先週のセバスチャン・ヴェッテルの引退発表を受けてアストンマーチンのシートを得るのは誰か…というのが今の F1 の話題の一つでしたが、早くも後任が発表されました。シートを引き継ぐのはなんとフェルナンド・アロンソ。可能性はあると思っていたものの、いざ正式発表されると驚きます。
アロンソは以前から勝てるチームで走ることを望んでいました。しかしレッドブル(フェルスタッペン)、フェラーリ(ルクレール)、メルセデス(ラッセル)、マクラーレン(ノリス)とトップチームはいずれも次世代のエースドライバーと長期契約を交わしており、これらのチームにナンバーワン待遇でシートを得る可能性はほぼない状況でした。そうなるとアルピーヌ残留が次善の策だと思いますが、おそらくアルピーヌは育成枠のピアストリを昇格させたい意図が強かったのでしょう。オコンはフランス人枠として必要だし、アロンソとの契約を更新しない可能性が高かった中でヴェッテルの引退が決まり、マーケティングとストロールの育成の両面でチャンピオン経験者が欲しいアストンとの利害が一致したものと思われます。近年のアストンの投資規模ならば開発がハマれば化ける可能性は確かにある(けど、個人的には他チームのコピーマシンばかり作ってるうちはチャンピオンは争えないと思う)。契約は複数年とのことですが、年齢的なことを考えるとここがアロンソの F1 最後のシートになりそうです。
これでドライバーズマーケットで未決だった最大のピースが動いたことになります。現在は複数年契約を持っているドライバーが多いので残シートはもう多くありませんが、現状はこんな感じ(太字は 2023 年の契約済み。青字は予想)。
- レッドブル: M. フェルスタッペン / S. ペレス
- フェラーリ: C. ルクレール / C. サインツ
- メルセデス: L. ハミルトン / G. ラッセル
- アルピーヌ: E. オコン / O. ピアストリ?
- マクラーレン: L. ノリス / D. リカルド
- アルファロメオ:V. ボッタス / 周冠宇
- ハース: K. マグヌッセン / M. シューマッハー
- アルファタウリ: P. ガスリー / 角田裕毅
- アストンマーチン: F. アロンソ / L. ストロール
- ウィリアムズ: A. アルボン / N. ラティフィ? / L. サージェント?
この中で角田は継続が内定済みという話で、アルボンもチームへの貢献度合いを見る限り安泰そう。となるとアルファロメオ、ハース、ウィリアムズの各 1 シートだけが空いていると見るのが良さそうです。ウィリアムズはサージェントが来そうだし、ロメオは周がもう一年くらい乗りそうなので問題はミック・シューマッハーですね。先日ようやく初入賞を果たしたとはいえ、今シーズン中にさらなる結果を残さない限りシートを追われそうな気がします。ドライバー市場は夏休みから 9 月のイタリア GP にかけて動きがあることも多いので、しばらく動向を見守っていこうと思います。
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