以前から気になっていたお店でとんかつをいただいてきました。
渋谷南口の大通り沿いにあるとんかつ店。ビル群の中にレトロなエントランスが唐突に現れる違和感がずっと気になっていたのでした。入ってみるとこのエントランスはあくまで階段の入口で、実際の店舗は地下にありました。
地下店舗は地上の入口の小ささとは打って変わってかなり広い。そこそこの規模のファミレスくらいの広さはあるんじゃないですかね?都内でとんかつ店というとカウンター中心のこぢんまりした店舗でこだわりのとんかつを黙々と食べる、というイメージが強かったのでちょっと驚きました。
田舎の蔵をイメージしたという昔ながらの雰囲気漂うお店でゆったりと会食したり、とんかつやフライをつまみに飲んだりするのに良さそう。地方だとこういうとんかつ店って珍しくないけど、東京の真ん中でこれは逆に新鮮。
メニューは肉の種類と量を選んで注文するタイプ。決して安くはないけど、渋谷のこの立地と広さで国産銘柄豚とくればこれくらいはするよねという値段ではあります。
ランチメニューは月替わり、かつ平日と土日で内容が異なるようです。海老フライやかにクリームコロッケはまあわかるけど「あさりクリームコロッケ」って初めて見ました。隣のテーブルに運ばれてきた天然特大海老フライは本当にびっくりするほど大きいし、とんかつを食べに来たはずなのにこれはちょっと迷う。
注文を済ませるとまず運ばれてきたのは漬物。小鉢というよりちょっとしたお椀サイズにたっぷり入っています。大根の漬物はあまり塩辛くなく、白飯がなくてもこれだけで食べられる味。もやしの和え物もいい感じで、メインディッシュがやってくる前なのについつい箸が伸びてしまいます。
ライスは白飯と青しそご飯が選べます(おかわり自由で、都度白飯と青しそを選択可)。青しそご飯は紫蘇の爽やかな香りが揚げ物の重さを中和してどんどん食べていけそうな感じ。味噌汁はなめこの赤だしで濃いめの味付け。とんかつがやってくる前にこの赤だしと青しそご飯で楽しめます。
そしてとんかつが登場。私は基本的に初めて来たとんかつ店ではロースかつを食べるようにしているのですが、ロース+ひれの盛り合わせ定食があったのでそれにしてみました。ハーフサイズのロースかつとひれかつの組み合わせ、これはいい眺め。
とんかつとキャベツを食べるのにソースとドレッシングがそれぞれ二種類ずつ提供されます。テーブルにはさらに天然塩も常備。こうやって味を少しずつ変えながら楽しめるとんかつ店っていいですよね。大きいサイズのソース瓶がドドンとテーブルに並べられる様子もちょっと嬉しい。
まずはひれかつから食べてみます。ひれはやっぱり塩で、肉そのものの味を感じたいところ。
このひれは柔らかくてジューシー、豚肉自体の味とうまみのおかげであまり塩をつけなくても美味しい。塩は肉の味の引き立て役程度で十分な感じです。衣はやや厚めだけど揚げ物の重さがあまりなく、パクパク食べられてしまう。
ロースは衣にソースが染みるくらいたっぷりつけていただいてみます。
想像していたよりも脂分少なめのロースで、これは脂っこい肉が苦手な人でもスルッと食べられそうなやさしいとんかつ。個人的にはもう少しガッツリ来てくれても良いけれど、肉自体が美味しいからこれはこれで良い。
期待通りの良いお店。とんかつ自体も美味しかったし、周辺も含めてボリュームがあり、ちょっと高いけどそれだけの価値はあると思えます。
特大海老フライやあさりクリームコロッケも気になるし、今度来るときは海鮮フライ祭り、いってみようかな。
ごちそうさまでした。
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