ソフトバンクがライカブランドのスマートフォン「Leitz Phone 1」を発表しました。
ライカ初スマホ「Leitz Phone 1」、1型カメラ搭載187,920円 – AV Watch
ライカが関わったスマホといえば先日シャープの「AQUOS R6」が発表されたところですが、この Leitz Phone 1 はライカブランドでシャープが製造するスマホということで、実質的な兄弟モデルにあたります。スペック的には外観デザインとストレージ容量が違うのみで、スマホやカメラ周りのスペックは全く同じ。AQUOS R6 はカメラ部分のみをライカが監修していますが、Leitz Phone 1 は本体外観やスマホ全体の UI までライカが監修ということで名実ともにライカブランドのスマホという位置づけ。ライカはコンパクトデジタルカメラでもパナソニック製品の外観・UI 変えモデルを自社ブランドで販売しているのでこれと同様の手法と言えます。
私のこのスマホに関する評価は先日書いた AQUOS R6 への評価と同様で、いくら 1inch センサー搭載とはいえ 19mm 相当の単焦点レンズだけで後の画角は全てデジタルズーム、という思想は「カメラ」として考えるとさすがに厳しい。しかも AQUOS R6 と中身が同じスマホをガワ変えだけで 1.5 倍の値段か…とは思うけど、前述のコンデジはパナの倍以上の値段で売ってたからそれに比べれば良心的ではあります。18 万円オーバーという値段も「ライカのカメラとして考えれば安い」。もし Xperia のガワ変えでツァイスブランドのスマホが発売されたら私は多少高くてもグラつくだろうことを考えると、Leitz Phone 1 が欲しまっている日本のライカファンは案外少なくないのでは、と思います。
それにしても AQUOS R6 の時点でシャープとライカが協業を発表したことも意外でしたが、ここに来てさらに一段深い協業に踏み込むとは。
先日もオンキヨーのホーム AV 事業を買収した際に、他にも東芝の PC 事業を買収して総合 AV/IT メーカーとして本格的に復活しようとしているのでは?という推測を書いたところですが、そういえばイメージング関連がまだ手つかずなんですよね。シャープは 8K を推進していて業務用のカムコーダーも出していたりしますが、民生用に 8K が撮れるミラーレスカメラを欲しがっても不思議はありません。カメラ専用機市場はもう斜陽だけど、シャープ(鴻海)の事業買収はそのセグメントの成長性をあまり考慮していないようにも見えるので、パズルのピースを埋める意味で近いうちにどこかのカメラメーカーを買収する可能性はあるんじゃないでしょうか。ライカとの相性的に言えばパナの LUMIX 事業を買収するのが最もしっくり来ますが、オリンパスからカーブアウトした OM デジタルソリューションズか、ニコンのイメージング事業あたりを買うというシナリオもあり得ます(動画との相性という意味ではニコンはちょっと弱いかも)。少し前まではこれらのカメラメーカーのどれかを中国企業が買収するのではと予想していましたが、むしろシャープに買収されるほうが案外現実的かもしれません。
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