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CIVIC 50th

[ Sony α7 III | Zeiss Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS ]

久しぶりにホンダウエルカムプラザ青山に行ってきました。
目的は、今年で生誕 50 周年を迎えるシビックの記念展示。

Honda ウエルカムプラザ青山|50th ANNIVERSARY CIVIC
CIVIC50周年を記念して、CIVICが駆け抜けてきた歴史を、実車・デザインスケッチなどを通して来場者の皆様と振り返る展示を実施します。

私もかつて 6 代目シビック(EK)に乗っていたから思い入れあります。自分が乗ったのでなくてもその時代時代に印象的な車種だったのも確かで、懐かしさもあって一度見ておきたかったのでした。

[ Sony α7 III | Zeiss Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS ]

まずは記念すべき初代シビック。50 年前ということでさすがに生まれる前だし、実車が走っているのを見た記憶も特にありません。
「シビック(市民の)」という名称が示すとおり、オーソドックスな大衆車だったことが当時のデザインを見るとよく分かります。トヨタでいうカローラ的な位置づけですね。それが今ではそのポジションをフィットやヤリス(ヴィッツ)に譲り、シビックもカローラも「走りにこだわるドライバーに向けたスポーツカー」的な車種として作られているのだからちょっと驚きます。

[ Sony α7 III | Zeiss Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS ]

そうそう、HONDA ロゴもこの頃は今とは若干デザインが違うんでした。微妙な違いではあるけど懐かしさを覚えます。

[ Sony α7 III | Zeiss Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS ]

特別展示は二期に分かれて開催され、現在は「奇数世代」のシビックが展示されています。というわけでこちらは 3 代目シビック。
これはめちゃくちゃ見覚えがあります。というか、私は『よろしくメカドック』世代だからこの 3 代目シビックがベースになった初代バラードスポーツ CR-X が大好きだったんでした。だからこの 3 代目の顔を見ると必ずそれを思い出して懐かしくなります。

[ Sony α7 III | Zeiss Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS ]

この直線主体の意匠!いかにも 1980 年代の工業製品という感じ。
こういうデザイン、今見るとぐるっと回ってなんかカッコイイ。この時代はテレビとかラジカセとかもこういう雰囲気のデザインでしたよね。当時はこれが「未来を先取りしてる感じ」だったんだよなあ。

[ Sony α7 III | Zeiss Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS ]

潔くスパッと切り落としたようなハッチバックのデザイン。これですよ。
ガラスや各種ランプ等のクリアパーツで占められているのが 1980 年代っぽい。

展示車を見ていたらこのクルマが大好きだった子ども時代の気分をだんだん思い出してきました。当時は父がアコードに乗っていたから、自分も大人になったら最初はシビックに乗って、歳を取ったらアコードに乗り換えていくんだろうなあと漠然と想像していたのでした。最初の一台がシビックというのはその通りになったけど、その後クルマを持たない生活になるとは思ってもみなかった。

[ Sony α7 III | Zeiss Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS ]

打って変わって曲線的なデザインになった 5 代目(EG)。
これは中学時代の英語の先生が乗っていて学校の駐車場で毎日見ていたからよく覚えています。

私は 3~4 代目の直線的なデザインが大好きだったからこの 5 代目は最初のうちはあまり好きになれなかったけど、見慣れるに従ってカッコ良く見えるようになっていったなあ。

[ Sony α7 III | Zeiss Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS ]

そういえばシビックには代々「スーパーシビック」とか「ワンダーシビック」のようなニックネームがつけられていて、この 5 代目は「スポーツシビック」でした。

個人的には 5 代目はシビックそのものよりも派生車種である CR-X デルソルに憧れがありました。ずっとシビックは好きだったけど、それ以上に CR-X とかインテグラに憧れていたような。それは長らくシビック自体はあくまで大衆車であり、走りを求めるなら派生車という商品展開だったからに他なりません。今や派生車種はなくなってシビック自体がスポーツ車ですからね。

[ Sony α7 III | Zeiss Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS ]

7 代目(EU)。私は一つ前の 6 代目に乗っていて後継車種にあまり目を向けたくなかったのか、7 代目の印象があまり残っていないんですよね。セダンタイプ(何故か 7 代目だけハッチバックではなくセダンが展示されていた)のデザインがなんだかおじさん臭くてパッとしなかったから、というのもありますが、それ以上に派生車種であるインテグラのカッコ良さが際立っていたからかもしれません。当時の会社の先輩がインテグラ TYPE R を買っていてめちゃくちゃ羨ましかった記憶があります。

[ Sony α7 III | Zeiss Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS ]

9 代目(FK)。2000 年代以降、ホンダのコンパクトカーラインアップはフィットに席巻されてシビックは存在感が大きく低下していきます。近年では街中でシビックを見かけることは稀になったし、見かけても通常グレードではなく TYPE R であることのほうが多いくらい。それくらい「好きな人しか買わないクルマ」になってしまったのが最近のシビックなのでしょう。

[ Sony α7 III | Zeiss Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS ]

でもメッシュグリルのいかついフロントフェイスとか、リヤの 4 本出しマフラーとか、クルマ好きに向けて突き抜けた作りになっているのは好感が持てます。むしろ 7~8 代目あたりが無個性すぎた。

[ Sony α7 III | Zeiss Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS ]

都内で生活しているとクルマは移動手段としての日本車かこだわりやステータスの象徴としての外車(主にドイツ車)か、という市場に二分されているように見え、こういう日本メーカーのスポーツグレードの居場所がなくなってしまったように思います。

[ Sony α7 III | Zeiss Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS ]

そして最新の 11 代目シビック(FL)。最近都内でもちらほら(ごく稀に)見かけるようになりました。
顔つきがゴツかった 10 代目と比較してスッキリスマートな顔立ちになり、これならばファミリーカーとして乗ってもギリ許されるのでは?と個人的には思っています(買いませんが)。

[ Sony α7 III | Zeiss Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS ]

シビック伝統のハッチバックなんですが、車体の全長が長くてリヤがストンと落ちていないので(3 代目あたりと比べると対照的)、パッと見の印象ではクーペかセダンかな?と感じます。

[ Sony α7 III | Zeiss Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS ]

インテリア。私が乗っていた 6 代目と比べて随分仕上げが良くなりました。まるで車格の違うクルマのようですが、まあ現行モデルはガソリン車でも 300 万円からですからね…。
通常グレードでもエアコン吹出口がレーシーなパンチングメタルというのが今のシビックの位置づけを如実に物語っています。

私はクルマを買う予定は全くありませんが、もし今必要に迫られて買うとしたらこの 11 代目シビックの e:HEV モデルかなあ。スポーティーさと落ち着き感のバランスがちょうど良くて、ここ数世代のシビックの中では一番好きです。

[ Sony α7 III | Zeiss Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS ]

ちなみにショールーム内のカフェでソフトクリームを買うと、好きな世代のシビックのイラスト入りピックを添えてくれるサービスをやっています。ちょうど冷たいものが欲しかったので、シビックをバックに一枚。いい記念になりました。

元シビック乗りとしてはいろんな想いが溢れてくる展示イベントでした。次の週末からは展示車両が入れ替わって、偶数世代のモデルが展示されます。私が乗っていた 6 代目も出てくるようなので、もう一度見に行くつもり。

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