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Lenovo 300e Chromebook

次女が小学校で Chromebook を配布されたらしく、持ち帰ってきました。

Lenovo / 300e Chromebook

COVID-19 に伴うリモート学習強化のため文科省の「GIGA スクール構想」が前倒しになり、次女が通う学校でも急遽配布されることになったそうです。とはいえ普通の公立小学校だからコンピューターに詳しい先生もごく一握りで、仮に今後緊急事態宣言が延長や再公布されることがあっても Zoom などを使ったリモート授業は望めないだろうと思っていますが…。でも今までは一人一台配布されることはなく、コンピューターの授業があるときだけ貸与される運用だったことを思えば、一気に進歩しました。
おそらく今後数ヶ月のうちに全国の小学校で一人一台持たされることになるのでしょう。

機種は Lenovo 300e Chromebook。私も Chromebook は今までちゃんと使ったことがなかったので軽く触らせてもらいました。

Chromebook といってもパッと見は普通の 2in1 ノート PC です。天板に細かいディンプル加工が施されていたり、本体の外周がシリコン系の素材で覆われていたり、子どもが学校でラフに扱って傷つけたり落としたりすることを想定した作りになっているのに感心します。またフットプリントが「ランドセルにジャストサイズ」なのもなるほどという感じ。
本体には管理番号や出席番号、名前等が印字されたテプラがペタペタと貼られています。

それにしても今までコンピューターの授業で使っていたのは確か富士通の Windows ベースのデタッチャブル PC だったはずなのに、一気に Chromebook に置き換えとは思い切りましたね。全国的に今年度予算で導入し、それが執行されるタイミングなのかこのあたりの記事がいくつかのメディアで出てきています。

教育IT「GIGAスクール」の“実質勝者”Googleの衝撃データ……「対象自治体の半数を獲得」はなぜできた? | Business Insider Japan

次女の小学校には NEC 系の業者が Chromebook を納入しているようです。NECPC は Lenovo の子会社になったけど NEC 自体は今や別会社のはずですが、NEC が自社ソリューションの一環として Lenovo 製品を扱う程度の協業関係は今でもあるんですね。IBM では ThinkPad を扱わなくなって久しいらしいですが…。

キーボードは可もなく不可もなしという感じですが、右端の [Enter] キーが寸詰まっているのがちょっと気になる。おそらく基本のキーレイアウトを海外版と共通化している弊害(たぶん海外版では [む] キーと [Enter] の下半分が繋がって [Enter] キーになっていると思われる)でしょう。でもそれ以外のキーレイアウトは標準的なのが、これからタッチタイプを覚えていく小学生向けとしては良い点だと思います。

パームレストは写真だとアルミへアラインっぽく見えるけど、実態はプラスチックの成型品です(笑

どの向きから落っことしても傷がつかなさそうな側面。左側面には DC インレットを兼ねた USB-C と USB-A、microSD、ヘッドホン端子を備えています。でもヘッドホン端子はまだしも USB や microSD を学習で使う機会はあるんでしょうか。

右側面には音量ボタンと電源ボタン、USB-A、USB-C とセキュリティスロット。右側面の USB-C には電源の刻印がありませんが、こちら側に USB AC アダプタを挿してもちゃんと充電されます。「どっちがどっち」を意識せずに使えるのは正しい仕様と言えます。

Chromebook といっても OS 自体は Android の派生バージョンという感じで、設定画面なんかはほぼ Android そのまま。Goolge Play ストアにも対応していて Android アプリをインストールして使うこともできるようですが、学校で配布されている Chromebook では Play ストアからダウンロードできるアプリはかなり制限がかかっているようで、ブラウザ以外はほとんど使えないと考えて良い状態。
まあ次女には先日 Android スマホを与えたところだし、自宅では以前から Android タブレットも使っているので Chromebook をわざわざプライベートで使うこともありませんが。なお学校からは Chromebook の使用履歴はチェックされているから学習以外の用途に多用するとそのうち使えなくされる、と注意されているとのこと。

軽く触ってみた感じでは動作がカクつくようなこともなく、普通に使えそうです。これが Windows PC だったら予算を抑えた結果メモリーが足りなくて超ストレス…みたいなことが容易に想像できるだけに、Chromebook が導入されて良かったかと。

本体は鯖折り状態にしてタブレットとしても使うことができます。

Chrome ブラウザにプリセットされていた学習用クラウドサービスは NTT コミュニケーションズの「まなびポケット」でした。そこは G Suite でも NEC 系のサービスでもないんですね。

なお学校では今のところまだコンピューターの授業と社会科での調べ物程度にしか使っていないとのこと。あとは社会科の宿題で Chromebook を持ち帰って自宅で調べ学習をすることがあるくらいです。いきなり教科書の置き換えではなく調べ物で資料集代わりに使うというアプローチは良いと思いますが、まだまだ活用の範囲が狭すぎて「とりあえずハードを導入しただけ」になっている感は否めません。
こういうのは鶏と卵みたいなもので、ハードの数が足りないと使用頻度も高まっていかないのだとは思いますが、次は学校側の活用体制が問われていくことになるでしょうね。いずれにせよ普通の公立小学校でそれをやらせるのは一筋縄ではいかない話だと思います。

AC アダプターは 45W 品。アダプター自体はそれほど大きくはありませんが、電源ケーブルが三極のぶっといタイプでこれがかさばる。学校からは基本的に毎日持ち帰って自宅で充電してくるようにと言われているようなのですが、日々の教材だけでも重いのにさらに Chromebook 本体とこの AC アダプタまで持ち帰らされるのはちょっとかわいそう。学校で全生徒分を充電するためのコンセントがないのは分かりますが…。まあ充電自体はスマホや Nintendo Switch の USB AC アダプタでもできるので、この AC アダプターは学校に置きっぱなしにさせても良いかもしれません。

正直なところ次女が小学校にいる間(あと一年)に一人一台のコンピューターが与えられるとは思っていなかったので、急な展開に少し驚いています。でも一定以下の年齢層はスマホが当たり前すぎて PC リテラシーが低いという話も聞くので、家庭環境を問わず早いうちからこういうのに慣れることができるというのは歓迎です。あとは徐々にでも良いから、このハードウェアを有効活用できる体制が整ってくれることを願っています。

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