「腹が減った…よし、店を探そう」
ドラマ『孤独のグルメ 配信オリジナル 2』の聖地巡礼、ここまでは順調に巡ってきていますが今回で 3 店舗め。次にやって来たのは巣鴨、駅前のちょっとした路地に佇む大衆食堂です。今回の配信オリジナル 2、登場した 3 店舗がいずれも都心部の駅近物件で巡礼者的にはとても助かる(笑
「ゆたか食堂」、名前もいいじゃないか。まるで松重さんが入るために存在するかのような食堂。
カウンターに大量の短冊メニュー。ここは確かに孤独のグルメの世界。
暖簾にあったように基本的にはとんかつ屋ながら、そこから発展して食堂メニューがいろいろと発展していった店とみた。
ちなみに第 3 話「定食屋×街裏ぴんく&ほしのディスコ」編でゴローは最初に酢豚定食を注文、でも店主が何かのトラブルでお店を飛び出したから調理未経験のバイト君が料理を作ることに…というシナリオでしたが、実際のお店には酢豚定食はありません。「出てきた(実在する)料理が微妙だった」という脚本は絶対に書かないこのドラマらしく、このお店では酢豚定食は架空のメニューとなっています。
そんなわけで、私が注文したのはゴローが注文し直したのと同じくかつ丼。
運ばれてきた途端、ふわあっと鼻に届く出汁のいい香り。そうそうそう、こういうものが食べたかった。
あとは短冊メニューからどうしても気になった「カレーのルウのみ」も追加してみました。牛丼屋でカレーをあいがけするのはたまに見かけるけど、かつ丼にカレーを足すのはあまり見ない。でもこういう店で出てくるカレーがどんなのか、気になるじゃないですか。
かつ丼には味噌汁と生野菜サラダ、それに漬物を含む小鉢三品がついてきました。小鉢はどれも大衆食堂らしい素朴なおかずで、かつ丼の脇を固めるに相応しい。
これで 850 円、かつ丼単品でも良心的なお値段だと思うけど、こんなにサイドがついてきちゃっていいんだろうか。
うん、いい姿をしている。
肉が分厚いとか銘柄豚を使ってるとかそういうわかりやすさじゃないけど、この出汁にひたひたに浸かったとんかつが卵でとじられているのこそが正しいかつ丼。出汁が染みこんでフニャフニャになった衣こそがかつ丼の本質と言い換えてもいい。
衣のうまみ、肉のうまみ、卵のうまみの三重奏。その下で出汁が浸透した米の存在もいい。普通の王道を行くかつ丼、くー、うんまい。
そしてカレー。カレーと一口に言っても店によって全然流儀が違うからここのはどんなのかと思ったら、見た目はけっこう家庭的。そこにゴロッと入った豚肉がとんかつ屋らしさを感じる。
味の方も家庭的だけど思ってたよりしっかり辛口。あのとんかつにしてこのカレーなら、カツカレーもうまいに違いない。
大衆食堂らしい、生活感のあるごはん。『孤独のグルメ』は、結局こういうのでいいんですよ。
五郎がこの店のかつ丼を食べて幸せになった気持ち、分かる気がするなあ。
ごちそうさまでした。
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