シグマ、フルサイズミラーレス用“Iシリーズ”の新顔「50mm F2 DG DN | Contemporary」 – デジカメ Watch
シグマ、フルサイズミラーレス用“Iシリーズ”最広角の「17mm F4 DG DN | Contemporary」 – デジカメ Watch
シグマが「I Series」のレンズ 2 種を発表しました。50mm F2 DG DN と 17mm F4 DG DN。I Series も今や開放絞り値 F2 の大口径タイプと F2.8 以上の小型化重視タイプの 2 ラインに分かれていて、その両方の新レンズが登場したことになります。
F2 シリーズは 20mm F2、24mm F2、35mm F2、50mm F2、65mm F2 の 5 本。F2.8+ シリーズは 17mm F4、24mm F3.5、45mm F2.8、90mm F2.8。ちょうど良い具合に焦点距離をバラけさせた良いシリーズに育ってきました。
フルサイズミラーレス用レンズは当初は描写性能最優先で大きく重いものが多く、せっかくボディが小さくてもシステムとしてみたら一眼レフと大差ないじゃん…という感じだったのが、ここ 2~3 年は各社各様の工夫を凝らしたレンズがいろいろと出てきて面白い。純粋に性能を追求したレンズが一通り出切ったこともあるのでしょうが、センサーの高感度化や手ブレ補正の強化(暗いレンズでも十分撮れる)、ボディ内収差補正の一般化、AF システムの進化、ショートフランジに最適化されたレンズ構成の開発など様々なブレイクスルーが重なった結果だと思います。今こそまさにレンズ企画の腕の見せどころで、当初のシグマ I Series はその鏑矢の一つでした。
50mm F2 DG DN はついに来た I Series の王道標準単焦点。今まで I Series の標準単焦点としては 45mm F2.8 がありましたが、あれは I Series の最初期(というか I Series という呼称すら存在しなかった)に出たレンズで、絞り込むと良いけど開放はちょっと緩くて厳しかった。50mm F2 はちょっと大きくなるけど、45mm に代わる新たな標準単焦点という印象です。
でも 50mm F2 というスペックは一般的には各社の「撒き餌レンズ」の位置づけなんですよね。各社の撒き餌レンズ(ソニー/キヤノンの 50mm F1.8、ニコンの 40mm F2)が軒並み 3 万円台なのを考えると、10 万円前後という価格はなあ。もちろんレンズの価値はスペックと値段だけじゃないにせよ。さらに(大きく重いけど)先日出たシグマの 50mm F1.4 DG DN Art が実売 13 万円台にいるというのも微妙なところ。シグマ fp ユーザーには良いだろうけど、それ以外のボディには他の選択肢との比較に晒されることになります。
17mm F4 の方は I Series としての最広角レンズ。なのですが…F4 かあー。これだと小三元の広角(E マウントの場合は 16-35/F4)に含まれてしまうのが難しい。広角って撮り慣れた場所でもなければ単焦点一本で臨むのはリスクが高いので、多少大きくなってもズームの方が潰しが利くんですよね。これでもっと明るければ星景写真用に欲しかったりするところですが。これも fp と組み合わせて身軽にスナップ、くらいの用途しか思い浮かびません。
私の好きな I Series の新製品ということで期待したんですが、私が欲しいものとはちょっと違ったかなあ。やっぱり次に買うなら 90mm F2.8 だと思っています。
でもここしばらく小三元とかコンパクトな単焦点ばかり使っていたせいか、最近久しぶりに F1.x のレンズで撮ってみたらあの被写体が浮き上がるような描写が改めて楽しくなってきてしまいました。この感覚は F2.x のレンズでは得られないんだよなあ。今はむしろ 50mm F1.4 とか 85mm F1.4 が欲しくなりつつあります。まあそれでしばらく使ったら今度はコンパクトな機材が恋しくなるので、こういうのはずっとシーソーを繰り返すものなのでしょうが(笑。
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