長年使い続けてきた RX100 III をついに入れ換えました。
RX100 III を発売当初に購入して約 10 年。その間のこの blog の外食写真はほぼこのカメラで撮ったし、出張や旅行時のサブカメラとして、あるいはレンズ交換式カメラを持って行けない場合はメインカメラとして、文字通り世界中を共にしました。私がこれまで所有したカメラの中でこれほど長期間にわたってメイン扱いで使ってきた機種はありません。しかし長期使用にともない USB コネクターカバーの劣化、レンズバリアの開閉不調、カーソルキーや電源ボタンの感度悪化…と徐々に調子が悪くなってきたところに加えて最近では AF が合いにくい/稀にシャッターが切れない等の症状が出るようになってさすがに限界。先日生産完了を迎えたことをきっかけに思い切って乗り換えました。
順当ならば RX100 シリーズの後継機種(V または VII)に買い換えるところですが、VII の 24-200mm 相当のズームは便利そうだけどこれに 19 万出すなら別のものを買った方が満足度が高そう。V なら VII ほど高くないけど III からはガッツリ値段が上がるし AF 以外の性能差が少ないから買い換えの感動はないんだよなあ…と。その点 ZV-1 は動画機としての性格が強いけどスチルカメラとしてのスペックは RX100 V 相当だし、ある程度割り切って使うなら悪くない選択肢では?と考えました。
もちろん不満点はいろいろとあります。
- EVF がない
- レンズ周辺のコントロールリングがない(RX100 ではステップズームを多用していたので)
- 液晶がバリアングル(便利だけど私の使い方ではチルトの方が手軽で良かった)
- 外装が安っぽい
- ストラップホールが片側のみ(ショルダーストラップが使えない)
という点が物足りません。コンデジとして記録的に撮るだけなら事足りるけど、ちょっと前のめりで撮りたくなったときに RX100 III が提供してくれていた撮りやすさや撮る喜びに繋がる要素がごっそり抜け落ちた感覚。せめて外付け EVF(RX1 用オプションだった FDA-EV1MK)が流用できれば良かったのですが、ZV-1 では残念ながら非対応。
まあ、そういうのが欲しくなるのって先日のニューヨークのように出張ででかいカメラは持って行けないけど写真を撮りたくなったときくらいだから、年に一度あるかないか。だからそこはとりあえず割り切ることにしました。
しかしその不満点を補って余りあるのが AF 性能。RX100 III はコントラスト AF だったから遅く、近年のミラーレスカメラの AF に慣れてくると RX100 III のもっさりした AF にはストレスを感じていたのも事実。それが ZV-1 では RX100 V 相当の像面位相差 AF に対応し、α7 IV ほどではないけどビシッ、パシッ、と AF が決まってくれるから捗ります。ここに関しては完全に乗り換えて良かった点。
なお ZV-1 は既に II 型が発売されていますが、レンズのズームレンジが 18-50mm 相当に変更されてしまい動画メインならそのほうが扱いやすいだろうけどスチルメインの私は 24-70mm 相当の I 型をあえて選択しました。既に流通在庫のみで、販売終了している販路も多いようですね。
実際のところ撮っていてあまり楽しさを感じるカメラではないので、どこかで耐えかねて RX100 V か VII に出戻る可能性が無きにしも非ずなのですが、とりあえずコイツをサブ機として持ち歩いていくこととします。
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