先週の開幕戦から連戦で開催されたサウジアラビア GP。昨年はシーズン終盤戦として 12 月に開催されたばかりなのでまだ記憶に新しいところですが、今回は 3 カ月前とは全く異なるレースになりました。
チームの勢力図はレッドブルとフェラーリが拮抗する形でトップを争い、その後ろでアルファロメオ/ハース/アルピーヌ/メルセデス/アルファタウリが団子になっている状況。マクラーレン/アストン/ウィリアムズのメルセデスカスタマー勢は残念ながら下位に沈んでいます。
開幕戦は結果だけ見ればフェラーリの圧勝でしたが、トラブルでダブルリタイヤしたレッドブルにも勝機はあった。そして今回のレッドブルはトラブルを克服し、フェラーリとのバチバチのバトルを見事に制してフェルスタッペンが今季初優勝。昨年との違いはペレスが PP を獲得するほどの速さを見せ、最終盤までサインツとの表彰台争置いを繰り広げたこと(結果 4 位)、そして昨シーズンはコーナーで速いレッドブル vs 直線で速いメルセデスだったのが今年は高速区間で速いレッドブル vs 低速区間で速いフェラーリという構図だったこと。それにしてもバーレーンに続いてフェルスタッペンとルクレールが刺しつ刺されつのドッグファイトを繰り広げたのは熱かった。こういう展開を見ると、今のマシンならもう DRS 区間ってこんなにたくさん要らないんじゃね?と思えてきますね。DRS 判定ラインを譲り合うブレーキング合戦というのはちょっと滑稽に見えます。
驚異的なアタックラップで PP を獲得したペレスはレース序盤こそ首位を堅持していましたが、初回ピットストップ直後に SC が出るという間の悪さでトップを明け渡してしまったのは残念でした。しかしこの速さを維持できれば今後もまた勝利のチャンスは巡ってくるはずで、昨年のフェルスタッペン戴冠の立役者が今後何度か表彰台の中央に立てるレースに期待。今年の RB18 は昨年ほどはフェルスタッペン専用車にはなっていないと考えていいんですかね。
一方でアルファタウリにはトラブルが多発。前戦をトラブルで完走できなかったガスリーは今回いきなり PU を交換。角田は初日のフリー走行中は良かったものの FP2 の最終盤にトラブルが発生してこちらも PU 交換。しかし予選では Q1 のアタック前にトラブルが発生して結局タイム計測できず、最後尾スタートとなるはずだった決勝でもレコノサンスラップ中にまたマシントラブルで結局スタートすらできず。この状況はちょっと酷過ぎやしませんかね。そんな中でも決勝レースで粘りに粘ったガスリーが 8 位入賞というのは、苦しい中での唯一の救いでした。
現在のアルファタウリはメルセデスカスタマー 3 チームよりはマシなポジションにいるとはいえ、実質 7 番手。信頼性確保が急務と言えます。
2 つのグランプリを終えて今シーズンの趨勢がある程度見えてきました。やはり今季はレッドブルとフェラーリが昨年のレッドブルとメルセデスのような激しいチャンピオン争いを繰り広げ、その下はその下で混戦模様となっていくのでしょう。昨年に続いてエキサイティングになりそうなシーズン、今後がさらに楽しみになりました。
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