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F1 サンパウロ GP 2023

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アメリカ大陸三連戦の最後(といっても一週間空けてまたラスベガスがあるけど)のサンパウロ GP。今シーズン最後のスプリントレースのある週末でもありました。
私はスプリントまではリアルタイムで観たけど決勝は諸事情によりダイジェストしか観られていませんが、とりあえず所感。

■レッドブル

今回もスプリント/決勝ともにフェルスタッペンの完全勝利。とはいえ決勝ではマクラーレンのランド・ノリスに追い立てられて、簡単には勝たせてもらえなかったように見えました。とはいえ今回はペレスも上位にいたことを考えるとセットアップを外したわけではなさそうなんですよね。選手権 2 位堅守のためにペレス寄りのセッティングにしたらマックス向きのピーク性能が出なくなった、とか…?
それでも多少苦しみながらでも当たり前のように勝ってしまうのがマックスの強さ。この何でも乗りこなしてしまう能力が将来的にマシン開発の妨げにならなければいいけど、とすら思ってしまいます。

ペレスは今回は速かったですね。どこよりも勝ちたかったメキシコで 0 周リタイヤをやらかしてしまって、もう失うものはないと吹っ切れたのか?スプリントでの入賞と合わせてハミルトンとのポイント差は 32。残り 2 レースで(どちらもマックスが優勝すると仮定して)ハミルトンが連続 2 位&ペレスが連続無得点という形でもなければペレスの選手権 2 位は堅い状況になってきました。
ただ、今回はペレスもいい走りをしていたのに、最後の最後でアロンソに抜かれて評価が全部アロンソにもっていかれたのには少し同情します。

■マクラーレン

スプリント/決勝ともに 2 位。ノリスが強いですねー。今季はピアストリが話題になることの方が多いですが、レースでの安定感はノリスが上回っています。シンガポール以降の 6 レースで 5 回の表彰台(うち 2 位 4 回)、スプリントを計算に入れるなら 9 レースで 7 回の表彰台獲得。計算するまでもなく夏休み明けはフェルスタッペンに次ぐポイントを稼いでいるのがノリスです。これで一回でも優勝すれば何度でも勝てるドライバーになると思うのですが、今のマックス相手にはそう簡単に勝てないし、そういう状況で先にピアストリに勝利を持っていかれてしまうのがノリスというキャラクターでもあるんですよね…。

■アストンマーティン

決勝はアロンソが素晴らしかったですね。特に最終スティントではペレスとデッドヒートを繰り広げ、最後はペレスをまさに「鼻の差」でオーバーテイクしてチェッカー、3 位表彰台獲得。できるだけペレスにクリーンエアを与えずタイヤを消耗させる老獪なテクニックはまさにアロンソ。こういうことをやらせると現役ドライバー随一ではないでしょうか。
ただし今回はアストン自体のクルマが決まっていて、ストロールも 5 位入賞を果たしています。つまりクルマも良かったということ。前半戦の勢いを維持できずコンストラクターズランキングでズルズルと順位を落としていたアストンですが、ここでマシン開発の方向性について何かをつかんだとみて良いのでしょうか。2026 年のホンダとのジョイントのこともあるので、このまま上昇気流に乗っていってほしいところ。

■アルファタウリ

角田がスプリント/決勝ともに入賞の快挙!スプリントはシュートアウト 6 番手、決勝でもメルセデスやフェラーリと変わらないペースを見せてそのまま 6 位入賞。決勝は Q1 敗退で 16 番手スタート、オープニングラップの赤旗による混乱をうまくすり抜けて大きくポジションを上げ、最終的に 9 位入賞。アメリカ GP 以降クルマの状態が良いこともありますが、前半戦の低調が嘘のように速くて安定している。メキシコ GP での自責によるクラッシュを帳消しにしたと言えるのではないでしょうか?特に 8 位までしか入賞扱いにならないスプリントでポイントを獲ってくるとは思いませんでした。
今回のレースで 5 点稼いだことでドライバーズランキングではボッタスを抜いて 14 位、コンストラクターズでもウィリアムズに 7pt 差まで迫りました。今の勢いならもう少し上(ドライバーは難しいけどコンストラクターは…)を狙えるのでは、と欲が出てきます。

次戦は初開催となるラスベガス。お祭り的な雰囲気もあり、かつ日本時間では昼間のレースになることもあり、今から楽しみです。

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