ニューヨークに行ったなら、何を差し置いても行っておきたい場所がひとつありました。それがマンハッタン島の南端に位置する Battery Park(現在の正式名称は「The Battery」)です。
私が若い頃にお世話になった恩人(故人)がかつてニューヨークに滞在していたときに大好きだったと言っていた場所です。その話を聞いてから四半世紀ほどたった今でも覚えていて、ニューヨーク出張が決まったときに真っ先に思い出しました。そこで、ちょっとした空き時間ができたときに足を伸ばしてみました。
※今回の写真も全て RX100 III にて撮影。
現代ではバッテリーというと電池のことを指しますが、この公園の Battery は「砲台」という意味。野球の投手捕手の組み合わせを「バッテリー」というのと同じ由来ですね。
この赤煉瓦の建物はかつてニューヨークを外敵から護っていた砦跡で、砲台の役割を担っていたことからその跡地を公園にしたことで Battery Park と呼ぶようになったようです。米英戦争の直前、1810 年前後に作られた砦というから二百年前の遺構ですね。
この公園は基本的にニューヨーカーたちの憩いの場所とのことですが、砦跡以外にも戦争にまつわる展示物があります。この石碑は第二次世界大戦中に大西洋で戦死した兵士を祀ったもの。これだけ大きな石碑に刻まれた多数の名前を目にすると、戦争を経験していない世代であっても厳かな気持ちになります。
幾度もの戦争を経て築かれた今日の平和、というのを感じずにはいられない場所です。まあ世界では今でも戦争が起きている場所が複数あって、我々としてもそれらから目を背けているわけにはいかないのですが。
この公園はアッパー湾に浮かぶ自由の女神像にマンハッタン側から最も近い場所でもあります。が、そうはいっても遠くて、女神像はかなりちいちゃくしか見えない(´д`)。
テレビでアメリカ横断ウルトラクイズを見て育った世代としては巨大な自由の女神像のイメージが刷り込まれているわけで、距離があるとはいっても思ってたよりは小さいのかな…という印象を受けました。
ちなみにここから有料のフェリーに乗って自由の女神があるリバティー・アイランドに上陸することもできるようですが、さすがに時間がなかったからやめておきました。
ほんの三十分ほどの滞在ではありましたが、ずっと行ってみたかった Battery Park についに行くことができただけで満足です。この自由の女神の向こうに沈む夕陽を私は忘れないでしょう。
でも本当は昼間から半日くらいゆったり過ごして、フェリーに乗ってリバティー・アイランドにも渡るのがこの公園のあるべき楽しみ方なんだろうなあ。また NYC に行く機会があれば、改めて時間を作りたいところです。
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