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F1 ハンガリー GP 2022

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サマーブレイク前のラストレースであるハンガリー GP。マシン特性的にはここはフェラーリ有利でレッドブル的には厳しいレースになると予想され、実際(マシントラブルもあって)予選まではその通りだったのですが、決勝が終わってみると真逆の結果になりました。

■フェラーリ
今回はストラテジーさえ間違わなければ確実に 1-2 フィニッシュが狙えていたレース。フェルスタッペンとの差を詰めて後半戦に望みを繋ぐ一戦になるはずでした。しかし PP から逃げるラッセルを 2 番手のサインツにそのまま追わせたのがまず失策。その後タイヤ交換のタイミングで(おそらくは故意に)サインツのピット作業を遅らせてポジション入れ替え、中盤にルクレールがラッセルを捉えて首位奪取…までは良かったが、10 番手スタートからスルスルと 4 位まで上がってきたフェルスタッペンが二度目のタイヤ交換を行ったのに呼応してルクレールをピットに入れたのが二番目の戦略ミス。そしてそこで与えたタイヤが遅いことが分かりきっているハードタイヤだったのが最大のミス。ルクレールはこの後フェルスタッペンに簡単にオーバーテイクされ、あとはズルズルと順位を落とすのみ。たまらず終盤にユーズドのソフトタイヤに交換するも 6 位がやっとでした。
可能な限り 1-2 フィニッシュ、そして最近調子を上げてきたメルセデスが間に入ってくれることでレッドブルとのポイント差を大きく詰めるチャンスだったのが逆にフェルスタッペンに優勝を献上し、自分たちは 4-6 位(しかもルクレールが 6 位)…もう呆れ果ててものも言えません。フェラーリはフェルスタッペンだけ見て、他チームや週末全体の組み立てを見ていないんじゃないでしょうか。

■レッドブル
フランス GP に続いてフェラーリの自滅によって勝利が転がり込んできた形となったフェルスタッペン。多分にラッキーではありましたが、フェラーリとは対照的に「気がついたらポジションが上がっている」というレース運びはストラテジストの貢献が大きいのでしょう。マシン性能も下馬評ほどはフェラーリとの差が大きくないように見えました。予選 10 位からの逆転(それもほぼ独走と言って良い)勝利、途中一度スピンしてポジションを落としてさえも勝てるという余裕のレースでした。
ハンガリー GP を終えてみればルクレールとのポイント差は 80。これはもう残りのレース全てで 2 位を獲り続けていればルクレールが全勝してもチャンピオン、というほどの差です。前回のエントリーで「もし次もフェルスタッペンが勝つようならチャンピオンシップは事実上決着となりそう」と書きましたが、実際その通りになりました。

■メルセデス
フランスに続いて 2-3 フィニッシュを決めたメルセデス。ポールリカールでもハンガロリンクでも速いということはメルセデスの復活はいよいよ本物と言って良いでしょう。ラッセルの F1 初 PP を守り切るほどの速さはなかったとはいえ、レース全体をまとめ上げる確実性はフェラーリよりもメルセデスの方が明らかに上。後半戦も「決勝レースで気がつけばメルセデスがフェラーリより上にいた」というレースは少なくないと予想します。フェラーリとのコンストラクターズポイント差は遂に 30 まで詰まり、シーズン終了時点でメルセデスが 2 位につけている可能性も十分高くなってきました。来シーズンは改めてレッドブル vs. メルセデスの戦いが見たいですね…フェラーリでは力不足。

■アルファタウリ
前戦で投入した大規模アップデートがうまく働いていないように見えます。今回はガスリーが Q1 敗退(からの PU 交換でピットスタート)、角田も Q2 で敗退。決勝ではガスリーが最後尾から力強い走りで 12 位まで巻き返したものの、角田は序盤から全く良いところがなく完走中最下位(19 位)。今シーズンはレギュレーション大改定に伴い空力アップデートを理解して作用させるまでに時間を要するチームが多いですが、今のアルファタウリがその状態なのか、それともアップデート自体が失敗だったのか。角田が良くてガスリーがダメだったフランスと、ガスリーが良くて角田がダメだったハンガリーという正反対の状況が発生しているのも気になるところ。コース特性によっても変わりそうですが、二人のドライビングスタイル両方に合わせられる許容度がないクルマということなのかもしれません。ライバルチームが進歩する中で相対的には後退しており、後半戦がさらに不安になりました。

前半戦だけでほぼチャンピオンシップの行方は決してしまった感がありますが、とりあえずこれから夏休み。四週間も F1 がないのはちょっと寂しくもあるけど、久しぶりにレースがないまとまった週末を少しゆっくり過ごすことにします。

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