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Snapdragon X と Copilot+ PC

「Copilot+ PC」とはなにか マイクロソフトが狙うUX変化とWindowsの再設計 – Impress Watch
【笠原一輝のユビキタス情報局】「Copilot+ PC」のローンチパートナーがQualcommになった背景 – PC Watch

Microsoft が PC の新プラットフォーム「Copilot+ PC」を発表し、同時に Qualcomm Snapdragon X シリーズを搭載した Copilot+ PC がメーカー各社から一斉に発表されました。

あれ?ついこないだ Core Ultra を搭載した PC を「AI PC」と銘打ってプロモーションし始めたところじゃなかったっけ?と疑問に思ったわけですが、Core Ultra は PC としての絶対性能は高いけど NPU(ニューラルエンジン)性能はそれほどではないため AI に関しては軽めのエッジ処理がこなせる程度、Snapdragon X は ARM ベースだからソフトウェアの互換性や CPU 性能は Core Ultra には及ばないものの NPU の処理能力が高いからローカル AI 処理向け、という違いがあるようです。↑の西田さん・笠原さんの記事がさすがに詳細かつ分かりやすい。

ARM ベースの Windows PC はこれまでにも何度も登場してはそのたびに互換性問題がつきまとって普及しきらずに萎んでいく…という歴史の繰り返しでした。2017~2018 年頃の Windows on Snapdragon には個人的にも期待していたんですが全然ダメだった記憶があるし、今回はどうなるでしょうね。まあ従来は単に x86 よりも省電力・低発熱でモバイル PC 向きという程度のメリットしかなく、性能と互換性のデメリットの方が大きかったのが普及に至らなかった原因でしょう。でも今回は NPU 性能でいえば明らかに Core Ultra よりも(さらに言えば Apple M4 よりも)高性能だし、互換性問題に目処がつけられるのであれば今度こそ普及の閾値を超える可能性はあります。ただ年末商戦には Intel/AMD も Copilot+ PC 要件を満たすプロセッサーを投入するという話なので、最終的には Intel ベースの Copilot+ PC が市場をかっさらっていくような気もします。Snapdragon X ベースの Copilot+ PC が普及するにはよほど x86 ベースでは実現できないようなフォームファクターを確立するか、価格を安くするかしかないように思います。

Surface Pro 11

Copilot+ PC としては Microsoft:Surface Pro 11、Dell:XPS 13、Lenovo:ThinkPad T14s といった主力のラインに Snapdragon X を搭載してきているところに本気を感じます。まあ同じ筐体で Core Ultra バージョンが後から出てくる可能性もありますが。
ただ日本国内に関して言えば今は為替の影響でどれも価格が高く、例えば Surface Pro 11 が 20 万円からというのは厳しい。個人的には、急ぎでなければ Snapdragon X と同等以上の NPU 性能をもつという次世代 Core Ultra(Lunar Lake)が出てから判断するので良いかと思っています。Intel が Copilot+ PC の発表にぶつけるかのように Lunar Lake の概要を公表したのは明らかに牽制ですよね。

ARM ベースの Windows PC は技術的には興味深いけど何度も裏切られてきたので結局本命は Core Ultra になるような予感はしているのですが、とりあえず年末~来年にかけて PC を買い換える想定をしながら今後の動向を見守っていくつもり。

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