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F1 イタリア GP 2023

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フェルスタッペンの 10 連勝という F1 新記録がかかったイタリア GP。マックスはやはり強かった。予選 PP こそフェラーリに阻まれたものの決勝では難なく抜き去って優勝。ホームレースであるフェラーリは優勝こそ逃したものの、レース全般にわたって見せ場を作りました。

■レッドブル

もう誰も止められないフェルスタッペン。サインツにポールポジションを奪われても焦りは見られませんでした。ペラペラのウイングで最高速を稼ぐフェラーリに対してレッドブルは厚いウイングをつけても速い。フェラーリのタイヤが早晩ダメになることは織り込み済みで、むしろサインツにタイヤを使わせるような走りでジワジワ仕掛けていきます。そしてサインツのブレーキミス(というよりタイヤの限界だったようにも見える)に乗じて抜き去ってからは 2 位以下との差をグングン広げていく一人旅。今回のマックスは決勝が始まる前から勝ち方が見えていましたね。
ペレスは予選 5 番手からメルセデスとフェラーリを抜いて抜いての 2 位フィニッシュ。セカンドドライバーの面目躍如といったところですが、予選でなかなかマックスの隣に並べないことと決勝でもフェラーリの攻略にフェルスタッペンよりも随分手こずっているように見えました。ペレス自身のコンディションは一時期に比べて持ち直したようには見えるものの、二人の差は依然として大きいようですね。

■フェラーリ

久しぶりに見せ場を作ったフェラーリ。マシン性能差を考えると優勝は非現実的で、最初から表彰台争いが目標だったようにも思います。それでもサインツは PP スタートからフェルスタッペンとペレスをしばらく抑え込むいい走りを見せ、終盤は僚友ルクレールと激しい 3 位争い。ホームレースということもあって国際映像に最も映っていたのはサインツだったように思います。
サインツはドライバーズランクにおいて現在ルクレールを僅差で上回って 5 位。サインツもルクレールもチームとの信頼関係は微妙な状況にあると思いますが、今後の契約やチーム内での優位を考えると最終的なランキングでどちらが上かは重要。フェラーリのチームメイトバトルはシーズン終盤に向けての注目の一つと言えます。

■ウィリアムズ

アルボンは今回も輝いていましたねー。万年テールエンダーから最近はマクラーレン/アストンという他のメルセデスカスタマーチームと対等に戦えるレベルになってきていますが、今回はレッドブル/フェラーリ/メルセデスが 1~6 位を占めるなかでアルボンが 7 位というのは実質 B クラス優勝と言って良いでしょう。カナダ GP 以来コンスタントに入賞争いをしているのはもう本格的に名門復活と言えるのではないでしょうか。本当はマクラーレンとともに優勝争いに絡んできてくれるともっと面白いのですが、とりあえずこのポジションに来ただけでも十分です。

■アルファタウリ

高速サーキットのベルギーで速かったからモンツァでも期待していました。予選は角田 11 位、ローソン 12 位という上々な結果。しかし角田は本気で Q3 進出を狙っていたというから、ポテンシャル的にはもっと上に行けたということなのでしょう。
しかし…決勝スタート前、フォーメーションラップで角田車の PU が突如白煙を上げてストップ。2021 年に続いて今回もイタリア GP で DNS という不名誉な結果になってしまいました…。今シーズンの角田、走りは良いのにとにかく噛み合わない。
一方でオランダでの急遽代役デビューから 2 戦目となるローソンが良い走りをしました。レース中に何度かオーバーテイクする場面も見せながら 11 位フィニッシュ。入賞こそなりませんでしたが今回も及第点じゃないですかね?まあ去年のモンツァで代役デビューから入賞し、翌年アルファタウリからデビューしたけど全然だったドライバーもいるからこの 2 戦だけで判断はできませんが。でも先日のもてぎで無茶なクラッシュをしたローソンと同一人物とは思えないレースを続けていて、この安定感は悪くないんじゃないの?と思っている自分もいます。

個人的には、スタート前に角田が止まってしまった時点から半分観る気がなくなってしまったレースでした。次のシンガポールでは角田はおそらく壊れた PU を載せ替えることでグリッドペナルティを喰らってしまうに違いありません。でも翌週の鈴鹿を前にペナルティを消化してしまえるなら不幸中の幸い、と考えるべきでしょうか。今年の日本グランプリこそ結果を残せるよう、前を向いていきましょう。

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