう状況が作れればメルセデスとの戦い方も少し変わってくるものですが今季はもう遅いし、フェルスタッペンとアルボンのギャップがもう少し縮まらないとメルセデスに対するプレッシャーとしては機能しません。終盤までうまくタイヤをもたせて 3 位をキープしていたペレスがレッドブルの二台目だったら…とレース中に何度思ったことでしょうか。

次のレースはもう翌週、同じくバーレーンでコースレイアウトを変えて行われる初めてのレースになります。モンツァを上回る高速サーキットになるので、またメルセデスがぶっちぎりそうな気がしますが…レッドブルにはせめて一矢報いてほしいところです。

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